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Epilogue
あれから1年が過ぎ、私は高校を卒業した。
あの一件から詩ちゃん達とは少し疎遠になっちゃったけど、それはそれで楽しい日々を送っている。やっぱり私は、1人でいるのが性に合うらしい。
あの日は朝1人で家に帰ると、親に泣きながら怒られ、一発ぶたれた。
赤く腫れた頬のまま、制服を着て家を出て、学校に向かったけどやっぱり行く気になれなくて、電車に揺られてひたすら往復していた。
1年経ってもヴィオさんのことを忘れられていない。
二人で過ごしたあの日々が、どうしても、忘れられない。
あの日ヴィオさんがくれた服は、部屋の奥底にしまっている。
時々部屋の中で1人で着たりしていたけれど、最近は受験とかで忙しかったから、見るのも着るのも半年ぶり。
ショッキングピンクのワンピースに腕を通す。その瞬間、そっとあの日を思い出す。
あの時はあれでおしまいなんて考えもしなかったなぁ。
河原のセイタカアワダチソウをかき分ける。流石に危ないからハイヒールは黒スニーカーに履き替えて。
でも結局今回も見つからなかった。今日でここに来るの最後にしようと思ってたのに。まぁ2回しか来たことないけど。
綺麗なワンピースで地べたに寝転がるなんて背徳感、とか馬鹿なことを考えていると、顔に影が差す。
上を見上げると、懐かしい人が居た。
逆光ではっきり顔が見えるわけではないけど、あの時みたいな可愛い洋服、立ち姿。何回も思い出す、記憶通り。
「…ヴィオさん、?な、んで…」
そう言うと彼女はしゃがみ、私の目を見ると、ニコっと笑って口を開いた。
「ジャスちゃん、花見行こ」
ついに完結いたしましたぁ!
初完結!
「息がしやすい場所」ももう少しで完結します!
最初は5話完結のはずだったんですけど、思ったより長くなりましたね笑
補足、というかなんですけど、ジャスちゃんはヴィオさんに常に憧れを抱いていて「私もそうなりたい!」って思っていますが、たぶんそれだけじゃないと思うんです。
例えば恋心とか。
別に、女のコが好きだから、とかじゃなくて、人間として?でも、likeじゃなくてloveっていうか…。
もう言語化難しい!!
なんか、そういうものを感じてくれたら嬉しいです!
最後に!
読んでくださった方への気持ちはやっぱり手書きかなぁと思い、したためてみました!
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