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曲パロ(初投稿)Mirage Voyage/DOLLCHESTRA
曲パロというのを初めてやる!
私はリン。今日、いじめられた。
あの子に悪口を言われてやめてと言い返したら足を引っ掛けられて転んだ。
私は海辺で密かに涙を流した。
**「人知れず海に沈む涙」**
それはやがてどこへ行くのだろう。それを見つめていた。
心の奥ずっと隠し続けた言葉とその涙が重なるように見えた。
なぜ?
気まぐれに踊る風を浴びて思い出した。
過去の夢を。いじめにも負けない強い心が欲しいという。
そうだ。届かない日々に悩むことが嫌で逃げていたんだ。
街明かりが灯り始めた。それは夕暮れの寂しさを彩っているように見えた。
答えなんてもう諦めたのに。変だな。その街明かりの小さな一つ一つの光。
それがなんだか私を期待しているように見えた。はあ。私はため息をついた。
その瞬間胸がキュッと苦しくなった。
「どうしたいの?」
「ミカ?」ミカは私の唯一の味方だった。今日のあの時はいなかった。
「悩んでるの?あのこと。」「うん。」
そんなミカは私に語りかけるように言った。
「ピントの合わない未来が蜃気楼と知ったらどうする?」
一瞬言葉の意味がわかんなかっだけどすぐ理解した。あ。
「何度だって何度だって信じたいと思うのはダメなことかな?」
なんかそんなふうに思えた。変だな。自分でこんなこと思うなんて。
「しょうがないよ。あとそれでいいんだよ。それがリンなんだから。」
あっ。私は思った。自分に嘘をついてたんだ。あの夢を見ながら。
「私は本当の自分を誇るための勇気がほしいけど、届かない。」
「そんなことないよ!なんかこの風景懐かしくない?」「あ、う、うん。」
それは幼稚園の時の記憶だった。こんなことあったな。
夢を見る私とそれを応援してくれたミカ。
「だからきっとあの日みたいに乗りえられるよ。その後悔も!」
「この、傷跡も?」「うんきっと!2人で乗り越えていこう!」
「うん!」
私は締め付けられるような胸の苦しみなど跡形もなく消えていた。
この瞬間は忘れることなどない。大事な一瞬だ。そう思えた。
なんだか自分が強くなっているような気がした。