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学級裁判 前編
モノクマ「よし、みんな揃ったかな…あれ?」
モノクマ「1人足りなくない?」
愛莉「えむちゃんがいないわね…」
モノクマ「えむちゃんってだれ?」
雫「忘れたの…?」
モノクマ「嘘嘘!鳳さんは今回の学級裁判で必要不可欠だからね!」
モノクマ「じゃ、ボクが無理矢理引きずってくるね!」
そう言ったモノクマは数分後、
ほんとに鳳さんを引きずってやってきた
えむ「いやだって言ってるのに…」
えむ「酷いよぉ!」
モノクマ「よし!全員揃ったね!」
モノクマ「じゃあ正面のエレベーターに乗ってねー!」
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奏「(ついに始まる…)」
奏「(学級裁判が…!)」
モノクマ「ではではまずは…」
モノクマ「凶器の話から!いってみましょう!」
志歩「致命傷は頭部の傷みたいだね」
司「ふむ…鈍器のような物とはなんだ?」
絵名「んー…鉄パイプとか?」
奏「それは違うよ…!」
奏「小豆沢さんに致命傷を与えたのは、現場に落ちてたダンベルじゃないかな?」
奏「あのダンベルには血痕も付いてたし…他に凶器になりそうな物もなかったからね」
瑞希「こはねちゃんの頭部の傷も、ダンベルの形と一致してたよ」
一歌「傷跡を調べたんですか…!?」
寧々「す、すごいね…」
類「…では続きを話そうか」
類「と言っても…犯人は既に判明しているけどね」
みのり「え…!?ほ、ほんと!?」
類「小豆沢さんを殺したのは…ジェノサイダー翔じゃないかな?」
類「犯人はジェノサイダー翔、これは決まってるよ」
愛莉「ちょっとまって…」
愛莉「そんなのあり得ないんじゃない?」
類「おや、どうしてだい?」
愛莉「その…根拠だってないし…」
奏「……それは違うよ…」
奏「根拠なら…あるかもしれない……」
愛莉「え、?」
奏「図書室の書庫で見つけたファイルに書いてあって…」
奏「ジェノサイダー翔事件をまとめた警察の極秘資料なんだけど…」
穂波「な、なんでそんな物が…」
類「その説明は面倒だから気にしなくていいよ」
奏「……とにかく、ジェノサイダー翔事件には2つの特徴があるらしいんだ」
奏「1つ目は現場に必ず『チミドロフィーバー』って言う血文字を残すこと」
奏「もう1つは…世間に公表されてない特徴で…」
遥「世間に公表されてない特徴…?」
奏「うん…それは…ハリツケにすること」
奏「これはジェノサイダー翔以外、警察上層部しか知らないらしい…」
類「だけど今回の被害者はハリツケにされてたよね?」
類「犯人はなぜ知っていたのだろうか?ジェノサイダー翔と警察上層部しか知らないハリツケの事を…」
類「それは…ジェノサイダー翔がこの中にいるからだよ」
寧々「う、嘘でしょ…」
杏「だ、誰なの…?そのジェノサイダー翔の正体って…」
類「……えむくんだ」
奏「…え?」
類「えむくんがジェノサイダー翔の正体だ」
えむ「え……?」
司「ちょっとまて…!」
司「えむがジェノサイダー翔の正体だと…!?」
類「ジェノサイダー翔は、えむくんであってえむくんではない…」
絵名「ど、どういうこと…?」
奏「…鳳さんは多重人格ってことだよ」
奏「ファイルにも書いてあったんだ、ジェノサイダー翔は解離性同一性障害の可能性がある…って」
司「だ、だが…えむが殺人鬼なわけ…」
類「じゃあ、死体発見後のあの行動は?」
一歌「様子がおかしくなったことですよね…」
類「しかも、おかしくなった後は死体を見ても平気だっただろう?」
類「つまり、えむくんの中には死体を見ても大丈夫な方と無理な方があるってことさ」
えむ「……う…」
遥「じゃあ…鳳さんが言ってたのって…」
遥「外の人間を中に入れない為じゃなくて…中の人間を外に出さない為ってこと…?」
類「えむくんは恐れていたんだよ、自分の中にいる殺人鬼が人を殺していく事を…」
えむ「なん、で……」
愛莉「そ、そうよ…なんでえむちゃんがジェノサイダー翔ってことがわかるの!?」
類「えむくんが言ってる『なんで?』は、なんで分かるの?ではなく、なんでバラしたの?って意味だよ」
愛莉「え…?」
類「えむくんは昨日の夜、動機のことを話される前に…僕に相談してきたんだよ」
類「自分の中に殺人鬼がいる。そいつが暴れ出さないかいつも怯えている」
類「そうだったよね?」
愛莉「嘘…よね?えむちゃん……」
えむ「……黙っててくれるって…約束したのに…!」
えむ「なんで……!?」
穂波「そんな……」
類「……先に約束を破ったのはそっちだろう?」
類「ここにいる間は何がなんでも絶対にジェノサイダーに人殺しをさせないと…」
えむ「……ッ…」
類「では、そろそろ本人に話を聞くとしようか」
えむ「ほ…本人…!?」
えむ「そ…それ、って…」
バタンッッ
みのり「えむちゃん!?」
えむ「あたしに代われってことだよね☆」
絵名「うわ…ッ」
えむ「あーあ…バレちゃったかぁ、ま、しゃーないよね!」
えむ「ぱんぱかぱーん!実は殺人鬼でしたー!」
えむ「あ!あたしは超高校級の殺人鬼ことジェノサイダー翔!」
えむ「本当は鳳えむっていうちょー可愛い名前だけどね!」
寧々「え、えむ…?」
えむ「二重人格だからどうしたの!その片方が殺人鬼だからどうしたの!」
えむ「欠点の1つくらい見逃してよねっ☆」
えむ「きゃははははっ☆」
志歩「テンションたか…」
冬弥「なぁジェノサイダー翔…1つ聞きたいことがあるんだが…」
えむ「なぁに?」
冬弥「お前が…ジェノサイダー翔が黒幕だって言う話があったんだが…本当なのか?」
えむ「そうでーす!あたしが黒幕でーす!」
えむ「嘘だけどね!!」
奏「じゃあ…黒幕じゃない…?」
モノクマ「当たり前でしょ!ボクをそんなやべー奴と一緒にしないでよね!」
えむ「自分が加害者なのはわかってる…でもね!生きるって事は他人を傷つけるって事でもあると思うんだー!」
えむ「なんてねっ☆きゃはははっ☆」
類「動機もあるし、えむくんが犯人じゃないのかい?」
類「24時間以内に殺人が起こらなければ秘密がバラされる…」
類「その秘密の内容がジェノサイダー翔だったりしてね?」
えむ「なるほど〜なるほど、なるほどね!!」
えむ「でもあたし犯人じゃないよっ?」
遥「え…?」
絵名「あ、あんたみたいな殺人鬼以外に、あんな殺し方できるわけないでしょ!?」
志歩「…信じれるわけない」
雫「アリバイがあったら別だけれど…」
類「今回の殺人は過去の件と手口が完全に一致している…」
奏「それは違うよ…!」
奏「手口が完全に一致…ほんとにそうなのかな?」
杏「どういうこと…?」
奏「2つ相違点があるんだけどね…」
みのり「ど、どこが違うの…?」
えむ「えー!?わかんないのー?」
えむ「まず致命傷が違うよね!」
えむ「こはねちゃんは頭びしゃーってなってたじゃん!」
奏「うん…本来ならお腹とか首が致命傷になってるはず…」
えむ「それともう1つ!それがハリツケに使う道具!」
えむ「あれはロープだったでしょっ?でもあたしは違う…あたしが使うのは自作のマイハサミだけ!」
えむ「あとあと!かなでんは相違点が2つあるって言ってたけどそれは違う!」
奏「えっと…かなでんって私のこと…?」
えむ「うん!あのねかなでん!もう1つの相違点って言うのは〜」
えむ「あたしが殺すのは男だけ!ってこと!!」
類「でもそれは趣味であって、生き残る為とは違うんじゃないかい?」
えむ「あのねぇ…あたしは生き残る為とかそんな理由で人殺しなんてしないよ!」
えむ「まぁ…万が一生き残る為に殺すんだったら〜…」
えむ「誰がハリツケとか血文字なんてやるかっての!」
えむ「バレバレだしめんどくさいだけじゃん!」
遥「正論だね…」
えむ「ま、どんな状況でもハサミは絶対使うよ!!」
穂波「学園にハサミがないからダンベルで殺した…とか…」
えむ「むむ……」
えむ「……じゃーん!実はいつでも殺せるように準備してるのっ!」
えむ「そもそもこっちのあたし、固結びできないんだよね〜!だからロープなんて使えないよ!」
絵名「それなら…誰が犯人なの…?」
一歌「でもハリツケは公表されてないんだし…やっぱりジェノサイダー翔なんじゃ…」
奏「……まって…神代さんならできたんじゃない…?」
奏「非公開の政府関連資料とか…警察内部資料も読んでたし…」
奏「あと…ジェノサイダー翔の資料も、前から読んでるって言ってたよね?」
類「………」
冬弥「なら…神代先輩が犯人…ということか?」
志歩「全部、ジェノサイダー翔に罪を被せる為だったの?」
えむ「えー!?そーなの!?」
司「…どうなんだ、類……」
類「おや…僕が疑われているみたいだね…」
類「逆に聞くけれど、僕のどこが怪しいんだい?」
遥「うーん…どこが怪しいか…」
類「被害者は小豆沢さんだから、先に女子更衣室に入っただけだよ」
奏「…!まって…なんで発見する前から被害者が誰か知ってるの…?」
類「…なるほどね…」
類「でも、他にも根拠はあると思うよ、宵崎さん」
奏「え……?」
奏「なんか…すごく余裕そう…」
瑞希「…根拠ならあるよ」
瑞希「さっきも言ってた相違点のこと」
えむ「相違点だね!」
えむ「さっきも言ったけど〜、あたしが殺しで使うのは自作のマイハサミ!ハリツケに使うのも自作のマイハサミ!!」
杏「だけど…実際に使われてたのってロープだよね、?」
司「類…あれはどこから持ってきたんだ…?」
類「おや?僕はそのロープに見覚えはないよ」
奏「それは違う…!」
奏「神代さんはこのロープに見え覚えがあるはず…というかこれはロープじゃなくて…」
奏「延長コードなんだよ…」
志歩「延長コード?」
奏「そう…神代は図書室で延長コードを使ってたよね?」
奏「しかもその延長コード…図書室から無くなってた…」
瑞希「使っていた本人に見覚えがないなんて、あり得ないよ」
寧々「なるほど……」
類「……つまり僕が小豆沢さんを女子更衣室で殺した後、血文字とハリツケをして…犯行をジェノサイダー翔の仕業に見せかけた…ってことだよね?」
瑞希「また余裕そうな態度…まるで他人事みたいだね」
奏「……他人事…?」
絵名「じゃあ…犯人は神代さんってことね…」
えむ「賛成の反対のはんたーい!」
奏「…何か…引っ掛かる…」
瑞希「……ねぇ、もう少し話し合いしよう?」
志歩「なんで…?犯人は決まったのに…」
瑞希「何か引っかかるんだよね…奏もそうでしょ?」
奏「……うん…」
瑞希「……もう少し、考えてみよう」
瑞希「そうすれば…絶対分かるはずだから…」