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12歳になったら知っておきたい本当の話
やあキッズ、調子はどうだい?
今日もいい天気だね。
はいそこ、窓の外を確認しない。
「今日は|晴天《せいてん》だね」とは言ってないよ。
大雨でも嵐でも、わたしが「いい天気」と言ったらいい天気なんだ。
わたしにとってはね。
えー、わたしはこの短編カフェができた頃からここに住んでいる、妖か……妖精です。
みんなが楽しそうなので、わたしもおしゃべりしたくなって出てきたよ。
今からいいことを言うので、もれそうでトイレに行きたい人以外は読んでいきなさい。
ほらほら、座って。
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さて……
じゃっかん10年ちょっとしか生きていない、世のキッズたちよ。
世の|真実《しんじつ》を教えてあげよう。
のっけからあおり倒す気かって?
ちがうちがう、まじめな話。
大人は、君たちが思うほど大人じゃないんだ。
なんとなく気付いてない?
自分がイライラしていると、ささいなことで子どもを怒る大人を見たことはある?
赤信号は止まりなさい、と言いながら信号無視する大人を見たことは?
平気で|嘘《うそ》をついて、都合の悪いことだけ説明しない大人を見たことは?
大人はあらゆる言葉で子どもをけなしたり傷つけたりするくせに、子どもが大人にそれをすると、最後は子どもが泣いて終わるでしょう。
そう、大人はとってもずるい。
自分が稼いだお金で子どもを食べさせているからって、やりたい放題。
どれだけ嘘をついても、子どもをだませると思ってる。
頭のいい子ほど、がまんしちゃうでしょう?
なにを言っても|無駄《むだ》なんだって、あきらめちゃう。
がまんできない子は、|反発《はんぱつ》して、|暴《あば》れて、また怒られる。
子どもは、大人に評価されないといけない存在じゃないのに。
君たちは、りっぱに1人の人間なのに。
大人は、君たちが思うほど大人じゃない。
彼らはなんにもえらくなんてないから、大人の言葉に|踊《おど》らされちゃいけないよ。
そう、大人から与えられる|情報《じょうほう》が、すべて正しいと思っちゃいけない。
テレビや新聞、社会的にえらいと言われる人が君たちにする説明は、その7割以上が嘘なんだ。
君たちは、自分自身の目で見て、感じた世界を大切にしなきゃいけない。
今日すべての人が真実だと言っていることも、明日になれば嘘と分かる。
それがこの世界なんだ。
|疑《うたが》うことは悪じゃないんだよ。
調べ、考え、正しいと思えることを自分で見つけることが大切なんだ。
相手が年上だろうと、学校の先生だろうと関係ない。
間違っていることは「間違っている」と言い返してやりなさい。
それで怒られようが、生意気だと思われようが、成績が悪くなろうがまったくかまわない。
そんなことで君たちの将来は閉ざされたりしない。
それと「あいつ、先生に逆らったぜ」とハブろうとする友達がいたら、そいつは友達じゃないから。
自分に見合わない相手とつき合っていてもいいことはないから、放っておきなさい。
自分の頭で考えて、自分の意志で正しいと思うことをするといいよ。
それが今の君たちにとって一番必要なことだから。
幸い君たちには、文字という強い味方がいる。
文字の力はいい。使い方次第でどんな武器にも|盾《たて》にもなる。
|理不尽《りふじん》だと思うこと、伝えたいこと、書きたいことはなんでも文字にするといいよ。
誰の目にとまらなくても、それは絶対に無駄にならないから。
キッズな君たちのこれからの可能性は、|無限《むげん》にあるから。
わたしもあと350年ほど若かったら、君たちと一緒にキラキラできたかねぇ。
あ、そうそう。スマホやタブレットばかりいじってると、心がすり|減《へ》るから気をつけるんだよ。
かしこい君たちはもちろん気をつけているだろうけれど、これは色々な人の|経験談《けいけんだん》だから聞いておいて損はないよ。
家の中にいるばかりじゃなく、たまには外にも出なさい。
「めんどくさい」は敵。「つまらない」も敵だ。
散歩でも、サイクリングでも、目的がなくてもいいから外の空気を吸っておいで。
創作の力は、まったく関係ないと思うところにこそ転がってるもんだから。
体を使って、遠い場所をながめてみるといいよ。
生きる力を大切にしなさいね。
わたしは君たちの文字を、これからもここで楽しませてもらうからね。
明日もきっといい天気になるよ。