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研究
久しぶりの男女恋愛っぽいもの。
両片想いが好きです。
かっこいい人間とは?
ノートにでかでかと書かれたテーマに、僕はアンダーラインを引く。
「あたし、かっこいい人間が好きだな~」
山上さんの透明なアルトの声が頭の中で再生される。
僕の大好きな、黒いサラサラストレートヘア。
大きな瞳と、それを隠す長めの前髪と眼鏡。
きちんと着こなした制服。膝下の長さを守って着ている人間なんて、僕の学校にはそう居ない。
桜の花びらが舞う中で見た山上さんは、儚くて綺麗に見えた。
「んー、かっこいい人間かぁ」
かっこいい人間。かっこいい男、とか、かっこいい人、ではなく。
顔の話ではない気がする。いや、顔の話じゃない、絶対。
山上さんは僕みたいな人間にも仲良くしてくれるし。
あの子は、絶対に見た目で人を判断しないと思うんだ。
山上さんの憧れ。好きなタイプ。そうなるために。
「かっこいい人間に、なるぞ!」
儚げな女の子とは?
パソコンの画面に映し出された文字に、あたしはそっと眉を顰める。
「僕の好きなタイプ?儚い女の子かな」
川崎君の少しざらついたハスキーボイスが脳内に響く。
あたしの好みぴったりの、茶味がかった天然パーマ。
たれ目がちの瞳と、それを惜しげもなく晒す短い前髪。
きちんと校則を守っている制服。シャツを出すことも、ベルトを忘れることもない、ちょっと珍しい人。
春の日差しの中で見た川崎君は、優しげでとてもかっこよく見えた。
「儚い女の子、ねぇ……」
儚い女の子。可愛いとか、明るいとか、はたまたセクシーだ、とかではなく。
儚さって何だろう。顔だろうか、行動だろうか。
川崎君は誰にでも優しい。好き嫌いがわからない。そういうところがかっこよくて好きなのだが。
だからこそ、彼の好みの女の子になって、あたしだけを見てほしい。
「儚い女の子に、なってみせる」