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ゴーストルール スカル
どうだって良い言を
「嘘」って吐いて戻れない。
時効なんてものは、自分が生きている限りやってくることはなかった。
誰かから奪ったように、自分からも奪われる。
今日だって、「平和」という望みは叶わない。
軍人である限り、決して叶うことはない。
でもそれは、覚悟して覚悟して、彼と共に叶えた最後の夢なのだから、
本当の最期まで、成し遂げねばならないと。
でも僕は、相手も、味方も、自分すら騙せずに、気付かれず腐っていった。
でもそれは裏面だけで、表面は美しいまま。
そんな腐ってる僕はいつしか、腐ったものが分からなくなった。
彼が見つけてくれた。光が灯った。気がしたんだ。
『おいで、ココまで』
声が聞こえた。
何もかも捨ててしまいたくなった。
そう言って、自分が持つ事実すらも
隠して仕舞ったんだ。
「メーデー、メーデー、これが聞こえている者は応答せよ。」
もし、ここに居るのが…居たのが僕だけだと判っても、君はもう抱き締めなくて易々んだよ。
メーデー、でもさ、僕が解ったら
君は、もう一度嘲笑ってくれるかな。
『wow…』
声が聞こえた気がしたんだ。
昔のようにただひたすら歌っていたかったな。
でも、それもこれももう手元にないマボロシなのだと、いつか知るんだよ。
でもね、それを知ったら僕は、自分の嘘憑きの続きを知るんだ。
ネェ
「軍人になろう」
夢を語った夏。
本当は「NO」だって言うはずが
キョドって焦って、でも嬉しくて、「YES」を声に出す。
後悔の脆弱は、騙した方が正義なのだと。
「卑怯だって構わないよ」
いつか、彼が言った。
隣にいたはずの彼はいつの間にか遠のいて、
自分が知らないところで、どこか遠く、死んだって2度と届かない場所にいってしまった。
『祈っておいて、それはないじゃない』
ぼくは反発した。でも彼は笑うだけで、それ以上でもそれ以下でもなかった。
飾っていた饒舌が、墓穴を掘って焼けた。
ぼくはその場から立ち去る。
彼の負い目はどこまで続くのだろうか。
灰色になったぼくの世界と、黒色だった彼の世界。
被害者ヅラしたってさ。
『メーデー、ぼくを叱ってよ』
正直者が夢を見たいなら。
彼を自分の横に座らせ、そう呟く。
だがその呟きは宙を舞うだけで、彼には届かなかった。
『メーデー、ねぇ。ぼくを裁いてよ』
罪を犯したぼくと、赦す間もなく離れた彼。
最後まで甘えてしまうのは、彼を求めてしまうのは。
「wow…」
声が聞こえた。
でもぼくは、気付かないふりをした。
これが、今の2人にはお似合いなのだと。
そしていつか、亡霊だって知るんだよ。
もう、空白なんだって…知るんだよ。
ネェ
『足りないものを望んだら、ぼくじゃない僕に出会ったよ』
『それでも前に進んだの。クラクラしちゃう夜も』
『足りないぼくを愛してよ。』
EGO-MAMAが僕を育てたの。
「君には僕が見えるかな」
孤独なピエロが
「メーデー」
それが僕だと判っても、君はもう抱き締めなくて易々んだよ。
だから、泣かないで。
メーデー
『ぼくが解ったら、君はもう一度嘲笑ってくれるのかな』
一番近くにいたのに助けられなかった、こんなぼくを。
多分君は、嘲笑って許してくれるんだろうな。
「メーデー、僕を叱ってよ」
正直者も夢を見たいから。
勝手に置いていった、卑怯な僕を。
『メーデー、ぼくを裁いてよ』
最後まで甘えてしまっていたのは。
『メーデー、ぼくを暴いてよ』
もう直終わるこの世界から、救って見せてよ。
ぼくの|悪役《ヒーロー》。
「メーデー、僕と踊ってよ」
君は、最初からイナイと理解ってた?
嗚呼…
『マボロシだって知ったんだ。』
嘘憑きの続きの裏の裏を、君と一緒に。
ぼくも君も知らないキミを探して、笑ってやろうよ。
「嘘憑きだって知ったんだ」
ようやく自分の嘘を知ったんだ。
死んだ後になって、やっと。
君はこんな僕を笑って、許してくれるのだろうね。
[wow…]
一緒に歌おうよ、君の話、僕の話。
本当に、色々なことがあったね。そんな他愛のない話を。
また逢えたら今度は、2人だけで語りたいね。
『彼が亡霊だと知ったって』
「君が空白だと知ったって」
どうだっていい言を
嘘って吐いて戻れない
時効なんてやってこない
奪ったように奪われて
「」がスカル、『』がスカルの友人だった人です。です。
あとの考察はお任せします。
それでは。