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A sweet and pale world.
この世界はどんなに過酷な運命だとしても愛す人がいる。
この世界はどんなに残酷でも帰るべき家があったりする。
この世界はどんなに酷くても、誰か一人には才能がある。
けどこの世界には、「名前がない」おかしい人がいたり。
前回のおさらいをしようか。
丘岳中学校に転校してきた私こと名無しです(パチパチ)。
早速自己紹介ですってところです。
???side
俺は一般的な中学生こと「明石 尚」だ。
あかしくん、なおくんって呼ばれるけどそこまでは目立たない演劇部員だ。
今日4月29日に、このクラス、2-5に転校生がやってくる、なんて少女漫画のような展開である。
「おーい、入ってこい!」
「…あ、はい。みなさんおはようございます。」
艶やかなショートにぱっつんとした毛先、スカートがよく似合うタイツ…
どうみてもただの女子だ。
「どうも、私の名前は____」
パチンッ
「名無しです。」
「名無しちゃんね〜!」
「よろしく、名無しちゃん!」
…今、何をした?
指を鳴らしたら、今明らかに名無しって言ったのに笑われずに…?
「…ニヤッ」
こっちがバレてる…のか、?
帰りに問い詰めるか。
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「おい!そこの名無し。」
「?なんですか、」
「お前の本当の名前は?」
「…さぁね。」
「言えよ、さっさと!」
「名無しだってぇ、」
「…こいつっ、」
「ふふ、面白いねー君。」
「は?」
「あの''術''は特定の人しか解けないし、平気ではいられない催眠術なのに、」
「…はぁ???」
「いいから、とにかく貴方も呼んでね?名無しって。」
「わかった…?」
「いいこと。あ、5月って何か行事ってある?」
「特にはないけど、ゴールデンウィークかな。」
「ありがとう、じゃーね」
意味がわからなかったけど、とにかく少女漫画の雰囲気は崩れた。
術、名無し、あいつの存在…
可笑しな学校生活が始まりそうな予感…いや、的中した。
やばいスランプに入りそう(描き始めて?)