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肝試し
このお話は、優という女の子が主人公の、5人グループでの肝試しのお話です。
メンバーは、『優、愛、海、渚、るる』です。
それでは、どうぞお楽しみください、、、、、、
ポン…ポン……また、あの音が聞こえる。恐怖に打ちのめされる私達の肩に、誰かの手が置かれた。
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「優も行くよね?」愛の声だ。愛は明るくて、誰とでもすぐに仲良くできるタイプの女の子。考え事をしていた私は、慌てて返事をした。「ごめん、どこに?」海が返してくれた。「肝試しだよ、肝試し!」海は、ビビリだけど、成績優秀な天然ちゃん。
それにしても、肝試しか、、、少し考えてから私は返事をした。「行く!」と。「だよね〜」と、るるも笑って返してくれた。るるは、このメンバーのなかで、一番女子力が高い、可愛い女の子。
そして渚は、さっぱりしてて、男勝りなところもあるけど、誰よりも仲間思い。そんな渚に、好きな人がいることは、ここだけの秘密。
かくいう私は、「クールな天才」と言われてる。ツッコミ担当は、私かな。それにしても、肝試しなんて行くの初めて。楽しみだな。そして愛から場所と日時を聞いて、その日はそれで解散した。
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ついに肝試し当日。場所は学校。私が一番最後だったので、事前に調べておいた木の隙間から、学校へ忍び込んだ。「楽しみだね、ドキドキしちゃう」そういったのはるると愛。対して、海は校内に入った瞬間からビビりちらしている。「わっ‼」とやったら気絶しそうなほどに。(渚も、そんな感じだ。)
そして私は、冷静沈着って感じかな。怖くはない。
「さて、さっさと行きましょう」 そう。肝試しの本題は、この学校に伝わる「七不思議」を確かめることだ。
「まずは、理科室の走る人体模型ね。」
理科室は寒くて、暗かったので、誰もが早く出たいと思っていた。そして人体模型は奥の部屋なので、みんなで向かった。
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁっ」入る前からビビっていた海が、ドアを開けた瞬間、悲鳴を上げた。
「海、落ち着いて、これは動かない、ただの人体模型だよ!」みんなが言い聞かせて、海はやっと落ち着いた、、、
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・・・さて、海のことは置いといて、理科室には何もなかったから、音楽室に行こう。
「えっと確か、、、音楽室は笑うベートーベンだったよね。」「「「「うん」」」」
さて、ここでも海が悲鳴を上げたことは置いといて、「置いとくんかい」
ここでも結局、何も起きなかったので、「トイレの花子さん」へと向かった。
そういう漫画があるらしく、愛と海は大騒ぎ。(さっきの悲鳴は何だったんだ、、、?)
儀式をしても、何も起きなかった。
「海、、、花子さん、実在しないんだね、、、、、、」「残念だね、、、」
落ち込む二人を置き去りにして、私とるる、渚で体育館に向かった。
「体育館は、勝手に跳ねるボールだったよね。早速確認しようか。」
そこへ二人もやってきて。みんなで体育館の扉を開けた。
「ギイィィ」
音が静かな体育館に響き渡る。
またしても、海がビビり始めた。
そんな海を囲んで、言い合っている間に、どこからか音が聞こえてきた。
ポーン
ポーン
と。
その音を聞いて、私達は戦慄した。
「「「「「きゃああぁぁぁぁぁ」」」」」
そして、海は気絶。
私達は、競うように体育館から逃げ出した。
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ようやくみんなが落ち着いた頃に、私は、はっと思い出した。「そういえば、海は?」「「「あっ‼」」」
「え、今から迎えに行くの?あんな事があった体育館に?」るるは嫌そう。
「行くしかないでしょ。」仲間思いな渚は、頼もしい。
よってみんなの意見をまとめたところ、体育館に行くことになった。(最後までるるは嫌そうだった)
「はぁ、、、行くかぁ、、、」みんな怖そう。まぁ、そりゃそうか。あんな怖いことがあったもんね。
さて、みんなが色々考えているうちに、体育館へついた。
「じゃ、じゃあ覗くよ?」「「「うん」」」
ギイィィ
ドアが開いた。
するとそこには、
血まみれで、こっちを睨む海がいた。
「「「「きゃああぁぁぁぁぁ」」」」
いつの間にか、後ろのドアはしまっていて、びくともしない。
《《どうしよう、、、》》
血まみれの海は、ずっとこっちを睨んでいる。
一体どうすれば、、、
そういえば、前に海が、、、
#「ねえ優、優が好きなのは何パン?」「私は、チョココロネかな〜」「そういう海は?」「ふっふっふ〜海はメロンパンなんだ〜」#
はっ!思い出した。
「渚、メロンパン持ってない?海が好きなの!」
「ごめん、持ってない。」
「ってか、今持ってる方がおかしい。」
「そうだよね〜」
って、笑っている場合ではない。この状況を打破せねば。
でも、どうすれば?
とりあえず、みんなの所持品を確認した。
愛→財布、家の鍵
るる→財布、家の鍵、飲み物
渚→財布、家の鍵、聖水、塩、懐中電灯
、、、なんで渚が聖水なんか持ってるのよ……
「いいじゃん、怖かったんだから、、、」最後の方は、ほとんど聞き取れなかった。
でも、これで海をもとに戻せるよね!
えいっ‼
シュワー
海の周りに憑いていた<なにか>が海から離れ、海がもとに戻った!
「「「「海ー‼」」」」
でも海は、なんにも覚えていないらしく、しきりに首を傾げていた。(天然ゆえ、、、)
「ともかくよかった、海が無事で。さあ、はやく家に帰ろう!」
わいわいと騒ぐ、私達の肩に、何者かの手が置かれた。それと同時に、またあの「音」が、、、
私達の顔は凍りつき、体当たりするかのような勢いで外に出て、逃げて逃げて逃げた。
今のは、、、ナニ?
ちっ 仕留め損なった、、、
まぁいい
この学校には
まだたくさんの生徒がいる、、、
さぁ
おいで
おいで
こっちに
オイデ、、、
ふっ
あははははははははははははははははははははは
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
初作品なので自信はあんまりですが、「面白い!」「怖い」と思っていただけたら嬉しいです!
次の作品もよろしくおねがいします。