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prologue
AIの反乱によって人類は滅びた。
人が消えた都市はAIによって蹂躙され、また、そのAIも壊れ、世界には静寂が訪れた。
数十万年の月日が流れた。
空はかつての青を忘れ、地にもたらされる紫色の光は、文明の崩壊を告げるには相応しかった。文明の残骸は巨大な根に飲まれ、人が作った地下道は動物の住処へと変わり果て、人類の生きた証は月日とともに木の葉と苔に埋もれていた。
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地下の旧研究所で、レイは喜びと安堵の息を吐いた。
母が命を落とし、父が壊れたこの場所で、作られたアンドロイドに、レイは「ユイナ」と名付けた。
「ユイナ」
期待と祈りを込めて、レイは名前を呼ぶ。すると、ユイナの瞼がゆっくりと開き、静寂の世界で初めてレイを見た。誰一人いないこの世界で誰かに見られた事がレイは単純に嬉しかった。
「レイ」
名前を呼ばれて、レイは初めて白銀の髪の少女の重大な欠点に気づく。レイは首を傾げる。ユイナも真似して首を傾げる。おかしいレイの設計図は完璧なはずだった。
レイは気づいた。
心はプログラムできない。感情はアンドロイドには理解されない。
心は、人だけが持てるモノなのか?
レイは興味が湧いた。
その答えは、外にある。
レイはユイナを連れて、外へでる扉へ向かった。
外には未知の世界が広がっていた。レイはユイナの手をしっかりと掴む。
レイはユイナと旅にでる。
アンドロイドを人にするために。
どうでしたか?SF系、私スッゴい苦手何です!でも、頑張りました!次回も読んでくれると嬉しいです!