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小説「聖夜の奇跡」 No.1
登場人物
・カイ
・ユウ
奇跡。
それは常識ではおこることが考えられないような出来事のこと。
「お前、まさか信じてるのか?」
呆れながら男子高校生──カイは言った。
クリスマスイブというのに部活はあり、もう日が暮れ始めている。
「サンタクロースはいるし、奇跡は起きるだろ!」
あと妖怪も神様も、とカイの友人──ユウは続ける。
カイは苦笑いを浮かべた。
高校二年生にもなって信じているのは、どうなのだろうか。
「あー、バイト嫌だな……」
ユウはスマホを見てため息をつく。
それに対して、カイは小さく笑みを浮かべた。
「え、は、お前笑ったのか……?」
うるさいわ、とユウの頭を叩いてスマホをしまう。
母親の前でもそんな顔はしていない。
そう言われたことが衝撃だったが、その後に連絡相手を問い詰められてカイは逃げた。
足が早いカイにユウは追い付くことが出来ず、少しして立ち止まる。
肩で息をし、呼吸が整うまで時間が掛かった。
「……まさか彼女じゃないよね?」
No.2は2022/09/14/12:00公開予定です
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