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1話 見せない涙
何をしても上手くいかなくて、ずっとずっと暗い檻に閉じこもっている。私の
やってることは間違いだって、でもそれが正解かなんて誰もまだ知らないでしょう?
私はすたぽらの白色担当。たった一人の女の子。やっぱりさ、すたぽらには〝女子〟
なんて要らなかったみたい。ぽらりすの皆は優しいよ。でもその裏でアンチを抱えて
いる。もう何もかも…、限界なんだよ。
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ちむちむりーん!っていう感じで配信やるぞー!
「すたぽらリーダーのCoe.と!」
「Reluと!」
「くにと!」
「こったろと!」
「ゆうさんと!」
「⋯#活動名#です!せーのっ!」
「StarlightPolarisでーす!」
なんか#名前#の紹介の前に空白があるんだよね。少し気になってしまう。
ちゃんとちむの事、取り繕えてる?
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はぁ、ちゃんと笑顔をしなくっちゃ。なんにも出来ない無能だもの。
「今日は高音曲企画〜!」
私が苦手な企画だ。高音っていっても低いんだよね。Subtitleとか。私の番か。
「言葉はまるで雪の結晶、君にプレゼントしたくても夢中になればなるほどに形は
崩れ落ちて溶けていって消えてしまうけど
でも僕が選ぶ言葉がそこに託された思いが君の胸を震わすのを諦めきれない
愛してるよりも愛が届くまでもう少しだけまってて」
はぁ、ちゃんと楽しく歌えてるのかな?なんにもわかんないよ。こんな思い、誰にも
知られるわけには行かないもの。心配とか迷惑をかけちゃうでしょ?
「せーのっ!おつぽら〜!」
自分が自分じゃなくて居られる瞬間終わっちゃった。もう、限界だよ。次の歌って
みた決めないと。えっと、バレンタインだからラプラスショコラでいいか。
でもアンチが居るから、私はこっそり人に見せない涙を流すんだ。
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ちむは〝昔から良い子〟、〝優等生〟を演じてたんだ。完璧にできたわけじゃない。
なにもかも才能なんてなかったから。出来たのは人に声を届ける。エリートを演じ
てた。なにもかも下手くそだけど、ちむがちむで居られるように声を出すんだ。でも
もう、しんどいんだ。だからね、ちむのこと、助けてよ。
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れるは性別で虐められてて、なにもかも普通じゃないんだ。ならさ、もういっその
こと、れるを殺してくれないか。別にれるは、もう死んでもいいから。#名前#を
助けてや…。こえくんもいつもの高音が低くって、なんか心配で。いつも笑顔で、
でもその裏では泣いていること知っとんで。れるはこえ君のことが__だから。
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俺は一人こたが、自分を押し殺し、最年長っていう言葉に縛られているんだ。
最年長だからしっかり、そんな決めつけでこの世の中は変わるんだ。もっと
自由に生きられた人が死んだり、犯罪者が普通に生きてたり、この世の中
可笑しいだろ?分かってんだろ?
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はぁ、俺はもう、しんどいんだ。最年長、最年長。この声が五月蝿いほど俺の
心に残る。もう、限界なんだ。くにおちゃんも、コンプレックスの声に、好きな
もの。すべて我慢しないといけないんだろうか?この人生の答えは?
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ゆうさんは、きっと甘い夢を見ていたんだ。#名前#のことが好きなのに、何も
気づかなかった、気づこうとしなかった。こんなゆうさんを叱ってよ。誰でも
いいから。ゆうさんの思いも今は我慢しなくっちゃ。
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