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リア充を爆撃した男の話
おれどっちかって言うとリア充側だったけどまあ良いか…
あるところに、男がおりました。
彼はどこぞの高校生。大きな悩みを抱え、何事か紙にガリガリと書いております。
「あああああリア充が憎い!なんんだって俺の彼女を取っていくんだああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
はい、もう何事かわからぬ人もいるでしょう。
実は彼、クラスのイケイケ男子に彼女(予定)を持っていかれてしまったのです。
それどころか友達もいません。こいつが地味すぎて全部他人が持ってったから。
彼はクラスの空気なのでした、いや、もっとひどいかも知れません。
そんな彼にかろうじて話しかけてくれる女の子がいて、その人のことが男は大好きでした。
その最後の支えというべき人が自分の前から消えたんですから、わかりますね?
そうして彼は発狂し(?)、あらゆる呪いの方法を試しています。
といってもすべからく自分で発案しており、当然全て失敗中です。
そんな中、彼は諦め悪くもずっと試していました。
そしてついに、紙に恨み言を書いてバーニングするという、非常にそれっぽいものに行き着きました。
「はは、これで今度こそ、成功させるんだ…!」
この言葉をこいつは何回叫んだでしょうか。しかし今回は自信があります。彼はライターを引っ張り出し、バーニングしました。
すると、煙から何者か現れてきました。そいつは煙の中から顔だけだし、男にこう問いました。
「リア充を撲滅させる武器は欲しいk」
**「欲しいに決まっとるわ!!!!」**
男は文字通り二つ返事で承諾します。すると煙の中の誰かさんは、こう言いました。
「よかろう、ここにアルティメットロケットランチャーを置いておく。ただし、それは人を殺せない代物だ。わかったな?」
「は?ちょっとまっ」
煙は編集ミスった動画スタンプのごとくすっと消滅。あとにはロケランが、これまたその逆の現れ方をして出てきました。
「おお、これが…」
そのロケランは、発煙筒に毛が生えたような見た目をしてました。
「これで本当に威力出るんか?」
そう言いながらも男はベランダでそれを構えます。
なんと、シブタクの如きタイミングで、あの憎たらしきイケイケ男子が現れたではありませんか!
「ゴルァ!!」
叫び声を上げ、男はそれを発射しました。
**ドガッ!!**
イケイケ男子は一瞬で空高く吹き飛び、池ボチャの憂き目に遭いました。
そしてそこを、男から奪った彼女に見られてしまったのです!
「ちょwwwおまwwww」
その彼女は大爆笑、男子は面目丸つぶれ。なんかの補正で無傷だったのもネタにされ、大爆死。
その様子を男は、これまた込み上げる爆笑に耐えながら生温かい目で見守って(?)いました。
復讐は果たしたと思ってた男子ですが、今度はその彼女が、自分から別の男子に惚れてしまったのです。
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
男は再び発狂し、そいつをバーストしようとロケラン担いで尾行しました。
そして機会は訪れました。その男子は夜釣りが趣味で、そのお気に入りの場所を特定したのです。
彼は自分から彼女を持ってった男子の背中をロックオンすると、ひと息に引き金を引きました。
**バゴッ**
男子は前へ前へと飛んでいき、海を滑走して沈みました。
「ざまみろ!」
と思ったのもつかの間、その男子が泳いでこっちめがけ迫ってきたではありませんか!
「ナンデスッテェ!?」
男は再びロケランを打ちますが、水上の彼は神回避を見せ迫ってきます。
「逃げるんだよおおおおおおおおおお」
男は攻撃を諦めすっ飛んで逃げていきます。
「お前を◯す」
男子はそう言うなり接岸し、スピードを上げ走ってきます。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
男はクソ長え悲鳴を裏声で叫びながら青くなって逃げていきます。
(そういやこいつトライアスロン部の主将だったわ!喧嘩売る相手間違えた!)
そうこうしてるうちに相手が迫ってきます。
「文芸部のおれじゃ敵わねえええええええええええええ」
そう叫んだ刹那、男はケツから頭にかけて特大昇竜拳を喰らい、月夜に姿を晒しました。
その後ものすごい速度で落下し、サメに激突。バウンドし、地面に激突。
「クエエエ…。」
「いきなり何しやがったこの野郎。まあおれは悪魔から強化ボディーをもらってるから、別にいいがな。」
彼もまた、煙野郎と取引をした人間であったのです。
結局、今日のことはクラス中に知れ渡り、男は逆に有名になりました。
沢山の人がインタビュー機嫌で話しかけてるうちに友達が新たにでき、男はなんとか持ち直しました。
ああ、ロケラン?海ボチャして、バクテリアのご飯になりましたよ。
めでたいか、めでたいか。