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異世界の女王、現実世界へテレポート。prologue
❁annzu❁
初めての小説です…!
今回はまだテレポートしません。
それでは本編どうぞ!
「女王陛下。会議の時間になります」
黒いタキシードを纏った私の執事、セバスチャンが頭を下げる。
後ろでメイドも豪華なドレスを持って、ニコニコ笑っている。
だがその裏側は、闇に塗れたものなのだ___
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私の名前はエママリア・ドーラ。此処リヴジック帝国の女王だ。
一年ほど前に母親があの世へ逝き、私は女王になった。
今までは母親の時代からの執事の助言のもと、政治に取り組んでいたが、一ヶ月ほど前他界。
新しい執事がついたものの、私を利用し政治を悪い方向に展開させようとしている。
メイドもそうだ。ドレスに毒を塗ったり、殺害計画を立てているのを私は知っている。
世間も大体そうだ。国民にこそ好かれている私だが、この国の政治家達は私を醜い虫のように見てくる。
(母上、もう、こんな世の中で私が生きていけるのでしょうか)
天国へそう問いかけても、勿論答えはない。
セバスチャンが会議だと言うので、メイドと準備を始める。
私はドレスに毒が塗ってないか確認する。
もう信頼できる家臣など誰もいないので、自分で身を守るしかないのだ。
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(税金は上げなくても絶対良いだろうに…)
きっと政治家達が給料を上げて欲しいだけなのだ。
彼奴等はこの国に食べ物を食べられずに餓死する子どもたちがいる事を知っているのだろうか。
そんな事を思っていたが、私は圧に負け、印を押してしまった。
情けない、と自分で思う。
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後日
「エマ‼」
従姉妹のシャーロット・ドーラがドレスを纏い、馬車から手を振る。
「シャーロット‼」
シャーロットは執事と馬車から降り、駆け足で此方へ駆け寄る。
花を踏み潰さないよう気をつけながら。
「エマ。久しぶり」
そういうシャーロットは金色のくせ毛を靡かせ輝く。
王族一の美人だ。
シャーロットとは別の城に住んでいるが、私の唯一心を許せる存在なので、時間があれば会っている。
「久しぶり。東屋で話しましょう」
そう言って庭の東屋へ誘導する。
そこでは、完全完璧ふたりきりの時間だ。
「大変ねえ、エマは」
「そうよ…前なんてドレスに毒を塗られたのよ」
「…⁉ほんとに大変ねえ。辞めさせたの?」
「ええ。勿論。でもまだ他のメイドが…」
「ほんとに大変よねえ、王族って。叶うなら領民に生まれたかったわ」
「…そうね。どうせなら別の世界に行きたいわ____」
どうでしょうか…
短いですよね。(;_;)
良ければ感想教えて下さい!