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Dey.1-7
一年以上ぶりだね!!!!
注意書きとかは同シリーズの「前書き」見てね。
太宰「……見つかりませんねぇ、誰も」
ルイス「時間は掛かるけど、こうやって全ての場所を巡るのは大切だよ」
それにしても、とルイスは辺りを見渡す。
あるのは肉片と血。
昔見た光景がフラッシュバックするものの、別に問題があるわけではない。
ルイス「……アリスは無事かな」
そんな呟きと被さるように聞こえた悲鳴。
声の反響的に、そう遠くはない。
二人で急いでいると、一箇所に怪物たちが集まっていた。
悲鳴は教室の中から聞こえてくる。
もう、今すぐにでも扉という脆い壁が突破されそうな状況。
太宰「君のような得体のしれないものに使いたくないんだけどね」
一歩先に踏み込んだ太宰の手には包帯。
怪物たちの隙間を潜り抜けたかと思えば、包帯が奴らに絡みついて上手く動けないようだった。
太宰「それは私が首吊り健康法で使ってる、普通より切れにくいモノさ。それに、藻掻けば藻掻くほど包帯は引っかかり外れなくなる」
ルイス「色々とツッコミを入れたいところだけど、今は人命救助が先だ」
太宰「其処の扉は奴らで開けれなさそうですけど──」
ドカッ、という音が響き渡る。
何があったか。
簡単にまとめるなら、ルイスが教室の天井近くにある小窓に掃除道具を投げつけて割った。
あとは怪物の頭を踏み、僅かな凹凸に手を掛けて窓から中を確認する。
ルイス「やぁ、怪我はないかい?」
黒髪の女「貴方は……?」
ルイス「高等部二年のルイス・キャロルだ。とりあえず説明はあちらで聞いてくれ」
--- 「“|不思議の国のアリス《Alice in wonderland》”」 ---
ルイス「よいしょ、っと。さて次の生存者を探そうか」
太宰「探そうか、じゃないですよ!? え、何やってんですか?」
ルイス「……人命救助?」
太宰「そうだけどそうじゃない──!」
その時、包帯で身動きが取れなかった怪物が二人の方へ向かってきた。
ちょうど手に持っていた掃除道具で対応しようとするルイスだったが、何もせずに済んだ。
怪物たちを挟んで反対側──奥の方から何者かに倒されていたのだ。
???「見慣れた包帯だと思ったら、やっぱり手前か」
最後の一体が小柄な男に踏みつけられる。
???「とりあえず状況を説明しやがれ、太宰」
太宰「うわっ、生きてたんだ。中也のことだから最初の揺れでロッカーとかに押し潰されてると思ってたよ」
中也「殺すぞ」
🐰黒髪の女
長い黒髪の女子生徒。(これだけで分かったら結構すごい。誰か判明するのは多分もっと先)
🐰教室にいたもう一人の女子生徒
黒髪の女子生徒と同学年。(一ミリも触れてなかったけど、後で必ず登場するから此処で先に云っておきます)
🐰太宰の包帯
普通の包帯と特別な包帯がある。特別な方は本文で書かれたように、包帯か疑いたくなる性能をしている。誰がどのように作っているのかは不明。(別名、太宰自殺専用包帯。異能的に戦闘面で活躍することが難しそうなので考えた、ガチで謎が多い包帯。今後、別の種類が出るかもしれない)
🐰中原中也
高等部二年で、太宰とは中等部から仲が悪い。授業態度は良いが、期末考査などで思うように点数がでない。得意科目は体育と家庭科。(異能は勿論いつも通りです。お兄さんは今回の物語でお休み予定だけど、実際にどうなるかは不明)