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音のまま演じ切れ #9
やっと……やっと書けたよぉお〜!!
**第九話 得意げホラーチック招き猫ババア**
一反木綿戦?を終え、次の日。
「1時間目から体育とか……終わってんなぁ! バレーなんて無理っ! というか、そもそも球技そのものがまず無理なんすけどぉ!?」
オマケに、昨日は興奮であまり寝れていない。
(1時間目を使って睡眠時間を稼ぐ算段だったのに……台無しっす)
「__広瀬さん、そっち行ったよー!」
「……うぇ? あっ、」
ギリギリでボールに触れはしたが、明後日の方向へ飛んでいく。
「あーぁ……すみませぇん……」
力なく謝ると、綾瀬さんだけが「ドンマイ!」と返してくれる。他の女子はそっぽを向いた。
(うぁ……ヤッベ、好感度鬼下がりっすね)
別に好いている訳でも好かれたい訳でもないのだが、やはりある程度は好感度は高い方がいい。
ふと横を見たら、高倉さんが似た様な状況で肩をすぼめていた。
それに思わず噴き出してしまう。
そしたら、周りの女子たちに何コイツキモ、みたいな目で見られてしまった。
うん……なんか、デジャヴを感じるっす。
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2時間目の算数は無事に寝て、昼放課。
「あ、おはようございます。広瀬さん」
「おはようっす。……あれ、寝てるのバレてました?」
「そりゃあ、机に突っ伏して寝ていたので。熟睡していたので、起こしませんでしたけど」
「うわ、マジっすか……」
寝顔を見られた羞恥と先生にバレなかった安堵と……うん、複雑な感情っす。
そんなことを思っていると、
「随分と間抜けな面してたな」
と辛辣な声が。
それとほぼ同時に、高倉さんが「あっ」と声を漏らす。
「え? 誰なんすか?」
「そのー……ターボババア、です」
……ん? たーぼ、ばばー……。
「……うぇえ?! つ、ついてきたんすか?」
「はい、いつの間にかリュックに……」
高倉さんのリュックをちらっと覗いてみると、『してやったり』とでも言うように、得意げな顔をした招き猫が。
「うわっ。もうコレ、一種のホラーっすよ……」
「ジブンも気づいたときは心臓止まるかと思いました」
疲れ切ったように息を吐く高倉さん
一応「誰かに見えたらどーするんすか」と尋ねてみたが、「そんなんで正体がバレるほど未熟じゃねぇ。年上舐めんじゃねぇぜ」らしい。
ところでみんな!(
夢主の性別、知ってるかい?
せ〜かいは〜っ??((
どぅるるるるっ、じゃじゃん!
女の子で〜す!
いや、明言してなかったな、って思って。
それだけっす。じゃね!