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学級。 6話
やっぱり、自分には到底理解できない世界の話だ、と、
自分の部屋のベッドに寝転がって思う。
いじめる側にも、いじめられる側にも回らない自分には
だれだれと付き合うとか、だれだれが失恋しただとか、そういうのを経験したことがない自分には
特別な、主人公になれない自分には。
さっきのあの「作戦」は、本当に、カナコのためのものだったのだろうか
もしかして、自分は、酔っていたんじゃないだろうか
「カナコへのいじめを止めるため」という、勧善懲悪な勇気ある行動をする、
見せかけの主人公な自分に、酔っていたのではないか。
、、、こんなこと考えるなんて、全く、自分らしくない
そう思い、ベッドから起き上がり、宿題を始めた。