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これでも太宰の相棒です
太宰side
「茶漬けが食べたいです…」それを聞いて少し驚いた。『クスッ、餓死寸前の少年が
茶漬けを所望か。いいよ。国木田君におごらせよう☆』
嗚呼…早く麗華に会いたい…。
「俺の鐘で太っ腹になるな太宰!!」「太宰?」
『ああ、私の名だよ。太宰。太宰治だ。』
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麗華side
『あー、太宰達遅いなあ…笑』「本当に太宰が大好きだね、麗華さんは。」
乱歩君に言われるのは初めてだね…笑『まあね笑…あと今日は何となく
新入りが来る予感がするし、デスクを少し片づけておいたほうがいいかと。』
「そんなことまでわかっちゃうんだねェ」『あはは、ただの勘だよ。
でも僕の勘は当たりやすいかもね。』
僕の勘は当たりやすいだけ。きっとそう。考えたくもない勘がもう一個あるのだが…。
この探偵社でもいつかそれがわかるだろう。
『らーんぽくん!』「なァに?」本当に年上かな、この子。偶然助けただけなんだけど。
『…一緒にお菓子買いに行かない?』「…!!」わあー、今、顔がぱあああってなった笑
「いいよ」『じゃあ先生、社長によろしくね。』「はァい」
『乱歩くんなら気づいてるんじゃない?』「…何を?」乱歩くん、今の間は何かな??
『僕がいろんな情報をつかんだこと。』「いや、わからなかった…」
『うん笑フリだもん笑』「なァんだ、フリかあ」『まあ、情報はつかんだけど』
「えー!!なになに!?気になるんだけど僕!」『いずれわかるよ、月下獣のことは。』
今のところ、おそらく|組合《ぎるど》の長、フランシスしか知らない、月下獣のこと。
確か何かを見つけるために必要なんだよね。。ま、いっか。
そんなこんなで乱歩くんとお菓子を買い、探偵社に戻るのは16時ごろになっていた。
『太宰帰ってくるの遅いなぁー、どっかで自殺してるのかなあー』
「麗華さん、だんだんワードが凄いことになってますよ笑」谷崎くんが笑いながら言った。
『えー、そーかなー。太宰は自殺|愛好家《マニア》だもん』「あはは、確かに…」
そんな時、僕の携帯電話が鳴った。『はい、麗華だよー。』
電話の内容は__国木田くんだったけど、大したことは言っていなかった。
もっと気になるのは次。太宰からの電話だ。
〈虎の異能力者を|探偵社《うち》の社員にする〉と。おそらくそれは
フランシスが探していた虎の異能力者、月下獣の使い手だろう。
ま、なんでもいいかな。僕は。