公開中
【怪物カフェ】 ~ 守護者と神話生物
[本日のメニュー]
1.神話生物?
[お食事の際の注意事項]
・この物語に登場する人物、場所などの大部分はフィクションです。
ただし、道中で出ている「〇〇の作り方」のレシピ等はノンフィクションであり、実在しているものが殆どです(もしかしたら稀に、異界の料理があるかもしれません)
・ファンレターは常時受付しています。
誤字脱字、レシピの間違いの発見、お食事の感想/質問/リクエスト、など…沢山のファンレターをお待ちしております。
ただし、お食事/人物などのクレームは一切受け付けていませんので、礼儀正しくコチラをお楽しみ頂けるよう、送られたものがそういった部類の文だと判断した場合は一度忠告し、その上で繰り返された場合は入店拒否といった処置をさせていただきます。
・元の「怪物カフェ」とは全くの別物ですので、知っている人物の名が出ても、それは別人です。並行世界のようなものだとでも思い、気にせずお楽しみ下さい。
・募集した店の従業員や、お客様のご要望等に沿えず、どこかを勝手に調整するかもしれませんが、「どうしても」という場合を除き、出来る限りその件に関しての連絡はしないで下さい。
こちらもあまり変更等はせず、行う場合は元の要望から変わらないよう善処致します。
※料理法・材料等はクックパッドを参考にしているものが多いです。殆どレシピの投稿者の方と同じ文言で書いていますが、一部分かりやすい言葉に変更していますので、もし作りたい方がいる場合は探してみて下さい!(ファンレターからご質問があれば、個人的にURLをお送りいたします^ ^)
【オープン】
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[神話生物?]
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--- 君たちは、とある国で伝わる神話を知っているだろうか? ---
--- 「全知全能である神をも圧倒してしまう力を持った ---
--- **神殺しの狼**」 ---
--- _しかし、物語の*結末* は`単純`で。 ---
--- |他《た》の神たちから反感を買った彼は、記憶の殆どを消され ---
--- 《《とある森》》の奥深くに飛ばされた。 ---
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side{第三者}
time{|AM《午前》4:44}
place{怪物カフェ in 一階}
朧「…」
「……」
朧「…えーっと‥」
神宮寺 朧の声に驚き、肩が跳ねた目の前の人物は、情けなくも「ぐぅ…~‥きゅる‥」と、可愛らしい音を腹から鳴らす。
緊迫した空気だった中鳴ったコミカルな音に、彼は面白くなって、口を押さえながらクックッと笑いながら言った。
朧「お前、飯食う?」
---
これは、遡ること十分前
---
朧「ありがとうございましたァ〜」
心地の良いドアベルの音と共にドアが開かれ、人が入れ替わりで店に入店する。
「こんにちは」
朧「あーは、い…
‥こんちわ!お客さん初めて?」
「あぁいえ…お客というわけでは」
朧「?」
「お店の近くに、狼の獣人が倒れていましたので…」
朧「エ゛」
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そして、今の状況に至る。
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「…へ‥?__ご飯…?__」
朧「そ、ご飯。簡単なヤツだけどな。
ちょっと早い夕ご飯、ってことでさ。白米に味噌汁、卵焼き、肉じゃが、おひたし…__味噌汁は豚汁でも良いかもな__」
「白米…肉じゃが‥豚汁…」
水色の狼の耳とふわふわの尻尾を生やした彼は、じゅるりと涎を垂らす。
桜華「賄いってことで私にも作ってくれよ」
「僕はスイートポテトをお願いします」
朧「もちろん!__賄いは気が向いたらな。__
んで?食う?」
神宮寺 朧は首を傾げて問う。
「たっ、食べます!」
朧「あいよ。__桜華は出来上がったら呼ぶから、運ぶの後で手伝ってくれ__」
桜華「ん」
ニコッと笑い、たすき掛けをしながら、神宮寺 朧はキッチンへと消えていく。
---
--- 【材料】 ---
--- スイートポテト ---
・さつまいも/250g
・砂糖/30g
・バター/10g
・生クリーム(牛乳、豆乳OK)/大さじ1.5
・卵黄/1個分
・黒ごま/お好み
--- 肉じゃが ---
・牛切り落とし肉/100g
・じゃがいも/小5個
・玉ねぎ/1/2個(100g)
・にんじん/1/2本(80g)
・しらたき/70g
・サラダ油/大さじ1
・水/300ml
【後ほど用】
・しょうゆ/大さじ3
・砂糖/大さじ1
・みりん/大さじ1
--- 豚汁 ---
・豚バラ肉薄切り/150~200g(※)
・大根/100g
・にんじん/1/3本
・ごぼう/1/2本
・玉ねぎ/1/2玉(100g)
・里芋/4個(約150g)
・長ねぎ or 白ねぎ/1本
・いんげん/7~8本
・水またはだし汁/1l
・味噌/約大さじ5~6
・一味唐辛子/好みで少々
・サラダ油/ごま油/小さじ1~2
※分量が多い時は少なめにするとGOOD
--- 塩味 卵焼き ---
・たまご/4個
・水/120cc
・ほんだし/小さじ1
・片栗粉/小さじ1
・塩/お好み
・味の素/数振りくらい
・大根おろし/適量
--- ほうれん草のおひたし ---
・ほうれん草/1束
・白だし/大さじ1杯
・かつお節/お好み
---
side{神宮寺 朧}
さてと…まずは“米”かな。
内釜は前日に洗ってあるから炊くことに問題はない。俺は意外ときちんとしてるんだ。__その日出た洗い物はその日のうちに済ませるタイプ。__
一合分の米を内釜に入れて、水を入れる。そんでなんとなく米を平らにして、そのままセット。俺がいつも買うのは無洗米だから基本洗っちゃダメ。
急ぎで炊きたいから…“早炊き”にするかな。
朧「よし。次は…野菜とか切っちゃうか」
肉じゃがに使う、じゃがいも・玉ねぎ・にんじん・牛肉
豚汁に使う、大根・ごぼう・にんじん・長ねぎ・里芋・いんげん・豚バラ
おひたしに使う、ほうれん草
スイートポテトに使う、さつまいも
これを全部切る。正直面倒くさい。__世の中の料理作ってくれる人たちに感謝しような…__
まずはさつまいもと肉じゃが、豚汁に使う材料だな。
さつまいもは皮をむいたあと、一口台に切って10分くらい水につけて…待ってる間に、肉じゃがの材料を切る。タイマーセットして…。
んで、じゃがいもはよく水で洗って、皮はむかずに2,3等分に切って水に。玉ねぎは、大体1.5cm幅のくし形切りに。にんじんは一口台の乱切りぐらいにするといい。
朧「牛肉は…‥んー。ちょっと切るか」
そこまで大きくないなら切らない方がもちろんいい。
ブツクサ独り言言いながら牛肉を切ってる途中で、タイマーの軽快な音が鳴る。
朧「よし」
キッチンペーパーとかで水気を切って…この後潰すから、さつまいもを柔らかくする。方法は二つ、一つは蒸す方法。もう一つは電子レンジを使って、爪楊枝が簡単に入るくらいまで柔らかくする方法。俺は電子レンジ派。気分的にやってる時間が短いし、それで慣れてるから一発で柔らかくなるまでできるし…。
ってことで、さつまいもをラップに包んで電子レンジに突っ込む。初めてやる人はいきなり長い時間はやらずに少しずつをおすすめする。
柔らかくしてもらってる間に牛肉を切っておくのと…炒めるのもやっちまうか。
鍋に油を入れて、中火で熱する。そこにさっき切ったじゃがいも と にんじんを入れて二分炒める。さらにそこに玉ねぎも入れて一分くらい炒める。
ちなみに、こういう料理で野菜を炒めておく理由はいくつかある。一つは煮崩れ防止、もう一つは旨味とコクを出すため。玉ねぎなんかは特に、炒めると甘さが出るし香り良くなる。
他にも色合いをよくするため…とかあるな。
炒めたらそこに牛肉を加えて軽く混ぜる。肉の色がついてきたら_
……レンチンが終わったみたいだ。キリのいいとこまで進めてスイートポテト作りに移ろう。__マルチタスクってホント大変。__
肉の色がついてきたら、そこに水を加えて火を強火に。煮立つまで待つ。俺はその間にスイートポテト作り。
朧「_ん、こんなもんか」
しばらくレンチンしてたさつまいも。慣れてるとか言ったのに一回じゃ足りなかったんで、これは二回目。
爪楊枝をさつまいもに刺すと、簡単に刺さった。充分柔らかくなってるから、これでOK
そしたらさつまいもをボールに入れて、すり潰す感じで練っていく。潰すのに使うのはスプーンでもなんでもいい。__潰せれば良いし__
あ、それと、ちょっと急ぎ目でやった方がいいぞ。さつまいもがあったかいうちにやった方がいいからな。
できたら、黄卵と黒ごま以外の材料を全部入れて滑らかになるまでしっかりと混ぜる。ここできちんと出来てないと、形を作る時に綺麗に見えなくなるから注意!
朧「_こんなもんかな」
それも出来たらザ・スイートポテトのあの形にしていく。なんかほら…さつまいもの形みたいなあれ。
この時、手に水をつけてやると、さつまいもが手にくっつかない。急いでる時こそ、こういうところをきちんとやる。変に順番飛ばすと逆に時間かかるしな。
そしたら一旦置いておく。どうせならあったかい状態で食べてほしいから、焼くのはあの狼の獣人?の分が出来上がる頃に。
朧「こっちは……んー、もうちょい、かな‥」
肉じゃが作りをしてた鍋を覗いたけど、気泡が出るようになっただけで、まだ煮立つまではいってない。それならその間に、初めに切れなかった豚汁の材料を切ろう。料理は効率重視。__作業ゲーみたいなとこあるよなぁ。__
今から切るのは大根・にんじん・玉ねぎ・里芋・ごぼう・いんげん・肉
まあ、つまり殆どの材料は切る。
大根とにんじんは、大きさに合わせて食べやすい5㎜くらいの厚みで半月切りやいちょう切り、長ねぎは1㎝幅の斜め切り、玉ねぎは5㎜幅、ごぼうは小さめの乱切り、里芋は大きめのひと口大、豚バラ肉は2~3㎝幅、いんげんはヘタを落として斜め切りにする。
切ったごぼうは水にさらしておこうな。水でさらしておくことで、ごぼうの変色が防げるんだ。__あと泥臭さとかの軽減ができる。__
朧「、肉じゃが、そろそろか」
結構時間を経ったからな…流石にもう煮立ってるだろ。
蓋を開けたらもうちゃんと煮立ってた。中火に戻しておく。
にしても、具材のいい匂いが…
朧「…アー腹減ったぁ。今日って昼飯食ったっけ‥?」
忙しすぎて食ってなかった気ぃする…。
んまぁそれは置いておいて。【後ほど用】って書いてある部分に書かれた、しょうゆ・砂糖・みりんを加えて火を止めて…ホントに軽〜く混ぜたら、クッキングペーパーで落としぶた(※)をして…
--- ※「落としぶた」とは…煮込み料理をする際に、中の具材に直接のせる鍋より一回り小さい蓋のこと ---
できたら火をつけて中火で12分煮る。今回煮るのは具材に味を染み込ませるため。
たくさん煮るとじゃがいもに味が染み込んでほろほろになるし、煮る時間をもうちょい少なくすると形がきちんとした食べやすいじゃがいもになるぞ!__俺は煮崩れした方のが好きだから今回も多めに煮る!__
そしたら肉じゃがを煮てる間に豚汁作りを進める。
鍋に小さじ1~2を入れて中火にかけ、いんげん以外の野菜をすべて加えて炒める。炒めてから使うことで、肉や根菜類の旨味を閉じ込めれるし、香りを出すことができるんだよな。結構大事な一手間。ちなみに油をごま油にするとコクと香りが強くなるぞ。__今回は普通のサラダ油だけど。__
大体1,2分野菜を炒めたら一度火を止めて、箸で豚肉をほぐしながら上に広げ入れる。意外にこの順番が大事で、鍋によっては豚肉から入れると鍋底に引っ付いちゃうんだよなぁ。__洗うの面倒くさくなるしイライラしやすくなるんだアレ…__ だから、野菜→肉の順番で入れるとくっつきにくくなって安心。
入れ終わったら弱火で火をつけて、混ぜながら2,3分かけてじっくり炒める。
炒め終わったら水、またはだし汁1リットルを鍋に加える。ちなみに俺はだし汁派。水だけでも美味しいんだけどな〜。だし汁を使うと味がはっきりするんだよ。__美味い。__
えー、で。火を強くして沸騰させるとアクが出始めるから、忘れず取ろうな。アクは雑味とか臭みの原因になるんだ。__舌触りも良くなるぞ。__ アクがあんまり出なくなってきたら、そこに味噌を大さじ3溶き入れる。ここで味噌を一気に入れちゃってもいいけど、野菜に味噌の味を含ませるために二回に分けるとより美味しくなるぞ。
朧「あ、肉じゃががもうそろ…」
豚汁はこの後、弱火で7,8分煮込むから、その間に肉じゃがの火を止めてさらに2分煮る。
2分煮たら味見をして味を調節し、肉じゃが完成!
朧「……ん、美味い」
このさ、肉じゃがが通ったところがあったかくなって、お腹がぽわーっとあったかくなる感じ好き…語彙量なくなるわ…。
朧「じゃがの方も煮崩れ凄いな…__やりすぎた感が‥__」
まぁ狙い通りだからいんだけどさ。俺はこの掴めず崩れるくらいほろほろなじゃがが好きなんだ。味もしっかり染み込んでるし…美味いわコレ。
朧「ア゛ー、酒と一緒に飲みたぁい…!!!」
「朧…キッチンの外に聞こえてしまうから、やめてくれないかいソレ」
朧「、アン…いいじゃんか〜。息抜きって大事だろー?」
Unknown「息抜きは店が終わってから。店主がそんなでどうするんだい」
朧「“そんな”で良いんだよこの店は。
あ、アンも味見する?__美味いぜこれ__」
Unknown「…一口だけ」
朧「ほい、あーん」
Unknown「ん、……美味しい‥」
朧「だろ〜?酒で流し込みたくなる」
Unknown「酒入れたジンジャーエールとかでね」
朧「そうそう!いいじゃん分かってんじゃん」
Unknown「テンション高いねぇアンタは…」
朧「高くないとやってられねぇって」
Unknown「まぁ…そうかもね。
それじゃ、私は仕事に戻るとするよ」
朧「あーぃ、頑張って〜」
さてと…いつの間にか7分経ってるな。時間の流れって意外と早い。豚汁の方は〜…
朧「…お、良い感じじゃん」
味見した感じも良さそう。あとは…
竹串で大きめの里芋とかを指して、簡単に刺さればOK 肉じゃがもそうだけど、固かったら正直美味しくないからな。火が通ってるのが分かったら、そこにいんげんを入れてさらに2,3分煮込んで…その間に卵解いちゃおう。スイートポテトで使う分な。
で…卵焼きのも作るか。ボウルに水と片栗粉を入れてしっかり混ぜて、そこに卵と味の素を入れてさらに混ぜる。これで卵焼きの元完成。
で、そうすると豚汁もできてるから、残りの味噌を溶いて入れる。これにて豚汁も完成!お好みで一味唐辛子も振りかけると美味いぞ。
朧「次…あー…おひたしから作るか」
卵焼きでもいいけど、冷めちまうし。
ほうれん草のおひたしで使うほうれん草を鍋で茹でていく。もうホントちょっとでいい、さっと茹でて、食べやすい大きさ…俺の場合は3cm幅で切る。火傷とか気をつけてな。
切ったらギュッと絞って水気を切って…良い感じに皿に乗せたら、白だしをかけて完成!鰹節をかけても美味いから試してみてな。
次、スイートポテトの仕上げに…黄卵を解いて表面に塗ってお好みで黒ごま!今回は桜華の姉ちゃんの好みが分からないから取り敢えずのせる。見た目ってのも、料理は大事だからな。
できたら、240°でトースターを使い、表面が狐色になるまで焼く。大体5分程度だな。
んで、その間に卵焼き。フライパンを熱して、油を引いて弱火にする。そしたらさっき作った解いた卵を入れてちょっと混ぜて…まだ焼けてない部分が残った状態でくるっと…これを何回か繰り返す。巻いた卵の下にも卵がいくようにするんだぞ。__巻く時にうまくいかなくなるからな。__ あと、卵はフライパンに流し入れる前に一混ぜすると、味が均等になるから気をつけよう。
全部できたら食べやすい大きさに切って、皿に盛って…完成!
朧「おっし全部できた!」
桜華呼んで手伝ってもらお。
にしても随分待たせちまったな…。
朧「桜華ー、こっち来て手伝ってくれ!」
『んー!!』
あとは皿によそって運ぶだけ。急げ急げ〜。
---
---
朧「出来たぞ!__お待ち堂様っ__」
桜華「こっちが兄貴の注文」
--- **“期間限定”甘〜いスイートポテト** ---
--- +緑茶 ---
--- **特製和食セット** ---
--- 白米・豚汁・塩系だし巻き卵・肉じゃが・ほうれん草のおひたし ---
--- + ほうじ茶 ---
朧「“スイートポテト”と朧“特製和食セット”、召し上がれ」
「良い匂い…」
「美味しそう‥それでは、いただきます」
二人は同時に注文の品を口に入れた。
何度か咀嚼すると、桜華の姉ちゃんはハッと目を見開いて、外でぶっ倒れてた方は肉じゃがを食べて耳と尻尾をピンと立てる。
「「美味しい…!!!」」
俺は、この瞬間が店をやってていッちばん大好きだ!
お客の目がキラッと輝いて、“美味しい”の一言とともに溢れるこの笑顔が。
時には泣いて喜んでくれるくらいこの店の料理を“美味しい”って思ってくれたこの瞬間が!
「うぇ、っ、ぅ…!」
桜華「うぉ、泣いてる‥!?」
朧「はは、泣くほど美味いだろ〜。その肉じゃがな、特殊なじゃがいも使ってるんだ。味がすぐ染み込む上に、ほろほろになるからすっごい美味しいんだぞ」
「はいぃ…美味しいです‥゛」
…鼻水垂れてる‥。
朧「はい、テッシュ…」
「ありがとうございまふ…」
朧「…そう言えば名前聞いてなかったな。お客、名前は?」
「名前…ですか?」
朧「そう名前。流石に名前くらいあンだろ?」
「あ、はい、ありますよ…__多分合ってる…__。
俺の名前は、“フェンリル”です。その…記憶が曖昧で、自信ないですケド…」
うん…なんかもう…うん……
朧「_ツッコミどころ多い。もうなんか、色々、うん」
フェンリル「なんかすみません…」
そんな、尻尾と耳をしゅんとさせるなよ…こっちが悪いみたいに感じてくるだろ…。
でもだって事実じゃんツッコミどころ多いのは!!!!“フェンリル”って、まず神話に出てくる生物の名前だし?!記憶が曖昧って記憶喪失とかそう言う系っていうことだし?!
もうなにこの子ッ!!めっちゃ美味そうに飯食ってくれるから好きだけどッ!!!!!それがなかったら印象だいぶ悪いぜ?!
「あの、朧さん。
__その…__これ、“期間限定”とメニュー表に書いてありましたが…」
朧「、はい?
…あー、それは使ってる材料のさつまいもが、|今の季節《10月》にしかとれないクッソ甘いヤツ使ってるからだな。スイートポテト自体は普段からやってる。__今が美味しい時期だからな、さつまいも__」
「そう、なんですね…」
桜華「…はっは〜ん?さては兄貴…気に入ったんだろ!ここのスイートポテト」
「_*当たり前* だろ。だって、こんな美味いもの生まれて初めてだぞ?」
桜華「なんだよ兄貴、分かってんじゃん!やっぱここの料理最高だろ?!」
「うん、本当に美味しい」
桜華「兄貴にもいいとこあんじゃんか〜!!」
朧「おい言い方…」
桜華「__だって事実だし__
これで、兄貴もコイツも、うちの《《常連客》》確定だなっ」
まぁ、胃袋掴んだった感はあるけどさ…客の前でそれ言うなよ…。
桜華「へへ、良い気分。
私店の手伝い回ってくるわ!」
朧「ん、客に喧嘩売っちゃダメだぞー」
ちょっとでも客の態度悪いと、すぐに喧嘩売るからなァ、アイツ…__クレーマーだったら尚更。__
俺もキッチンに戻ろうと後ろを向いた時、桜華の姉ちゃんから声をかけられた。
「……朧さん」
朧「、はいよ?」
「…僕を、ここで働かせてはくれませんか」
朧「…はい?」
「!失礼しました、いきなり…。
僕は|西春 雪葉《にしはる せつは》。知っての通り、桜華の姉です」
朧「そ…それはまぁ、分かってる、けど‥」
なんでそう、突然うちのバイト希望に…。
雪葉「完全に料理に惚れました」
朧「あ嬉しい…って違うッ。
いや、だとしても…!」
雪葉「僕は接客はピカイチだと思います。仮にピカイチでなくったとしても、桜華より上手いです」
朧「あそれ言っちゃう…?」
雪葉「それに多少料理もできます」
朧「いやまぁ…手はいくらでもあったほうがいいけど‥」
雪葉「お店の周辺の見回りや不審者の撃退も可能です。__もちろんクレーマーも。__腕には自信があるんです。
出勤可能な日は少ないですが、なるべく出勤します」
朧「クレーマー対策の人材は一人で充分かな…__他の奴らもなんやかんや各々やり退けてるしなんなら…__」
雪葉「__これではダメですか…それならば。__そしてなにより。
**キレた桜華を止められます**」
朧**「採用」**
貴重な人材の確保ができた。
桜華「っ………?
なんだ…なんか寒気が…」
Unknown「なんだい、風邪か桜華?」
桜華「…いや‥なんでもない…」
Unknown「?__そうか?__」
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--- 本日出てきた料理 ---
--- 1.スイートポテト ---
【作り方】
① さつまいもの皮を剥き、一口台にカット。切ったさつまいもは水につけておく(10分程度)
② 水気をきって蒸す
or
電子レンジで加熱し、爪楊枝がすっと刺さるほど柔らかくする(ラップをして加熱)
③ ボウルに入れて、すり潰すようによく練り混ぜる
④ さつまいもが暖かいうちに全ての材料(- 卵黄&黒ごま)を加え、なめらかになるまでよく混ぜる
⑤ 手に水を少しつけ、形を整える(おすすめはさつまいも型)
⑥ 卵黄を上に塗り、お好みで黒ごまをのせる
⑦ トースター(240°)で表面が狐色になるまで焼く(5〜6分程)
--- 2.肉じゃが ---
【作り方】
① じゃがいもをよく洗い、皮ごと2,3等分に切って水にはなす。玉ねぎは1.5cm幅のくし形切りに、にんじんはひと口大の乱切りに、牛肉は食べやすい大きさに切る
② 鍋に油を中火で熱し、水気を切ったじゃがいも・にんじんを入れて2分炒め、玉ねぎを加えて1分炒める
③ 牛肉を加えてひと混ぜし、肉の色が変わり始めたら水を加えて強火に。煮立ったら中火に戻し、【後ほど用】の調味料を加える
④ いったん火を止めてリードクッキングペーパーで落としぶたをする。再び中火にかけ、12分煮る
⑤ 落としぶたをはずし、2分程度煮たら火を止める
--- 3.豚汁 ---
【作り方】
① 大根とにんじんは大きさに合わせて半月切りやいちょう切り、長ねぎは1㎝幅の斜め切り、玉ねぎは5㎜幅に、里芋は大きめのひと口大、豚バラ肉は2~3㎝幅に、いんげんはヘタを落として斜め切り、ごぼうは小さめの乱切りにして水にさらす
② 鍋に油小さじ1,2を入れて中火にかけ、いんげん以外の野菜をすべて加えて炒める
③ 1~2分ほど野菜を炒め合わせ、一度火を止める。箸で豚肉をほぐしながら上に広げ入れ、弱めの中火にかけて全体を混ぜながら2,3分かけてじっくり炒める
④ 水またはだし汁1リットルを鍋に加え、沸騰を待つ(アクを取るのを忘れずに)
⑤ アクをすくい取ったら、味噌の半量(大さじ3)をここで溶き入れ、半量の味噌を溶き入れた状態で7,8分ほど弱火でコトコトと煮て、具材に火を通す
⑥ 大きめの里芋などに竹串を刺して火通りを確認し、火が通っていたらいんげんを加える。いんげんを加えてさらに2~3分煮て火を通す
⑦ 残りの味噌(大さじ2~3)を溶き入れる
--- 4.ほうれん草のおひたし ---
【作り方】
① ほうれん草を茹でて2,3cmの長さに切り、水気をギュッと絞る
② 皿に盛って白だしをかけて混ぜ、お好みで鰹節をかける
--- 5.塩味卵焼き ---
【作り方】
① ボウルに水と片栗粉 ほんだしを入れ泡立て器でよく混ぜる
② ①に卵と塩と味の素を入れ混ぜる
③ フライパンを弱火で熱して油を引く
④ ②を何回かに分けて流し入れ巻く
[カロリー量]
9453kcal(文字)
[裏メニュー]
書くの久々に疲れたッ!!!やはり構成をきちんと立てていないと書いてる途中で寄り道をしてしまいます…それが楽しい時もあるんですけどね。
そしてッ!!!ようやく出ました、前のシリーズでは好評だった料理シーン!(嬉しい)んでもってようやくまともに出て来たカフェ要素!(
にしても、料理って小説での表現むずいっスね。独り言多い奴になるか、説明口調になって物語として見ると違和感半端ない(あと文章量えぐい)。世の中の小説家はどうしてるんやら…(お前そう言う系好きで散々見てるやん)
出てきた料理を再現する場合は、最後に載せたものかご自分で調べて下さいね。再現した場合はぜひ教えて下さい!!(意外とあの報告嬉しい)