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番外編① 舞さんその後
「私、医者になる。」
そういった私に周りは驚いていた。
「なんでだよっ!」
舞はキレる。
「え、いやあ仕事の趣向の切り替えが半端ねえと思いまして…。」
レイルが目を逸らした。
「んーあーもうっ!誰に何言われたて、医者になるったらなるっー!」
「舞ちゃーん?」
「はい」
あれから5年。
大学で四年間学び、研修医として最初の一年がたった。
「あのね、向こうの国で行方不明だった男の子がさ、5年前に見つかって、今この病院にいるんだよね。」
楽しげに話すのは、先輩の鶴川みゆきだ。
「でさ、今回その子の担当さん辞めちゃって。まいちゃんやって欲しいんだけど〜!」
「わかりました。」
ありがと〜!といって、カルテを渡される。
「んじゃ、205号室だよ!」
鶴川が立ち去ると、めんどくさそうに歩き出す。
かなりの重症と噂らしく、症状などは鶴川から聞いていたので、カルテに目を通す必要はない。
「確か…記憶喪失で、左腕がないんだっけ。個室らしいし。」
テンッ
エレベーターが開く。
(201、202、203、204、205。えっとお名前は…)
「松下…優里…。」
いやいやそんなわけがない。
優里なんてありふれた名前。
ガチャ
「こんにちは優里くん、今日から担当になりまし…」
顔なんてまだみていないが、ベットの隣にある棚には、あの時の小さな御守りがおいてあった。
熱いものがほおを伝う。
「優里…。」
こちらを振り返る男の子は、警戒心丸出しでこちらを見る。
が、すぐ戸惑って声をかけた
「なんで泣いてんの⁉︎」
(声…。声まで同じだ。)
もっと涙が溢れ出す。
気づいた時には舞は泣きながら優里を抱きしめていた。
「よかった。よかった。」
優里はただ困惑していたが、少したつと舞を抱きしめ返した。
は〜!やっと終わった。
ハッピーエンドかバットエンドか迷ってたんですよ。
やっぱハッピーエンドがいいな。
番外編では↓をやろうかと!
エメルとレイルを親友設定にしたんで、出会いの話。
タクのその後のお話。
ってことで、本編は完結です。
感想待ってます!