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第1話 インコが人間になりました!?
高校からの部活帰り、わたしはドアノブをまわした。
「オカエリ」の、インコのミツの言葉を待っていたけど__
「おかえり、三葉ー」
少し緑がかった白髪。リボンできっちり二つ結びに、白いセーラー服。
四葉?いや、あの子はオレンジのボブヘアだ。
姉の|七葉《ななは》?ううん、七葉はわたしと似た濃い緑色の髪にひとつお団子。
「誰!?不審者ね、よし、わかったわ!とにかく、スペカぶっ放すわよ!?三葉『希望と誠実n」
「もー、落ち着いてよ。気づかない?」
そういえば、ミツの声が聞こえない。
「ミツは…?」
「あたしがミツだよー」
「うわああ!?」
とにかく、四葉に電話よっ!!
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来てから2週間。少しなれないけど、インコのソウビがかわいいのでやっていけてる。
学校から帰ると、ソウビがいない。
「えっ、ソウビー?」
野薔薇お姉ちゃんはまだだから、なんとか見つけなきゃ。
「どうしたの」
聞き慣れない声!
「わわわ!ははは花符っ、『おおお花といいっしょにどこままままd」
「落ち着いてよ。わたし、ソウビよ」
よく見れば、赤とピンクのオッドアイ。くすみピンクの髪は、毛の色と同じだ。
「そ、ソウビ!?とにかく野薔薇お姉ちゃんに連絡だぁあ!」
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「ただいまー♪」と、僕はドアを開く。
「あ、おかえり、小鳥おねーちゃん」
「…?」
僕には妹も、弟もいないはずだ。でも今目の前にいるのは、くすんだ、緑と青が混ざった感じの色合いの髪を持つ、特徴的なゆるめの二つ結びをしている女の子。
「お、おねーちゃん…?」
「んー?わたし、アオだけど」
「アオ!?」
僕はペットに、インコのアオを飼っている。どうなったら、アオが人間になるのだろう。
「う、嘘だ!よし、不審者だね♪小鳥『幸せをh」
「もー、なんでスペカぶっ放すのー?」
とにかく僕は、紫桜に連絡を始めた。
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〝四葉!四葉!ミツが!!〟
うちはみつねえからの連絡を受けて、いろはなメンバーで集まるよう言った。
「みつねえんとこのミツ、人間になったらしいんやよ」
「我もじゃ。椿から、ソウビがなったと連絡があっての」
「僕も、アオが人になっちゃった」
…は?いやいや、インコが人間になるわけないやろ。