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学級裁判 中編
絵名「だから…!私がダイイングメッセージを見つけたのは、桐谷さんの死体が発見された時!」
絵名「それ以外あり得ないでしょ!他に見つける機会なんてなかったし…!」
奏「…ううん、それは違うよ」
絵名「違うって…な、何が?」
奏「桐谷さんの死体が発見された時は、その雑誌は雑誌棚の中にあったんだよ」
奏「瑞希がその雑誌を取り出したのは、捜査が始まった直後…」
奏「つまり、捜査の時現場にいなかった絵名は、ダイイングメッセージを見たはずがないんだよ…」
絵名「うっ…!」
奏「絵名…本当のことを教えて…?」
奏「絵名はあのメッセージを…いつ見たの…?」
絵名「え、えっと…」
絵名「か、奏!話逸らさないでよ!私がいつ見たかは関係ないでしょ…!」
絵名「とにかく!桐谷さんが残したダイイングメッセージなんだから、犯人はえむちゃんに決まってる!」
瑞希「そもそもさ…それって本当に遥ちゃんが書いたものなの?」
絵名「え…?」
絵名「あ、当たり前でしょ!?間違いなく桐谷さんが書いたメッセージで…」
奏「…いや…違うよ、あれは桐谷さんが書いたものじゃない…」
絵名「な、なんで…?なんでそうなるの!?」
奏「だってあのダイイングメッセージ…指で書かれたみたいだけど…」
奏「桐谷さんの両手は、血も付いてなくて、綺麗だったよ…?」
絵名「なっ…!」
みのり「じゃあそのダイイングメッセージって…誰が書いたの…?」
みのり「遥ちゃんが書いたんじゃないんだよね…?」
瑞希「もしかして、絵名がねつ造したものだったり?」
雫「だから絵名ちゃんは、ダイイングメッセージのことを知っていたのね…?」
絵名「っ…!!」
絵名「…そう。そうだよ」
瑞希「でも…なんでねつ造なんかしたの?」
絵名「…それは…」
絵名「私が桐谷さんを…殺したからだよ」
みのり「やっぱり…!」
奏「え…」
絵名「聞いてくれる?私の最後の話…」
絵名「桐谷さんからメモを受け取った私は約束通り、娯楽室に行ったの」
類「…会いに行ったんだね」
絵名「…うん…それで、そのことなんだけど…」
---
--- 回想シーン ---
遥「ごめんね、もうちょっと待ってくれる?他にも呼んでる人がいて…」
絵名「わかった…」
遥「…飴、いる?疲れが取れると思うよ」
絵名「あ…ありがとう…貰うね…」
そこで会話が途絶えて…
しばらく無言の状態が続いて、しんどかったの…
でも突然、桐谷さんがこう呟いたんだよ
遥「…終わらせる」
遥「私が全て終わらせるよ…」
遥「今日で全て…終わらせる」
って…
それを聞いた時、私は気づいたのよ…
桐谷さんは…私を殺す気だって…
私を殺して、ここから出ていくんだって…
私、怖くなって…それで…
近くにあったボトルで、桐谷さんに殴りかかったんだ…
不意の一撃を喰らわせたんだよ…
---
絵名「それで…桐谷さん、ぐったりしちゃって…そのまま動かなくて…」
絵名「しばらく経って…すごく、焦ったんだ」
絵名「このままじゃ処刑される…って…」
絵名「それで…テーブルの上にあった雑誌に、えむって血文字を残して逃げたんだ…」
えむ「な、なんであたしなの!?」
絵名「だ、だって殺人鬼…だし…」
絵名「それならみんな…えむちゃんを犯人にするかなって…」
えむ「ひどいよ…!」
えむ「と、というか!あたしをあの子と一緒にしないで!」
絵名「…これが事件の全貌だよ」
みのり「…酷いよ…」
みのり「もう終わろう!犯人も決まったし…!」
みのり「もう誰も疑いたくない…!!」
みのり「だから投票しよう!それでいいよね!?」
瑞希「まって、まだ全ての謎が解けたわけじゃないよ!」
みのり「え…?な、なんで?謎は全部解けたんじゃ…」
瑞希「今の絵名の話だけじゃ、説明のつかない行動があったんだよ」
穂波「説明のつかない行動…?」
瑞希「うん…その話を聞かないと終われない…」
奏「あ…さっきの話の中で、雑誌を棚に戻したことの説明がなかったね…」
絵名「…え?」
奏「死体が発見された時、ダイイングメッセージが書かれた雑誌は棚に戻されてたけど…」
奏「なんでわざわざ見つかりにくいところに隠したの…?これじゃあねつ造の意味が無くなっちゃうよ…?」
絵名「ちょ、ちょっと待って…!私は隠してない…テーブルの上に置いておいたはず…」
絵名「じゃないとおかしいでしょ…!見つけてもらわないと…メッセージを書いた意味がなくなっちゃうし…」
奏「え…?」
えむ「う、嘘だよ!嘘に決まってる!」
瑞希「でも、犯行を自白したのに今更嘘つく必要あるかな?」
みのり「じゃあ…嘘じゃないってこと…?」
司「だとすると、東雲さん以外の誰かがあの雑誌を棚に戻したことになるが…」
愛莉「事件前後に娯楽室を訪れた人が他にもいたってことよね?」
瑞希「そうだね…」
みのり「だ、誰?誰なの?」
穂波「多分…そのメッセージを見られたら困る人…だよね」
瑞希「見られたら困る人…つまり…」
奏「…鳳さん…だよね」
えむ「え…!?」
奏「だって、実際に名前を書かれた鳳さん以外に、見られたら困る人って…他にいないから…」
みのり「そうなの…?」
えむ「ち、違うよ!」
えむ「あたしは娯楽室に行ってない…!」
えむ「というか、そんなこともうどうでもいいでしょ?犯人は絵名さんだって…自分で言ってたじゃん!」
絵名「そうだよ。私がやった」
奏「い、いや…違うよ…」
えむ「あたしは奏ちゃんじゃなくて、絵名さんに聞いてるの!」
奏「絵名がボトルで桐谷さんを殴ったのは事実だけど…まだ事件は終わってないよ…!」
みのり「終わってないって…?」
瑞希「つまり絵名は犯人じゃない…ってことだよ」
えむ「なんで…!?そんなわけないよ!」
えむ「さっきもいっぱい証拠出してたから…絵名さんが犯人で確定だよ!」
瑞希「じゃあもう一度、絵名にさっきの話をしてもらおうか?」
瑞希「そうすれば分かるはずだよ…」
絵名「えっと…私は何をすればいいの…?」
瑞希「遥ちゃんを殴打した時のことを話してくれればいいよ!」
絵名「わ、わかった…」
絵名「殺されるって思った私は怖くなって…」
絵名「近くにあったボトルで、桐谷さんに不意の一撃を喰らわせたのよ…!」
絵名「そこから桐谷さん、全く動かなくなって…」
絵名「近くにあった雑誌にダイイングメッセージを書いて…」
絵名「その場から逃げたんだ…」
瑞希「ふむふむ…なるほど……」
瑞希「一撃ってことは…絵名が遥ちゃんを殴ったのは1回だけだよね?」
絵名「う、うん…そうだけど…」
奏「でも…絵名の殴打が原因で死んだなら…頭部の傷が2つあったことの説明がつかないよ…!」
絵名「え…?2つ…!?」
瑞希「奏の言うとおりだよ」
絵名「で、でも私が殴ったのは1回よ!なんで傷が2つも…」
瑞希「実は殴打が2回あったんだよ。それも、モノクマボトルによる殴打がね」
えむ「ま、まってよ…!なんで傷だけでそこまでわかるの!?」
えむ「殴打が2回あったとか…その両方がモノクマボトルによるものだったとか…」
えむ「証拠はあるの…?教えてよ…!」
瑞希「勿論あるよ。決定的な証拠がね」
瑞希「それに、手掛かりは頭の傷だけじゃないよ。現場に残されたモノクマボトルにもあったし…」
瑞希「あのモノクマボトルには、明らかに不振な点があったんだよ」
瑞希「思い出して…事件後の娯楽室の棚には、モノクマボトルが4本あったよね?」
瑞希「そして床には1本分の破片とモノクマのフィギュア…」
奏「それは…絵名が桐谷さんを殴打した時に割ったボトルだよね…」
瑞希「つまりあの現場には、4本のボトルと1本分の破片があったことになるんだけど…」
瑞希「モノクマボトルは全部で6本のはずなんだよ」
奏「あれ…?1本足りない…?」
瑞希「そう。残りのボトルはどこにいったんだろうね?」
司「ちょっと聞きたいことがあるんだが…」
司「どうしてボトルが6本だと分かるんだ?」
瑞希「それは、あのボトルに隠された規則性を見れば分かるはずだよ」
奏「瑞希が言ってる規則性って…チェスの駒だよね?」
奏「ボトルに入ってるモノクマフィギュアが持ってるのは全てチェスの駒…」
類「キング、ルーク、ビショップ、ポーン…確かにそうだね」
奏「それと…割れたモノクマボトルに入ってた駒は…」
奏「ナイト…だよね」
えむ「そ、それがどうしたの?」
瑞希「えむちゃんは詳しくなさそうだね。じゃあボクから教えてあげるよ」
瑞希「チェスの駒の種類は、キング・クイーン・ルーク・ナイト・ビショップ・ポーンの6種類」
瑞希「現場に残されてたのは、キング・ルーク・ビショップ・ポーンの4つと、床に落ちていたナイトの駒だけ…」
瑞希「もうわかったよね?」
穂波「あ…!クイーンの駒がないんですね…!」
奏「そう…現場にあったボトルは5本…1つ足りないんだよ…」
えむ「それはわかったけど…チェスが関係あるの?」
えむ「確かにボトルは足りなくなってるかもだけど…それが事件と関係してる根拠なんてどこにもないよ!」
えむ「最初から1本欠けてたかもしれないし…!」
冬弥「確かにその可能性もあるな…」
瑞希「いや、無くなったボトルが事件と関係してるのは明白だよ」
えむ「な、なんで!?」
瑞希「無くなったモノクマボトルはどういう状況だったか…それをよく考えてみて」
奏「無くなったボトルは…割れた状態だったよね…」
えむ「なんでわかるの…?なんで…!?」
奏「ちゃんと証拠もあるからだよ…」
奏「割れたボトルが1本じゃない証拠がね…」
えむ「な、何…?その証拠って…」
奏「さっき私と瑞希で、ちょっとした実験をしてたんだ」
奏「現場に散乱してたボトルの破片と、割れてないモノクマボトルの重さを比べてみたんだよ」
奏「そしたら、集めた破片の方が重かったんだ…そんな結果になった理由は…」
奏「現場に散乱してた破片が、ボトル1本分より多かったから…」
えむ「あ…!」
瑞希「つまりあの現場では、2本のボトルが割られてたんだよ」
瑞希「その内の1本の破片とモノクマフィギュアは、何者かによって処分された…」
瑞希「でもその人は、破片を多めに残しちゃったんだろうね…」
みのり「破片を処分って…なんでそんなことする必要があったの…?」
奏「それが事件に関することだったからだよ…」
奏「桐谷さんの2回の打撃…処分されたモノクマボトルはそこで使われた…」
瑞希「遥ちゃんの頭部にあった2つの傷、割られた2本のモノクマボトル…」
奏「そして犯人は1本分の破片だけを処分することで、殴打は1回だったと見せかけようとした…」
瑞希「だとすると、2回目の打撃は絵名以外の誰かってことになる…」
瑞希「えむちゃんだよね?」
えむ「えっ…!?」
瑞希「えむちゃんが2回目の打撃を喰らわせたんだよね?」
えむ「え、ぁ…ま、まって…!!」
瑞希「雑誌を棚に戻した件もあるし、えむちゃんが事件前後に娯楽室を訪れた可能性は高いよ」
えむ「た、確かに2回の殴打はあったかもしれないけど…それがあたしだって言う根拠はないよね!?」
絵名「いや、間違いない!えむちゃんが犯人よ!」
えむ「絵名さん!?さっき自分で犯人だって言ってたじゃないですか!」
えむ「なんであたしを犯人にしようとしてくるんですか!?」
絵名「確かに私はそう言ったけど…えむちゃんが犯人だって言える根拠を思い出したんだよ!」
愛莉「根拠…?」
絵名「あれは私が桐谷さんに呼び出された直後のことなんだけど…」
絵名「いきなりの呼び出しに不安を感じてた私は、予定時刻より早く娯楽室の前で張り込みをしてたのよ」
絵名「それでしばらく経った頃…見たんだ」
絵名「えむちゃんが娯楽室に入っていくところをね…!」
奏「鳳さんが…娯楽室に…?」
絵名「その直後、今度は桐谷さんが入っていったのよ!」
絵名「だから部屋にはえむちゃんもいるし、大丈夫だって思って入ってみたら、えむちゃんはいなかったの!」
絵名「そこにいたのは桐谷さんだけだった…!」
司「どうしてそんな大事なことを言わなかったんだ!?」
絵名「私が人を殺したっていうショックで忘れてたのよ…!」
絵名「そ、それで!えむちゃんはどこにいたの…?」
えむ「み、見間違いだよ…!あたしは娯楽室に行ってない!」
えむ「絵名さんの気のせいだよ!絶対そうだよ!!」
絵名「いや…そんなわけないでしょ…!ちゃんと見たんだから!」
瑞希「…もしかして、隠れてたんじゃない?娯楽室のどこかに…」
えむ「っ!…あ、あたしが娯楽室に隠れてたなんて…そんなわけないよ…!」
奏「娯楽室のロッカーの内側に、手形があったのは知ってる?」
奏「鳳さん…この手形に見覚えとかない…?」
えむ「み、見たことないよ…!そんなの知らない!」
瑞希「それじゃあ比べてみる?そうしたら分かるけど…」
えむ「……」
えむ「違う…違うの…!」
類「大丈夫だよえむくん。全部話してごらん?」
えむ「うん…あたしの手形だよ」
みのり「あ、あっさり認めた…」
みのり「じゃあ遥ちゃんを殺したのは、えむちゃんなんだね…!?」
えむ「そ、そんなこと…!」
類「えむくん…」
えむ「…あたしがやったよ…あたしが殺した…多分」
冬弥「またあっさり認めたな…」
瑞希「でも、多分ってどういうこと?えむちゃんと遥ちゃんの間に何があったの?」
えむ「……」
類「えむく…」
えむ「あたしは遥ちゃんに呼び出された後、先回りして娯楽室に乗り込むことにしたんだよ…」
えむ「行かないと何されるかわかんないし…かと言って正面から行くのも怖くて…」
えむ「じゃあ先に忍び込んじゃえ!って思って、ロッカーに隠れてて…」
絵名「そ、それなら…見てたの?私が桐谷さんを殴るところ…」
えむ「…ダイイングメッセージを書いてるところも見たよ…」
えむ「絵名さんが娯楽室から出て行くところまで全部…」
絵名「そうだったんだ…」
えむ「だからあたしは、絵名さんがいなくなった後にロッカーから出て…」
えむ「雑誌を棚に戻したんだ…!」
奏「その時、焦って雑誌を上下逆さまに置いたの…?」
えむ「うん…そうだよ」
みのり「じゃあ…遥ちゃんを殴ったのはなんで…?」
えむ「雑誌を棚に戻した時…後ろから唸り声が聞こえてきて…」
えむ「ふ、振り返ったら血塗れの遥ちゃんがいて…あたしを睨んでたの…!」
えむ「あ、あたし怖すぎて…倒れちゃって…」
えむ「後のことは覚えてないから…あの子に聞かないと…」
雫「あの子…って…」
えむ「くしゅんっ…」
えむ「こんにちわんだほーい!!呼んだ〜っ?」
絵名「ジェ、ジェノサイダー…」
愛莉「えむちゃんが…遥を殺したの…?」
えむ「えーっと、大前提として、あたしとあの子は記憶を共有してないんだよねー!」
えむ「だから詳しいことは分かんないんだけど〜…」
えむ「あたしがすやすや眠ってたら誰かががしがし揺さぶってきてさー?」
えむ「あれっ?もしかして、白馬に乗った王子様!?って思って目を開けたら…」
えむ「なんとそこには血塗れの人が!!」
えむ「あたしびっくりしすぎて!」
えむ「近くにあったボトルでぶん殴っちゃった!だって怖かったんだもーんっ☆」
えむ「仕方ないよね!勝手に体が動いてたんだもんね!!」
えむ「あははははっ☆」
みのり「は、遥ちゃんは心配してくれたのに…酷いよ!」
えむ「いやいやいや!!目が覚めていきなり血塗れの人は誰だってびっくりするでしょ!」
えむ「しかもその血塗れの人が内通者!怖すぎるよねー!」
絵名「でも…よかった…私が殺したわけじゃなくて…」
よかったって…そんなこと言ってると花里さんに…
みのり「じゃあ犯人も決まったし…さっさと投票しようよ!」
あれ…?花里さん、絵名に怒ると思ったのに…
みのり「どうしたの?早く投票タイムに…」
類「…まだ終わってないよ」
みのり「…え?」
類「さっきのえむくんの話を聞いて、妙だと思わなかったかい?」
類「いや、思ったはずだよ。思わないわけがないね」
冬弥「妙って…何がですか?」
類「東雲さんの打撃、えむくんの打撃…でも、それだけでは終わらなかったんだよ」
奏「どういうこと…?」
類「えむくん、もう一度気絶したあとの事を話してくれるかな?」
えむ「うん!いいよっ!」
えむ「あたしはすやすや寝てただけ!それを遥ちゃんに起こされたの!!」
えむ「もっと寝てたかったのになぁ…」
えむ「えーっと、目が覚めたのは〜雑誌棚の前だったかな?」
愛莉「血だらけの遥に驚いたえむちゃんは、近くにあったモノクマボトルで遥を殴ったのよね?」
えむ「そう!遥ちゃんを殴打!!ばこーんっ!ってね!」
類「えむくんが桐谷さんを殴ったのはどこだい?」
えむ「あたしが目覚めた場所と同じ!雑誌棚の前!」
奏「あ…ちょっと待って…!」
奏「桐谷さんは椅子に座りながら死んでたんだよ…?」
奏「雑誌棚の前での殴打が原因なら、椅子に座ってた事の説明がつかないよ!」
類「その通りさ」
みのり「そんなの…その殺人鬼が嘘ついてるだけでしょ!」
絵名「本当は、椅子に座ってる桐谷さんを殴ったんだね!?そうなんだよね!?」
類「いや、雑誌棚の前で殴打があったのは確かだよ」
奏「棚についてた血痕が物語ってるからね…」
愛莉「じゃあ…遥を殺した後、ジェノサイダー翔が死体を移動させたとか…」
えむ「待ってよー!あたしはそんなの持てないってばー!」
えむ「それに、遥ちゃんに触れたら服に血がついちゃうよ!」
えむ「ほら!今のあたしの服、綺麗でしょ?」
えむ「仮に付いたとしても、洗濯する時間なんてなかったわけだし!」
雫「確かにそうね…」
類「どうだい?これでも事件は終わってないって言えるのかな?」
みのり「でも…っ」
瑞希「それにまだ密室のトリックも解けてないよ?」
司「ふむ…あの密室トリックは、えむが桐谷さんを殺した後、またロッカーに隠れたんじゃないか?」
穂波「なるほど…えむちゃんは密室が破られるまで、ずっとロッカーにいたんですね…」
愛莉「それで、密室が破られた時どさくさに紛れて出てきたとか…?」
奏「いや、それはありえないよ」
奏「私たちが娯楽室のドアを開ける前に窓から室内を見た時は、既にロッカーは開いてたんだ」
奏「瑞希と花里さんも見たよね?」
みのり「う、うん…見たよ!」
冬弥「なら…鳳はどこに隠れてたんだ?」
えむ「あたしは知らないよー!そもそも密室トリックってなぁにっ?」
愛莉「は、犯人なのになんで知らないのよ…」
えむ「もしかして…あたしが犯人じゃなかったりして!」
みのり「そ、そんなわけ…!」
類「まだ事件には続きがあるよ、聞いてくれるかい?」
みのり「……分かりました」
司「だが…えむが犯人じゃないとなると、桐谷さんの死因は頭部の殴打じゃないことになるが…」
絵名「別の死因があるってこと?そんなの無いわよ…」
類「君たちが見落としてるだけじゃないかな?」
愛莉「じゃあ…どうして遥は死んだのよ…頭部の傷以外にはもう何も…」
奏「あ、ちょっといいかな…?」
奏「モノクマファイルによると、桐谷さんは吐血してたみたいなんだけど…」
奏「この吐血が、死因に関係してると思わない…?」
みのり「そんなの…殴られた時に口の中を切っただけかもしれないよ…?」
瑞希「口を切っただけなら、吐血とは書かないはずだよ」
瑞希「それに、口の中には切ったような傷なんてなかったしね」
穂波「そんなに調べたんですか…!?死体好きですね…」
瑞希「死体に興味があるわけじゃない。事件の謎に興味があるんだよ!」
絵名「でもそれなら…どうして吐血なんかしたのよ…」
類「体内で起きた異変が原因だと思うよ」
類「おそらく桐谷さんは、誰かに毒を盛られた…という可能性は考えられないかな?」
司「毒だと!?」
類「うん。間違いないね」
えむ「おー!類くんかっこい〜☆名推理だね!」
みのり「ありえない…ありえないよ!」
みのり「絶対間違ってる!」
類「信じられないみたいだね、じゃあ説明してあげるよ」
愛莉「説明って…どうやって…?」
類「謎を解く鍵は、4階の化学室にあったんだ」
冬弥「化学室…?娯楽室じゃないんですか?」
類「うん、そうだよ」
類「あの化学室には大きな棚があってね、そこには様々な薬品が並んでたんだ」
類「そこで…こんなものを見つけたんだよ」
絵名「そ、それ…毒薬…!?」
類「そこまで強い毒ではないけど…それなりに飲めば死ぬね」
類「性質は置いといて…問題はこの瓶が置いてあった場所だよ」
雫「どこに置いてあったの…?」
類「化学室の棚は、A・B・C と分かれてたんだ」
類「Aが栄養剤、Bが試薬、Cが毒薬や劇薬…」
えむ「はいはいはーい!じゃあその瓶は、Cの棚にあったんだね!」
類「さぁ?宵崎さんなら分かるよね?」
奏「うん…それはAの棚にあったんだよね…」
愛莉「Aの棚には栄養剤が置いてあるんじゃなかったの?」
類「妙だろう?どうして栄養剤の中に毒薬が紛れ込んでいたのか…」
類「これが、犯人が行った入れ替えの副産物だからだよ」
みのり「ど、どういうこと…?」
類「こういうことだよ」
類「…((ゴクゴク」
奏「…!?!?」
司「る、類!?なにしてるんだ!?」
雫「今、毒を…!?」
類「…思ったより美味しくないね…」
絵名「た、大変じゃん!毒薬なんて飲んだら…!」
えむ「水かな!?水飲まないとダメなのかな!?じゃないと喉が…がががぁ!ってなるから!!」
愛莉「いやいや、毒を吐き出させるのが先じゃない!?」
類「高級品だと聞いたけど…美味しくないね」
司「高級品…?」
冬弥「どういうことですか…?」
類「プロテインの話だよ」
瑞希「…類、その瓶貸してくれる?」
瑞希「……ほんとだ、これ毒薬じゃない…プロテインだよ!」
奏「え…!?プ、プロテイン…?」
類「では、本来の毒薬はどこに行ったんだろうね?」
類「この瓶に入っていた毒薬…」
奏「えっと…プロテインの容器に入ってたんだよね…?」
類「正解だよ。毒薬とプロテインは、中身が入れ替えられてたんだ」
類「そう考えると、犯人が桐谷さんに毒薬を飲ませた方法も見えてくるよね?」
絵名「え、本当…!?」
類「あぁ、犯人は現場にあったある物を桐谷さんに渡すことで、毒を飲ませたんだよ」
奏「プロテインの容器のこと…?」
類「それも、毒が入ったプロテイン容器だね」
みのり「え…?」
類「犯人はそれを渡すことで、桐谷さんに毒薬を飲ませたんだ。それこそが本当の死因だよ」
類「そして、その入れ替えを行なった人も既に突き止めているよ」
司「ほ、本当か!?誰がやったんだ!?」
類「あぁ、証拠は化学室にはっきり残っていたからね」
奏「それって、床にあった足跡…でしょ?」
類「今朝、僕が化学室を調べた時はそんなものなかったよ」
類「つまりあの足跡が残されたのは事件前後…関係ないわけないよね」
類「しかも、足跡があったのはAの棚の前。プロテイン入りの毒薬の瓶があった棚だ」
類「おそらく、Aの棚で毒薬とプロテインを入れ替える時に犯人が足跡を残したんだろうね」
類「そして、あれだけはっきりと跡が残ってたんだ。誰の足跡かすぐ分かるよ」
類「今すぐ僕たち全員の靴を調べようか、そうすれば……」
?「私だよ…」
みのり「私だよ…その足跡…」
冬弥「え…?」
奏「は、花里さん…?」
みのり「………」
みのり「どうせバレちゃうなら…自分の口から言った方がマシでしょ…?」
愛莉「じゃあ…遥を殺したのは…」
みのり「…うん、私が遥ちゃんを殺したんだよ…」
類「やっぱり、そうだったんだね」
類「あの足跡はスニーカー物だったから、すぐわかったよ」
みのり「…流石神代さんですね」
奏「そんなの…信じられない…」
類「どうしてだい?」
奏「だ、だって…桐谷さんと花里さんは仲が良かったから…」
奏「それに、花里さんが桐谷さんを恨むことなんて何もなかったし…」
類「仲が良かったからこそのチャンスだったんじゃないかな?」
類「友達である花里さんから貰ったプロテインなら、怪しむことなく口にするだろうからね」
類「友達…花里さんはこの関係を利用したんだよ」
類「なかなかの方法を思いついたね」
みのり「………」
雫「ほ、本当なの…?みのりちゃん…」
愛莉「なんで…?」
愛莉「なんでそんなことしたのよ…!!」
みのり「………」
みのり「娯楽室で、頭を怪我した遥ちゃんを見つけた時…」
みのり「頼まれたんだ…プロテインを持ってきてほしいって…」
みのり「それで化学室に行って…プロテインを手に取った時…思い付いたんだ…」
類「今なら殺せる…って?」
みのり「そしたら遥ちゃん…一気に飲み干して…それで…っ」
みのり「わ、私…とんでもないことしちゃった…」
絵名「犯人はもう決まりよ!誰も反論は無いよね?」
司「じゃあ早速投票タイムに…」
瑞希「ま、まって!もう少し議論しようよ!こんなの納得できない!」
奏「瑞希…?」
類「瑞希、このゲームはそう甘くないんだよ」
類「友情よりも家族よりも、結局自分のことしか考えないんだよ」
瑞希「だとしても…まだ…!」
類「だから瑞希…!」
瑞希「勘違いしないでね、類…
瑞希「ボクは解けない謎に納得いかないだけだから…!」
類「…わかったよ」
奏「瑞希…解けない謎って…」
瑞希「そう…密室トリックについてだよ…!」
めっちゃ長くなった!
10000文字行ったの初めて…かも?
スクロールお疲れ様でした!
まだまだ裁判続くんで!犯人予想!してね!!!
怪しい人とかいっぱい出てきたけど…分かりますかね…?