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プロローグ.依頼
薄明るい、路地裏から光が入って来る部屋。汚くはないが、凄く綺麗でもないただの部屋。
その部屋で浅い眠りに落ちているとノックの音が鳴った。
「失礼します、入りますよ?」
こっちが許可する間もなく入ってきたその人は、深く帽子を被ってコートを着た怪しげな紳士だった。
「依頼の件でやって来ました」
「ああ…そこの椅子にでも座っててください。お茶でも持ってきます」
そういえば|レオ《助手》は買い出しにでも行ってたんだったかな。
そんなことを考えながらとりあえず紅茶を持ってきた。
「依頼の内容ですが、私の友人がしばらく前から居なくなりまして…その友人を探してほしいのです」
「失踪する前に何か変わった様子はありませんでしたか?」
「いいや……近くのバーに通ってたとか…」
「バー…このご時世に強いもんですねえ…」
「えぇ、まあ…」
「ちなみにこっちのリスクとか報酬とかは考えてますか?」
「勿論。190万は出せます」
「どんな形でも発見できたらいいんですね?」
「発見できなかったら報酬を引かせて頂きますが」
こっちのリスクとか色々考えた値段にしてくれたな…どれだけ金持ちなんだろう。
「それでは契約書にサインをお願いします」
依頼主がサインを書いたのを確認して、受け取った。
「必ず見つけてくださいね、私の大事な友人なんです」
「ええ」
そう言い、依頼主は帰って行った。
…さて、まず情報でも集めるか…
そう思って書類の山を片付けようとすると、入り口のドアが開いて、羽の生えた人が入ってきた。
久々に小説書いて語彙力無くなりました()