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テスト前日の「経験値」
💖 設定
ちろる(高校生):
役割: 明るく元気いっぱいのムードメーカー。
特徴: とにかく好奇心旺盛で、思いついたらすぐ行動する。授業中でもマイクラの話題を振りがちで、よく先生に注意されている。
部活: 「冒険部」(実態は、校庭の隅を掘る部)。
ぴの(高校生):
役割: 落ち着きがあり、成績優秀な優等生。
特徴: ちろるのストッパー役。心優しいが、たまにちろるのアイデアに乗っかって、一緒に騒動を起こしてしまう。お菓子が大好き(特にクッキーやケーキ)。
部活: 「手芸・クラフト部」。
📚 第一章:テスト前日の「経験値」
ちろぴの学園のテスト一週間前。生徒指導室には、ため息をつく担任の先生と、向かい合うちろるの姿があった。
「ちろる、よく聞きなさい。今回の期末テストで、君の赤点は**『三つ』**だ。これ以上増えたら、卒業が危ういぞ!」 担任の先生は、眉間にシワを寄せて分厚い成績表を指差した。
「えーっ!先生、赤点って**『デバフ効果』じゃないですか!僕、『勉強レベル』を上げて『経験値』**を稼がないと...!」 ちろるは、必死にマイクラの用語で反論しようとする。
「いいか、ちろる!君の言う『経験値』は、現実の世界では**『努力』**と呼ぶんだ!特に『数学』はひどいぞ!」
ちろるは渋々、大きなため息をついて教室に戻った。
教室では、ぴのが参考書を広げて熱心に勉強していた。
「あーあ、ぴの!僕、赤点いっぱいなんだって!どうしよう!」 ちろるは、ぴのの机にドスンと座り込んだ。
ぴのは優しく微笑みながら、持っていたクッキー缶を開け、一つちろるに差し出した。 「ほら、ちろる。落ち着いて。まずはこれを食べて**『満腹度』**を回復しなきゃ。」
「さすがぴの!僕のHP回復アイテムだ!」 ちろるはクッキーをかじり、ふと思った。
「そうだ、ぴの!僕に勉強教えてよ!ぴのは『全教科レベルMAX』じゃん!**『ぴの先生の勉強サーバー』**に入れて!」
ぴのは少し考えた後、参考書を指差した。 「わかった。その代わり、条件があるよ。」
「条件?」
「私が数学の問題を五問教えてあげるごとに、ちろるの**『冒険部』の活動に一回付き合ってね。そして、その活動中、私が拾った綺麗な石**で、私のアクリルスタンドをクラフトしてね!」
「えーっ!?なんでアクリルスタンド!?」
「いいじゃない!それが私の**『クラフトレベルアップ』**の経験値なんだから!」 普段は優等生のぴのが、珍しく目をキラキラさせて反論した。
こうして、ちろるの赤点回避とぴののクラフト活動をかけた**「テスト前の特別協力ミッション」**がスタートした。
深夜までぴのに数学を教えてもらい、ヘトヘトになったちろるは、翌日、冒険部で校庭の隅を掘らされていた。
「ちろる、もっと深く掘って!この赤茶色の土、きっとレアな鉱石が隠れてるよ!」
「ぴのー!ここ、ただの校庭の土だよー!これが僕の赤点回避の代償かぁ...!」
しかし、二人は笑い合っていた。勉強と冒険。でこぼこな二人だけど、力を合わせれば、どんな困難も乗り越えられる。
ちろぴのの賑やかな学園生活は、まだまだ続くのでした。