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転生、そして与えられた試練
グルッペン「生まれ変わる・・・だと?」
『そうだ。ただし、転生先は異世界になるぞ』
メンバー「異世界⁉︎」
『そう。私は君達を見ていて、面白いと思ってな。どうだ、私と賭け事のようなことをしてみないか?』
コネシマ「賭け事って・・・」
『グルッペン。君は異世界の国・歯車王国の次期総統という立場で生まれることになる。そしてそこにいるお前達も、幹部として彼に仕えることになるだろう。そこで、だ。君達に試練を課そう』
鬱先生「場合によっては乗らんで」
『構わない。試練というのは、“救いを待つ少女15人を救うこと”、“世界に溢れる絶望を取り払い、黒幕を討伐すること”だ。もちろん能力を使えるようになっている』
チーノ「絶望・・・?」
『君達がこれから転生するのは絶望に塗れた世界・・・“絶望の世界”だ。この世界では、国同士での戦争は起こらない。ただし、1ヶ月に一度怪物が世界を襲う。それが絶望の世界と呼ばれる所以だな』
ショッピ「まさか、俺らに怪物を倒せと・・・?」
『大丈夫だ。君達が救うことになる少女達は、怪物を倒すためのキーパーソンになる重要人物。まずは少女達を全員助けることが目標になるであろう』
トントン「大丈夫って、そんなこと言われても・・・」
『もしこの試練をこなしてくれたら、君達を現世に戻し、運命を変えてやってもいい。どうだ、この賭けに乗るか?』
グルッペン「面白い。乗った!」
他のメンバー達も『現世に戻れる』という希望が見えたからか、頷いている。
『そういうと思っていたぞ。では、この扉の先が“絶望の世界”だ。世界の運命は君達にかかっている。頼んだぞ』
神の言葉に促され、15人は扉を開けた。
?『よかったのか、“黒の女神”』
黒の女神『もちろんだ。黒の空間に誰かが来るのは久しぶりだったからな』
?『そうかよ。お前も物好きだよな』
黒の女神『そうか?“白の死神”。君も大して変わらないと思っていたのだが』
白の死神『あいつらの死に様、見てたんだろ?原型も残らない死に方してたし、試練とかさせなくてもよかったんじゃねぇのか』
黒の女神『君はそう思うかもしれないが、まぁ見守ろうではないか。あの戦闘狂達が、どうやって心に傷を負った少女達を救うのか・・・。見ものであろう?』
白の死神『ったく、お前は・・・。まあ気になるけどよ』
黒の女神『たまにはこういうのも良いではないか。・・・それに、試練を終えたとて、現世に帰ることが必ず正解とはなるまい。あの者達がこれからどうしていくのか、見守ってやろう』
黒の女神はニヤリと笑っていた。