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2-5
「中1限定・林間学校」3日目。
朝ごはんの後、あおちんが話しかけてきた。
「れん、アンタみおりんに話しかけてくんない?」
「急にどうしたの?」
そう聞いた後に私はハッとして思わず聞いてしまう。
「まさか、みおりんいじめたの!?」
するとあおちんはブンブンと頭を横に振り否定する。
「もうそんなしょーもないことやめたから」
そう言いながら、でも、少し気まずそうな顔のまま話を続ける。
「ほら、そういう事してなくっても、私の喋り方ってちょっときついらしくってさ。ビビらせちゃうってわけ。だから、アンタなら話せんじゃないかって」
「あおちん…!そんなに気が使えるようになったの!?れん感動〜!!」
そう言いながら抱きつく。
「うっさい!!」
なんて言いながらも押しのけたりしない。
あおちんも丸くなりましたなぁ。
「でも、そういうことなら、優とかたまっちのほうが良くない?れいれいも無理そうだったの??」
「れいれいはれいれいでズバズバ言うとこあるから…。優は陽のオーラ強すぎるし、たまっちは優しすぎる気がする」
一人一人納得しながら聞いていたが、たまっちのターンで思わず聞き返す。
「っん?優しすぎ?ダメなの?」
「いや、別にいーんだけどさ、」
「なんか、踏み入ったこととか聞けなさそうっていうか…アンタの方がズケズケ行くとこはズケズケ行きそうだし」
「あたしのデリカシーが無いと…?まぁでも、私頑張ってみるよ。でも、毎日挨拶したりしてても、声聞いたの自己紹介の時だけだから。あんま期待しないでね」
「うん、ありがと」
れんがまさかそっち側に行くとは…!
れんもあおちんも成長しましたね。
周りを見る余裕ができた。
みおりんもそうなると良いな。