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#2 ゆら猫、誕生
___猫色街の大きな原っぱで、子猫が産まれた。
子猫が、小さく鳴いている。
その子猫たちの中には、1匹だけおかしな模様の子がいた。
「えぇっ!水色の子猫!?」
「不気味ねー」
みんなが怪しみながら通り過ぎてゆく。
それもそう。
ゆら猫という子猫は、身体が水色だったからだ。
頭と胸と背中にある、ミズクラゲのようなクローバー模様。
水色のハチワレ。
実はゆら猫は、ミズクラゲと猫のMIXだったのだ。
でも、みんなから怪しまれ続けても、母猫はゆら猫をしっかりお世話した。
ゆら猫の母猫であるゆい猫は、ゆら猫に似合う、月や星、雫のついた飾りを、ゆら猫の耳の横に浮遊させた。
さらに、お揃いの月飾りがついた、青い首輪をプレゼントした。
「ありがとう、お母さん!」
ゆら猫はとても喜んで、飛び跳ねまわった。
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ゆら猫も、ついに自立した。
原っぱを散歩したり、商店街で人間たちにごはんをもらったりして過ごしていた。
そしてある日突然、ゆら猫には大切な友達ができて___。