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#13
--- あれから数日後 ---
「…!これって!」
古びた巻物をめくった瞬間音葉に指がある一文で止まった
(保科と…亜白に今すぐ伝えなきゃ……)
音葉は巻物を胸に抱えて廊下へ駆け抜けた
--- オペレーシィン室 ---
「2人ともちょい聞いてな!」
急ぎ足で部屋に入ってきた音葉に2人が振り返った
「一体どないしたんや?」
と保科が言った後音葉が机の上に巻物を広げてこう言った
「これ…松平家に関する記録なんやけど、鎌倉時代物だった」
「まぁそれはいいとして、これを見てほしんだけど‘音を聞く物、獣の波長を継ぐ者’って書いてある」
亜白は眉間にしわを寄せ言った
「獣の波長…ってまさか、怪獣のことか?」
そういうと音葉は小さく頷いた
「最初は何を指しているのか分からんかった、でも他の記録と照わせた結果」
「…これはーー”怪獣の周波数を血筋として受け継いでいるものがいる”って意味だった」
保科が目を見開いて
「つまり、音葉ちゃん…君が?」
「うん、うちが怪獣の接近をいち早く察知できるのは単なる感とか能力じゃなかった」
「うちの家系が、代々…‘怪獣の波長を聞いていた’からだったんだ」
部屋の空気が一瞬凍りつく
「にしても松平家がそんな血筋やったことはな。こりゃただの歴史じゃ済まへんで」
保科がつぶやく
亜白は真剣な表情で巻物を見つめていた
「これが事実ならお前の能力は今後の戦術の鍵になる。だが同時にその力を狙われる可能性もある。」
「うん。でも守るためにこの力があるなら私は使い方を見つける」
終