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第肆章
「へー、ここに来る変わり者もいるんだな」
紅の二つ結びの髪を揺らし、鎌を振るったのは死神・小野塚小町。
「また個性的な面子だな。不死身と、時止めメイドと、半人半霊?ここは絶対に来るべき場所じゃない」
「新地獄にいかせてもらえないかしら?」
咲夜が鎌より鋭く言うと、小町は理由を尋ねてきた。
「異変が起きてるのよ。地獄が怪しい、とくに新地獄が怪しいと睨んでいるの」
「へぇ」
それなら、と小町は、四季映姫・ヤマザナドゥと庭渡久侘歌にも言っておく、と告げた。
「あの閻魔と違って、物わかりがいいわね、助かるわ」
「ふぅん。ちゃんと聞いて、実行してるの?」
「いや?」
そう咲夜が言った後、「じゃ、案内するよ」と小町は四季映姫・ヤマザナドゥのところまで連れて行った。
「あら、貴方方は何時かの…悪いね、今は時間がないの。裁ききれてないのよ」
四季映姫・ヤマザナドゥは、まず咲夜の顔を見た。
「そう、貴方は少し」
「いいから、はやく言っちゃっていいかしら?貴方の部下は随分と物わかりがいいみたいだけれど、貴方はやっぱり変わっていないのね」
「…前は冷たすぎた。けれど、今も冷たい」
「いいから、早く。貴方の嫌いな冷たい金属製のナイフで…」
「もういいわ」
咲夜は、右足にかけていた手を戻す。次に、妖夢の顔を見る。
「そう、貴方は少し」
「いいんです、早くしてください」
「…貴方は変わらないのね。いつまでもこの世の者と戯れる」
「別にいいでしょう。《《半分》》絡んでるんですから」
「そういう問題ではないの」
永琳ならわかるだろうと、顔を見る。
「…貴方は…」
「何?私に言う事はなにもないはずよ」
「…ああ、やっと見つかったわ。そう、貴方は少し傲慢すぎる。天才をはなにかけないで」
「あら、貴方って意外と単純なのね。いつもはこんな態度、取らないわよ」
「違うのよ」
もどかしさに頭を抱え、諦め、「要件はなんなの?」と言い放つ。永琳は事情を話した。
「ああ…また異変?近頃本当に多いのよね。しかも馬鹿にならない規模で」
「知らないから、さっさと通して?私だって、一刻も早く紅魔館に帰らないとなんだもの。まさか、異変の元凶に説教するとか言うんじゃないでしょうね」
「…もういいわ、早く行きなさい」