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エレクロ 本編 第14話「日だまりに揺らめく陽炎」
1期エレクロOP曲
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※イヤホン推奨※
**本編 第14話「日だまりに揺らめく陽炎」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
フレイ
ミズリー
_________________
レッド「いくぞ、生断つ戦士....」
---
--- **「 `“意” を斬る覚悟は、十分か__` 」** ---
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その、高く燃え上がる炎のような瞳の光の中には、
ただ真っ直ぐに、狂戦士の姿が写っていた。
不自然に静まり返るこの校舎の中で、心の炎は揺れる。
狂「...くっ...思い上がったな...犬」
レッド「この異変は、必ず終わらせる。スキル__ 」
そしてレッドはただ一直線上に右足を踏み込んだ。
動きの早さは前よりかはあがっているが、不意をつこうともせず、
正面から挑む姿はあまりにも無防備だった__のだ。
狂「...正面からくるか...!」
レッド「―――」
---
--- **【|炎帝轟覇《えんていごうは》】** ---
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レッドはそのまま斬り込むのだと、狂戦士は思っていた。
しかし、視線の先に広がった光景は、巨大な炎球が浮かんでいた。
レッドは直前で体を手前に引き、相手の視界に写らないよう技を仕込む。
巨大な炎球を床に叩き込んで、地形ごと吹き飛ばした。
こんな大技にもかかわらず、相手の位置、動き全てを見計らった、
どれも正確な動きを、レッドはしていた。
狂「...貴様ッ....!」
いくら相手が格上でも、この攻撃を全て避けることはできなかった。
これで少しだとしてもダメージは与えられている。
レッドは怯んだ相手の動きを見逃さず神剣を叩き込んだ。
狂「...ぬっ...小僧のくせにっ....!」
レッド「よく耐えるな。さすがは獄闇の狂戦士さんといったところか?」
狂「....っ、しかし....貴様、その瞳は__!」
このとき、狂戦士はレッドの “目” に注目していた。
その瞳に浮かぶ色、光、そして前とは比べ物にならないレッドの動き。
狂戦士は、その理由に、気づいてしまった。
狂「....そうか、そういうことか....貴様がこんなにも動ける理由__。
ついに発したな....これが予め知らされていた**『覚醒』**とやらか....」
レッド「覚、、醒、、?」
狂「となれば....本気で貴様を殺す....!」
すると狂戦士は、より一層強く床を蹴り、レッドに攻め込む。
それは風すらも置いていくが故に、音一つとしない速さだ。
しかし、それを見ても、レッドは動じなかった。
いや、レッドにとっては、遅く見えたんだ。
レッド「速いな....でも、もう遅い。『|炎神乱舞《レオ・フレア》』伍の乱__ 」
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--- **【|焔に抱かれし深淵の果て《リュゼアーク・ゼルファリア》】** ---
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そこには、深く底知れない淵がこの場に現れるように、
レッドがから見て正面に、長く続く地割れが広がる。
そして、その一帯には周りを包み込む炎たちの果てとなった。
この規模の攻撃に、狂戦士は左上半身を失う。
体の大部分がなくなったというのに、狂戦士はまだたち続こうとする。
狂「.....ぬっ!! こんな.....こんな、こんなところで.....!!」
レッド「無理な足掻きだ。お前はもう、深淵の炎に沈む」
狂「.....あああぁっ!」
そのまま、狂戦士が没しようとしたときだった。
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--- **【|還基・耐防・炎《アレス・フォル・フィフ》】** ---
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レッド「なん、だと....?」
レッドの目の前にいたのは、倒れた狂戦士ではなかった。
燃え上がる炎の上に、|泰然《たいぜん》と立ち尽くす_黒い姿の男だ。
エリック「全く、|こいつ《獄闇の狂戦士》を異変の核心にした俺がバカだったよ」
レッド「...お前は....!」
エリック「うん? ああ、5時間ぶりだね、レッド」
そのエリックの口調は、前に会った時とは違い、低く重い。
しかし、気がづくと窓から光が差し込んでいたのがわかった。
そっと外を見ると、あの夜のような暗闇はなくなり、
いつもの青く少しオレンジがかった空が浮かんでいた。
レッド「なんで、お前がここにいる....この異変はどうした?」
エリック「....知るかよ。あとは君たちの好きにすればいいじゃないか」
エリックはその言葉を言ったっきり、そのまま立ち去ろうとした。
レッド「待て、逃げるな。真の元凶がお前だろう?」
すると、それを聞いた相手は、再び足を止めた。
エリック「それが、なに?」
レッド「お前を倒さなきゃ.....異変を終わらない、と」
エリック「...はっ、バカなのか? これでまだ異変は続いているとでも?」
彼はそうして、外の方を指さした。
改めて見ると、やはりいつもの風景が広がっている。
そして、エリックは言った。
エリック「いいか、これはお前たちの力のおかげじゃない、
単なる運のおかげだ。勘違いするなよガキが」
レッド「おい、つまり――」
エリック「 (あいつらに負けるという事実ができるよりかはましだ。
だから....負けたということだけは.....避けないと) 」
レッドが追いかけた頃には、既にエリックは姿を消していた。
普段より暗かった校舎も、今は眩しく感じられた。
___終わったんだ。
レイラ「あっ....その....レッド、これって....」
レッド「きっと__終わったんだろう。恐らく」
2人の周りには、今まで戦ってきた爪痕が残っている。
壁や床、天井などに、傷や穴が当たり前のようにある。
自分たちがどれほどの戦いをしてきのか、それを物々しく語っている。
レイラ「えっと....それもそうなんだけど....」
レッド「どうした?」
レイラ「....目、大丈夫....?」
レッド「えっ、大丈夫だよ」
レイラ「さっきまでピカピカしてたのにぃ....」
レッド「....えぇ....」
そして外を見ると、空は段々と紅く染まり始める。
きっと夕方頃なのだろう。本来あったはずの学校の1日も終わりだ。
レッド「__さて、後は生徒たちをどうするか」
フレイ「それはもう心配ないぞ」
レッド「あっ、今まで見なかったのになんかいる」
ミズリー「私たちが介入しちゃうとあれかな...って思ったからね」
レッド「それで、心配はないってどういうこと?」
フレイ「今回は特別に、異変が終わったタイミンを見計らって、
俺たちの権能で全員校庭に移動させている」
レイラ「ほ、ほぉ!」
ミズリー「けど、全部私たちが片付けてたら逆に不自然になっちゃうから、
“これぐらい” の跡は全然残しても大丈夫よ」
レッド「これ、、、ぐらい、、、だと、、、」
フレイ「となると、最低でも半ヶ月は休校だな」
レッド「休み?」
レイラ「(`・ω・´)ヤッタゼ!!」
フレイ「そう。ひとまず、お疲れ様。よく頑張ったな」
ミズリー「頑張ったわね」
レッド「後半はレイラ何もしてないけどな(笑)」
レイラ「しーてーるもーん!!」
レッド「してないしてない」
フレイ「そして、レッド、体は大丈夫か?」
レッド「あ、俺死んだの....?」
ミズリー「大丈夫よ。全然そんなことないから」
フレイ「お前はエレメンターだからな。
レッドが立ち上がった時点でもう死んではない」
ミズリー「あのまま意識失ってたらまずかったけどねっ」
レッド「こっっわ」
エレメンターとしての、初めての仕事を1つ果たした2人。
今日は、安心して家に帰り寝ることができる。
しかし、それと同時に、世界の運命もまた、揺らぎ出していた__。
**本編 第14話「日だまりに揺らめく陽炎」 終わり**
〜おまけ〜
レイラ
「ねぇねぇ!! 私のプリンどこ!?!?」
レッド
「え、知らないよ」
フレイ
「同じく」
ミズリー
「作者、あなたなんか冷蔵庫漁ってなかったっけ?」
作者
「え? プリン? 食べたよー、とっっっっってもおいしかった☆」
シャキッ (レイラが神斧を持つ音)
作者
「え、え、え、ちょちょちょちょ待て待て待て落ち着いt(((((( 」
ザッッッッッッッシィィィィィ゙ィ゙ィ゙ィィィンンンンンン
作者
「あ゙あ゙あ゙ア゙ア゙ア゙ぁぁア゙ア゙あ゙ぁぁぁ!!」