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おもいで ♯I
学校からの帰り道、俺は車に轢かれた。
それだけ看護師に聞いた。それ以外は何も覚えていない。
名前は「碧」記憶喪失らしい
ただしん…ゆう?だっけ
そんな感じの人がいた気がする
だけど思い出せない。
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<2日後>
今日はしんゆう?が来てくれるらしい
顔みたら思い出せるかな、
??「碧!」
俺の名前を呼んだ彼は見覚えのない人だった。
「誰ですか…?」
??「やっぱ覚えてないか、笑」
??「ごめんね急に来ちゃって」
だから誰だよ名乗れよ
「名前はなんですか?」
??「はやとだよ」
はやと…誰だろう
「えっと、なんでここに?」
はやと「んー碧のともだちだからかな」
「じゃあなんで俺がここにいるの知ってんの?」
はやとの表情が固まる。聞いたらいけないことだったのかな、
はやと「なんでだろ覚えてないな…笑」
「そっか、」
沈黙が流れる。このはやとって人がどんなのか分からない俺にとってこの沈黙は辛い。
はやと「俺、毎日くるからね」
「え…?」
ただのともだちなのに毎日もくるのか
はやと「もしかして迷惑?笑」
迷惑ではないけど気まずいだろ
はやと「なんか言えよ!」
「あごめん」
「別に来てもいいよ」
咄嗟にそう答えてしまった
はやと「ほんとっ!?じゃあ毎日くるね」
うわ最悪だ…これ俺のせいかな
「じゃあ今日はもう帰って」
はやと「え〜なんでー?」
「毎日来るんだから今日帰ってもいいだろ」
はやと「そーゆーことじゃないんだよね」
「www」
初めて笑った気がした。
目が覚めてから面白いことなんかなくて退屈ばっかだった。
「はやと」
はやと「ん?」
「俺とまた仲良くしてよ」
はやと「当たり前じゃんw」
当たり前、ね。
「じゃあ俺から離れないでね」
はやと「お前が俺から離れてんだけどね」
どゆこと、
まあいいか。
はやと「あ、俺バイトだからもう帰るわ」
「そっか、頑張って」
はやと「うん」
--- じゃあ、また明日。 ---