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文豪迷ヰ犬大共演祭 ep.1
ハッとして目を開く。
あ、れ、?
此処は、ど、こ、?
一言で云うと、すごく古い……?ところ。
全く見覚えはない。
ボロボロだなぁ、なんて呑気に考えていると、辺りから人の気配がした。
多分、6人…かな。
一瞬緊張したけど、敵意は感じられなかったから黙っていた。
男「急に転移して悪いな」
私達の真ん中にいる男の人。
さっきまでは誰もいなかった筈。
転移系の異能者かな…。
言い方からして、私達を集めたのもこの人だと思う。
男「身勝手で申し訳ないとは思う。だが、お前らの手を借りたいんだ」
ルイス「万事屋なら休業中だよ。依頼は探偵社や特務課にどうぞ」
男「探偵社やマフィアにどうしようもないからお前らを頼ってるんだよ、此方は」
…なんでそんなに偉そうなんだろう。
中也呼ぶよ?()
男「まず、この世界はお前らの暮らす世界じゃない。そして、数日後に滅びる可能性が非常に高い」
ほ、滅びるって言った?
紫露「世界に関して今は聞かないでおく。でも、滅びるっていうのは説明が欲しいな。」
男「この世界にはお前らみたいに頭一つ抜けて強い異能者が居ないんだよ。なのに、荒神の封印が解けようとしてる」
その言葉に、引っ掛かりを覚えた。
荒神、?
桜月「荒神って、まさか荒覇吐じゃ……!」
男「いいや、中原中也とは違う。人の手で生まれたという点は一緒だが、歴史の奥深くに忘れられた悲しき神だ」
アヤカ「あー、話が長い。とりあえず、アンタは神殺しを頼んでるってことでいい?」
男「簡単にまとめるなら、そうだな」
ひみの「これだけの人数を別世界から呼び寄せてるんだから、私の異能でも殺せないってことでいいのかしら?…場合によってはその神様、縊り殺してあげるけど」
男「……お前だけでは無理だ」
普「『私達六人になら荒神は殺せる。』そんな確証が君にはある訳?…てか汚濁でも無理なのか?基本3分あれば大抵汚濁で一掃だけど」
ひみの「ん、確かに。私なら人間失格でも汚濁でもなんでも使えるからね。てか、縊り殺すのところの反応薄くない!?ひみのちゃん泣いちゃうよ!?」
…あれ、ひみねぇ?
ひみねぇがいる!?
男「ここにいる六人でも殺せるなんていう確証は、ない」
少し、正直不安はある、。
めっちゃ。
でも、もう決めてる。
周りの人達がどれほどの実力者かは判らない。
でも、実力のある人物が集められているのは確かだから。
男「この世界が消滅すれば、神は世界を越えて他の世界を滅ぼす。お願いだ。俺に力を貸してくれ」
普「そんなこと云われたら断るわけにはいかないか…私の世界壊されんのはまぁ、嫌だし。…めんどくさいけど(小声)」
ひみの「ま、断るつもりはなかったけど。…結局誰も突っ込まないんかい!」
普「わーすごいですー(棒)」
桜月「アハハ…でも、この世界が滅されるのを無視はできないですし……」
紫露「私の世界が滅されるのは、少し嫌かな」
アヤカ「それに、神を殺すまで元の世界へ帰れないでしょ?」
ルイス「僕に出来ることは少ないと思う。でも、戦わせてくれ」
男「……助かる」
それから私達は男の指示で自己紹介をすることになった。
一緒に神を殺す仲間として、異能の把握をしておいて損はない。
話が止まると良くないから、とルイスさんが仕切ってくれた。
ルイス「僕はルイス・キャロル。26歳の元英国軍だ。異能力は“不思議の国のアリス”で、簡単に云うなら異能空間から物を出し入れできる。こんな風にね。あと、ついでに──」
…数ヶ月ぶりです、ルイスさん……
普「え、髪伸びてる。目の色変わった。かわいい((なんで?」
アリス「はじめましての人が殆どかしら? 私はアリス。まぁ、ルイスの人格とでも思っていてちょうだい。異能力は……そうね、使えそうだったら教えるわ」
そして同じく、アリスさんも……
相変わらず、綺麗でかっこいい。
ルイス「……なるほど」
紫露「自己完結しないで」
ルイス「まぁ、後で話すよ。それじゃあ、次よろしくね」
そう、ルイスさんは私の方を見る。
桜月「え、っ私!?」
ルイス「隣にいたし、一番知ってるからつい」
桜月「な、なるほど」
緊張しながら、私は自己紹介を始めた。
桜月「え、えと…初めまして!泉桜月です。15歳で、元探偵社員の現ポトマ幹部!異能力は奇獣、想像上の生き物を操れるのと、四季、季節の物を操作できる、其れと幸福の招猫!私に幸せを呼び込んでくれる…みたいな?……あ、あと、お察しの通り泉鏡花とは双子の姉妹で、私が妹です!か、過去は…後々話そっかな、って思ってます。、、よ、宜しくお願いしますっ!じゃあ、次…」
普「ん?私なの?めんどくs…じゃない。私は普。齢は17。元ポートマフィアの最年少幹部。正確には裏幹部なんですけど―…。まぁ今は探偵社員やってます。異能はpaste。許可を得た相手の異能をコピーすることができる。苗字は貧民街育ちだから知らないんだけど夏目先生が『あったほうが便利だしかっこいいから櫻城でいいでしょ?』みたいなノリでつけてきたからべつにそっちで呼んでくれてもいい。宜しく。じゃ、次貴女、どうぞ」
アヤカ「アヤカ・ウィルソン。18歳。元組合で今は猟犬隊員。異能力は『創造』と『空間移動』。創造は何でも作れる。異能力も作れるし、DNAがわかるもの……爪とか髪があれば人も作れる。空間移動は私を中心とした半径1m以内の空間を移動することができる。空間を分割して移動させることもできる。これでいい?次、どうぞ」
ひみの「桜月とルイス以外は初めまして。二葉亭ひみのよ。年齢は22歳。元ポートマフィア2大最年少幹部及び双黒の|裏方《お世話係》で、今は武装探偵社所属よ。異能力は「浮雲」。想像した異能力、存在を知っている異能力を使うことが出来るわ。後は…そうね、芥川兄妹とは異父兄弟よ。あ、私はポートマフィアで育ったわ。いろいろと性格が終わってることは自分でも判ってるから、そこらへんは頼むわ。あと、あなた達のことは転移される前から知ってるわ。あと、ルイス。前よりは強くなってるわよね?また手合わせ頼むわ。…次は紫露さん、貴女のばんよ」
紫露「マフィアではトラヴァースと名乗っているけど、紫露の方が呼びやすいよね?十八歳。マフィア準幹部。異能力は『メアリー・ポピンズ』で分身を創ることが出来る。しょうもない異能力だけど、使いようによっては結構便利。…これで終わり?」
とりあえず自己紹介は終了した。
紫露「それで貴方は?」
男「生憎と、名乗れるほどの名前は持っていない。好きに呼んでくれ」
ルイス「じゃあうさちゃん」
男「……。」
ルイス「嘘だって。そんなに睨まないでよ」
可愛いのに、なんでそんなに反対??
今頃だけど、男は黒いフード付きマントで顔がよく見えない。
アヤカ「いいじゃん、クロで。判りやすいし」
桜月「た、確かに……?」
ひみの「うさちゃんよりは良いわね…でも、うさちゃんでも良かったわね」
ルイス「ネーミングセンス皆無ですみませんでした」
普「うさちゃんもかわいかったんだけどなぁ…彼奴の反応面白かったし(小声)」
桜月「判る、うさちゃん可愛い(小声)」
男「クロ、か……」
そう呟いた男は、どこか嬉しそうに見えた。
しかし、フードで表情が判りにくい為、合っているかは判らない。
クロ「荒神の封印が解けるまで、まだ少し時間がある。応戦準備を進めるのも良いんだが、ひとまずお前らにはこの世界を見てきてもらう」
ひみの「大して私達の世界と変わらないんじゃないの?」
クロ「実際お前の言う通りなんだが……うん、良いから見てこい」
アヤカ「絶対なにか隠したよね、今。それとここはヨコハマのどこになるの?」
あー、とクロは少し悩んでから指をならした。
次の瞬間、足元に穴が開く。
え、待ってボス……
クロ「それじゃ、一時間後にまた会おうな」
紫露「説明が足りないって」
桜月「これどこに繋がってるんですか!?」
普「『重力操作』…」
クロ「お前にこれを渡しとく」
ルイス「へ?」
落とされて真っ暗。
状況がわからないんだけど助けて!?
ルイス「ちゃんと説明しろよ!?」
ルイスさんがそう叫んだ次の瞬間、
私達はとある路地裏に立っていた。