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ピンポンパンポーン。
碧紗は友達がいないので、「女子高生 やること」と調べたことをご了承クダサイー。
「無事遊び断れました!」
そう連絡すると数分後、ヴィオさんから電話がかかってきた。
「もしもし、ヴィオさん?電話珍しいですね」
「今ジャスちゃんの高校の前にいるからさ、このまま一緒に行かないかなって。必要なものは大体あたしの家にあるし」
「ホントですか!?実は、早くヴィオさんに会いたいなぁと思ってて服とか朝カバンに入れてきたんです!校門の前ですか?今直ぐ行きまーす!」
ヴィオさんスパダリ過ぎる…!
こんなに土日が楽しみなの久しぶり!思い切り楽しむぞー!
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「…ゔぅん」
目が覚めるといつもと違う部屋。
なんでだろう、そうかんがえるのもめんどうくさくてボーっとしていると、部屋の扉が開く。
「あ、ジャスちゃん起きたんだ。おはよー。朝ごはんできてるけど、もう食べれる?」
「おはようございますぅ…。ご飯!?今すぐ食べれます!」
朝からヴィオさんの手作りごはんが食べられるなんて幸せ…!
朝ごはんのメニューは白米と鮭とお味噌汁。
こんなしっかり食べたのいつぶりかな〜。
「和食で良かった?あたしいっつも朝はこんな感じなんだよね〜」
「和食大好きです!ご飯おかわりしても良いですか?」
「いいよ、いっぱい食べな」
「やった、ありがとうございます!」
しばらく食べているとヴィオさんが口を開く。
「今日どこ行くの?」
「夢の国でも行こうかなぁって。ヴィオさんに着てほしい服持ってきたんですけど、着てくれますか?」
「いいよー、ジャスちゃんのお気に召すままに」
「んーと、まず何からすればいいの?」
「とりあえずカチューシャとか買います?」
「そうしよっか」
「じゃあ、おそろいの色違いにしません?」
「いいよ、じゃあジャスちゃんいい感じの見繕ってきて〜」
「はーい!めちゃくちゃかわいいの買ってきますね!」
「よろしくー、あジャスちゃんそれしばらくかかる?」
「そうですね…15分とかかかっちゃうかも…大丈夫ですか?」
「全然大丈夫!ゆっくり選んできてー」
どっれにしよぉかなぁ。ヴィオさんの今日の服ネイビー系だから、ピンク可愛いかな?
だったら私はネイビー系?
そんなこんな考えていると、結局20分近くかかってしまった…。
ヴィオさんに似合うんだろうなぁとウキウキで戻る。
「ヴィオさーん!」
「ジャスちゃん。ありがとー。あ、ポップコーン食べる?」
「良いんですか?やったぁ」
「良いも何もジャスちゃんのために買ってきたんだし。15分ぐらいかかる〜って言ってたから、さっき通ったとこで買ってきた」
「…イケメンすぎでは?」
「よく言われまーす」
それからジェットコースター、シューティングゲームなどたくさん遊び、今はパレードを見ている。
「この後何すんの?結構遊んだけどまだお昼すぎじゃん?ご飯も食べてないし。でももうこの人混みはヤだなぁ」
「どーします?じゃあ、ピクニックしません??ヴィオさん家にレジャーシートあります?でっかいの!」
「あるある!お弁当とかつくる?」
「いいですね!朝のご飯まだ残ってたんで、おにぎりつくりましょ!具は何が良いかなぁ、唐揚げマヨとかどうです?」
「おいしそう!どっちも家あるしすぐ出来るよ」
「じゃあ、あとは卵焼きとウインナーですかね?あ、タコさんウインナーとかつくっちゃいます?」
「ジャスちゃんタコさんウインナーつくれんの?すごいねー。じゃあ、あたしがおにぎりのほうつくるよ」
「ありがとうございます!やった、ヴィオさんの手づくりおにぎり〜!」
「おにぎりおいしぃ!唐揚げマヨ最高すぎません!?」
「ホントだ、おいしー。今度家でも作ろ」
「外で食べるご飯もいいですね!」
「たまにはこういうのもいいね。今度は花見かなぁ」
これからも仲良い前提で話してくれるの、嬉しいなぁ。
「あ、ジャスちゃんバドミントンできる?家にあったから持ってきたんだよねー」
「やりましょやりましょ!久しぶりだけどできるかな?」
「大丈夫だよ、あたしウン10年ぶりだし」
パーンパーンとシャトルを打ちながら話す。
「ジャスちゃんはさ、将来とかもう決めてんの?」
「服に関わる仕事したいなぁって思ってて。だから、卒業後は服飾の専門行くつもりです」
「服飾かぁ、あたしの友達で服飾から走り出しスタイリストなった子居るなぁ」
「ホントですか!私もスタイリストとかそっちの道進みたいんですよね〜」
「いいじゃん、頑張れ」
2人の会話が止まると、様子をうかがっていたであろう女のコ話しかけてきた。
「お姉ちゃん、バドミントンかーして」
幼稚園ぐらいの女のコが声をかけてきた。少し後ろの方で不安そうにしてるのはお兄ちゃんかな?
「ヴィオさん、良いですか?」
「いいよー」
そう言い、女のコの方に向かうと、目線を合わせて話し出す。
「あたしたち、あそこ座ってるから。終わったら返しに来てね」
頭をポンとしてから戻る。
バドミントンをしているあの子達を見ながら2人で話す。
「まだ言っても16時過ぎなんだねー、これからどっか行く?帰る?」
朝から一緒に居るからもう12時間とか?全然辛くない、疲れない。むしろ楽しいってヴィオさん凄いなぁ。
「ホントですね〜、どうします?海とか行っちゃいます?」
普段だったら帰る1択なのにヴィオさんとだと、やりたいことがドンドン出てくる。
「いいね!電車?家戻ったらバイクあるけど後ろ乗る?」
「バイク運転できるんですか!?カッコいい!あ、でもバイク乗る女子高生そうそう居ないかも…」
「そっか、乗らないかぁ。あたしたちはバイクの後ろ乗りまくってたんだけどねー」
「いいなぁ。あ!じゃあ明日いっぱい乗せてください!私後ろで歌うんで!あ、それは自転車?」
「この長い長い下り坂を?」
「そうですそうです」
しょーもないことで笑い合う。めっちゃ楽しい。
その後あの子達…(紗絢ちゃんと隼人くんといって年の離れた幼馴染らしい)からバドミントンを受け取ったので、2人で電車に乗る。
「映画とかでさぁ、車両にあたしたちだけ!みたいなのあるけど、そうそうないよねー」
「確かに、いつ乗ってもいっぱいいますねー。凄い朝とかだったら少ないんですかね?」
「朝は少ないかもだけど、始発街の酔っぱらいとか居るんじゃない?それはそれでヤダ」
「そっかぁ、治安悪いかぁ」
「海だぁぁあ!!」
海に向かって走る。
「何すんの?水遊び?まだ冬だよ?」
ヴィオさんはそう言いながら私の後ろを歩いて追いかけてくる。
「…何するか考えるの忘れてました」
「あははっ!ジャスちゃんらしいや」
「ヴィオさんと海行けるのが嬉しくって…あ!私やりたいことあります!」
必死に記憶の中の海を辿るとあるドラマのオープニングを思い出した。
「えーっと、スマホ立てるの…私のカバンでいっか。あとは…せっかく出し裸足になりましょ!」
ヴィオさんは何が何やら分からないという表情で靴下を脱いでいる。
あ、私に何も説明してなかったんだ。
「私たちは今から…跳びます!」
「へ、とぶ!?」
想定外だったらしく、「飛ぶ、跳ぶ、翔ぶ?」と考えている。
慌ててスマホを開き、その動画を見せる。
「これです!これがやりたくて」
「おっけー、右?左?」
「あ、じゃあ私右やってもいいですか?」
「はーい」
動画のスタートボタンを押す。
スマホの後ろから走り出して、「せーの」の合図でジャンプする。
「疲れたぁ!」
帰り道に背中を伸ばしながらヴィオさんが言う。
「1日中動きましたもんね。帰ったらお風呂入ってすぐ寝ましょー!」
「そーしよそーしよー」
人とこんなに話できる日が来ると思わなかったなぁ。
明日も楽しみ。
大分長かったですね〜。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
あと、2話で完結予定です!
最後まで楽しみにしててください!
(あ、でもハードルはあんましあげないでね)
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