閲覧設定

基本設定

※本文色のカスタマイズはこちら
※フォントのカスタマイズはこちら

詳細設定

※横組みはタブレットサイズ以上のみ反映

オプション設定

名前変換設定

この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります

公開中

家出 短編

家出をした。 アテは無い。 ただ、歩き続ける。 思いが向くまま。 風が吹いて雑草の匂いが鼻をくすぐる。そんな気がした。 人の声はしない。ただ、葉と葉が擦れる音だけ。 どうしてここにいるんだっけ。 私は、誰だっけ。  どこかで、誰かが笑っていた。
違和感はあった。火事の後、身軽で無傷だったのは、賢者様が救ったんじゃなくて、不自由な体から解放されたからかもしれない。 雪の足音が鳴らないのも、実体がないから。 死んじゃった。死んじゃったんだ。目の前に突きつけられる現実。頭の隅で感じてた違和感を、真っ直ぐに実感した。さびしさなんてない。 あは。 よかった。 ~~あの人達がいない世界なら。どこへでも。~~ ねぇ、読んだ君たち。 気づいてたか心配だから、教えてあげるよ。 私も、憶測を言うけどさ。 私の旅。多分、歩き続けた理由。 多分。 逃げるためだと思ってる。 本能に逆らわなかっただけ。 でも、そのせいで気づくのに遅れた。 遅れた方がいいのか。早い方がよかったのか。 そんなの。 わかるわけないじゃない。 私の家の状況なんて知らない人にはわからないでしょう? 他にも、思ったこと。憶測でも予想でもいい。 知りたい。 声を。 聞かせて? 教えて?