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【海であい、泡沫に】壱
「」セリフ
名前( 効果音
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叶「 __、__様!朝様、起きてください! 」
朝「 ぅぅん、、、うるさっ 」
清々しい朝とは言えない目覚め。
声の主の方を向くと、執事や世話係に近い立場である共に暮らす“叶”が居た。時計に目をやると起きるには少し早い時間だ。
朝「 起こすの 早くない ? 」
叶「 鬼が出ました。 それも“上ニ”です。 」
朝「 、あら 」
この世には鬼が存在する。鬼にはランクがあり“下一”→“上十”になるにれ、強い鬼となる。最近では、中々“上”以上は見かけない。久しぶりのご対面だけど、俺必要なのかと疑う。
朝「 俺じゃないと ダメなの、それ? 」
叶「 上からの 命令です。 」
朝「 断ったら...? 」
叶「 お兄様に**即**連絡ですね☆ 」
そう言いながら、携帯を取り出し兄へ電話を掛けようとしている。まだ断るとは言っていないのに...討伐の任務を飛ばすと、めちゃくちゃ怒って怖いんだよねぇ、、、
朝「 ちょっ、ストップゞ!! 」
「 嘘、嘘!やるから! 」
叶「 良かったです。(ニコ 」
「 急ぎましょう♪ 」
朝「 はぁ、、ルンルンだね... 」
ため息混じりの返しも無視して前を行く叶。あまりにも早かった為、動かす足を少し速める。
さぁ、今回はどんな鬼と出会うのだろうか。
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朝「 さっむ、 」
着いたのは、何処か分からない森の奥。季節も春ではあるが、まだまだ寒い時期。長い様にも感じるが、先程から鬼と鬼と交戦している方等の気配がする為、近づいているのは確か。
叶「 ...あ、居ましたね。 」
朝「 おぉ、これまた大変そうだね笑 」
叶「 思ってませんよね... 」
叶がジト目でこちらを見てくる。
“上ニ”は世間一般から見たら強い方だけど、俺からしたらそんなね。コイツの討伐は赤子の手をひねると一緒だけどねー。
と思いながら今回の鬼を観察する。今分かった所だと、“留”言わば鬼の急所が複数あるパターンのようだ。正味、面倒くさい心は勝つが、これも仕事みたいな ものなので、放り出す事も出来ない。
朝「 さっさと終わらせよっか〜 」
朝( チリンッ
今日も鈴の音を聞いて討伐を始める。俺の武器は、普段耳にピアスの容量で鈴型の物がついている。そして、必要とした時のみ、形が変形し武器となる。先程、交戦されていた方々には、一旦退いてもらった。
朝「 よし!これで1on1だね笑 」
鬼「 ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!! 」
朝「 、よっと! 」
軽々と宙返りをし攻撃を避ける。
知性の無い鬼だと、叫び散らかすから五月蝿いんだよね。それに、考えも無しに突っ込んで来るから攻撃も単純。留が複数あるとしても、本物は一つしかないし!まぁ運だね☆
と心の中で呟きながら、自分の運の無さを思い出す。ついてない。
朝「 まずは 一つ目ッ!( グサ 」
鬼「 うぅあぁぁ...( ボロボロ 」
朝「 お、ラッキー ♪ 」
運良く本命の留を突いたらしく、鬼特有の死に方を無様に晒している。詳しく説明すると、鬼はガラスが割れた様にボロボロと崩れる様に死んでいく。それぞれで個性(?)があり、討伐の一つの楽しみとなっている。末期かもしれない笑
戦士「 あ、あの!
ありがとうございました( ペコリ 」
朝「 いえ、頭上げてください汗 」
「 それでは、お先に失礼しますね。 」
叶「 失礼します。 」
一通り挨拶を終え、時間も惜しいため颯爽とその場を後にする。
今日は、高校2年生の始業式。初日から遅刻はあり得ない、もってのほか。
と、内心 少々焦りつつ叶と帰路に着いた。
--- *** ---
叶「 今回も素晴らしかったです。 」
朝「 ...あ そう、、、 」
叶「 ふっ、昔から変わりませんね笑 」
朝「 うっさい!!( 逃 」
いつになっても誉められるのには慣れない。
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記念すべき第一話です✨
このお話に何日かけたか...気が遠くなります笑
でも、小説は書くも読むも大好きなので!
次話もお楽しみに^ ^