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東方陽月複進 3誰かさん
上野 星華
正確な東方の設定ではございません。
1,2巻も見てきてね~!
(安心してください。ちゃんとシリーズ化しています。)
「……と…ね?」
「ええ、そういうことだと思う」
誰かの話し声がかすかに聞こえる。
レミリアさんと、咲夜さんっぽいな。
ゆっくりとまぶたを持ち上げる。
「う、うう…」
目を開けると白い壁(?)が見えた。
……………………天井か。
俺はゆっくりと体を持ち上げた。
「あ、陽。おはよう」
レミリアさんが言う。
「おはようございます」
レミリアさんと挨拶を交わす。
っていうか、もう咲夜さん、いなくなってる……。
「早速なんだけど、なんでそんな早く弾幕をあつかえたのかしら。普通、弾幕の習得に5日間ぐらいはかかるものなんだけれども。」
「いや、経験は何も、…………あ!頭に響いたこe-」
『それは秘密にして!お・ね・が・いっ!!!!』
………………………………………
………………………………え?
「……………………月、乃??」
かすれたような声が出た。
本当に本当に。
「どうしたの?陽。」
「特に何も。話したかったことを忘れてしまったようで」
「すみません、もう少し、横になりたいです。」
「そ、そう」
レミリアさんは、部屋から、出ていった。
……………………ここから、大体、10分ぐらいは天井とにらめっこしながら、過ごしていた。
……………………。
さっきの、お・ね・が・い!ってやつ、あれは月乃の癖だった。
大事なお願いをする時は、ああやって、一文字一文字を言うのに、間を開ける。
それが癖だった。
。そして、|幻想郷《ここ》に来て何か違和感があった。
一部の記憶がなくなっていたのだ。
……………………考えていてもキリがない。
「………一旦紅魔館の観光をするとしよう。」
ここに詳しいレミリアさんに観光ガイドさんしてもらおう。
~カチャ~
俺は部屋を出て、レミリアさんを探し始めた。
廊下を真っ直ぐ歩いていると、大きなドアがみえた。
「……………………入ってみるか。」
~ぎいぃ~
ドアを開けると、視界いっぱいに本と、本棚が広がった。
「~~~~~~~~じゃあ、~~よ~~くす~~ね。」
レミリアさんの声だ。
遠すぎてうまく聞こえない。
「~~~けー!」
次は知らない人の声だ。
俺はその声のもとにいく。
声のところにあるいていくと、人影が見えた。
そこには、レミリアさんと紫色の人がいた。
「レミリアさん!……と?」
「自己紹介が遅れたわね、私はパチュリー・ノーレッジ。よろしくね。」
「もう知っていると思いますが、雨水 陽です。よろしくお願いします。」
俺も自己紹介をしておく。
「急だけど、あなたの能力、診断してみない???」
パチュリーさんが言ってきた。
………………。
「あなた、めちゃくちゃ目がキラキラしているわよ?」
レミリアさんに言われてハッとする。
確かに顔がゆるんでたかも。
俺は実は魔法とのファンタジー系物語が大好きなのだ。
|幻想郷《ここ》に来てから、ずっとにやけないようにしていたっぽいのにね。
俺はいつのまにか感情を出さないように生きるようになった。
なんでだろうね?…………?
「あ、私はここで失礼するわね。」
「はい」「おっけー」
「話を戻すんですけど、能力、知りたいです。」
俺が恐る恐る言ってみる。
「じゃ、早速やっていくわよ。」
こく…………
俺はうなずく。
そうすると、パチュリーさんは、俺の腕に手をあてる。
そして、魔法陣が出てきた。
それから7秒後ー
~パリン~
ーー魔法陣が壊れた。
「……………………。誰かに邪魔された。あなた以外の誰かに。」
「え??」
パチュリーさんの冷や汗に俺も動揺する。
「それどういうことよ、パチェ。」
「うわっ!?レミリアさん、いつの間に??」
俺の寿命、1年は縮んだぞ。
「パチェがテレパシーを使ってきたから。」
なるほど、さっき、月乃(?)が使ってたのはテレパシーか。
「話を戻すわね。実は、解析しようと魔法陣を展開させたとき、誰かが陽の周りにシールドてきなのを張ったのよ。」
……………………それも、月乃(?)がやったのか?な。
~ばたん!~
「みんな!人里に魔物が押し寄せてる!誰か手伝ってくれない?」
うっさ。
霊夢、寿命さらに2年は縮んだぞ。
…………ってかやばくね?
「私は行くわ、パチェは行く??」
「私はいけないわ、この体力じゃあね。」
「「…………あー。」」
みんなの会話についていくので精一杯なんだが。
『ごめん。私にちょっとだけ、体借してもらっていい??』
「え?!お、オッケーだけど(?)」
『ごめ、もうやるね。』
(うわっ!!!なにこれ、)
幽体離脱したような、視点。
浮いていて、体が透けている。
そして、俺の体が勝手に動いてる?!
あ、月乃が借りてるのか。
そして、俺の目は、両方青なんだが、左目だけ赤い。
ってか、え?!
「わたー俺も行きたいです。」
おい、私って言いかけてたぞ。
「いや、あんたは|幻想郷《ここ》にきて、戦闘の練習も少ししかしてないじゃない。」
「そうそう、霊夢の言う通りよ、無茶よ。やめておきなさい。」
レミリアさんにも言われてるな。(ハハハ
「大丈夫です!とにかくいかせてくださいっ!」
「そこまで言うなら、ねえ。」
霊夢さんがレミリアさんのかおを見て、レミリアさんがうなずく。
「じゃあ、あなた、活躍してもらうわよ。」
「はいっ!」
そういえば、月乃もそんな感じの性格だったなあ。
幽体離脱した俺は何にもできないけど。