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プロローグ
大人は嫌い。自分にとっての最善を押しつけてくるから。
子供も嫌い。本当は脆い癖に、それに気づこうともしないから。
あと、古い人も嫌い。なんでも知っていると思っていて、自分はすごく偉いと思っているような感じだから。まぁ、こじつけかもしれないけどね。
嫌い。嫌い。僕の心には、そんな思いがぐるぐる巡っていた。
いつからなのかは分からないけど、僕が嫌いなのは「人間」だってことを知った。
───僕は、人間が嫌いだ。
ここでいう「古い人」は、老人のことです。
お気に召さなかったかもしれませんが、人間嫌いの幽霊なので。
これは、こんな幽霊の物語。