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無朝迷路異変ノ章 壱
「ったく暗いわね..」
極闇異変の時よりも暗い。暗い、というか夜中のような。
「…由有さぁん」
「闇。貴方、ではないよね?暗いよりも夜だもの。ムーンなの?」
「聞いたんですよ、ムーンさんに。違うって言ったんです…」
闇がたずねると、ううむと考えつつ紅が来た。
「なあ…」
「紅?あんたは関係ないでしょ」
「ここまでの道、単純だよね?」
は?と呆れる。
「迷路みたいに入り組んでたんだ…。迷路と言ったら奴しかないよな?」
「…夜ノ、迷路」
迷路…
「誰ですか、迷路って…」
「堕神よ。前のリーシュは堕天使だったでしょ?あれの神様版。
ゲンソウキョウっていうやつ?にしょっちゅう侵入してるのよ。ゲンソウキョウはよく思ってるけど、こっちは管理がずさんになった。だから永久追放されたの」
「…はえ、そのゲンソウキョウってとこに迷路さん、て人がいるんですか」
「そう」
新入りの闇は知らなくてもしょうがないよね。
「前は普通に|ここ《空想世界》の管理神をつとめてたんだけど、なんかゲンソウキョウ?を発見して。そこのれみりあ?とかいう人と仲良くなった。行き来をしていたら、仕事が放置されて永久追放」
「…そ、そうなんですか」
まあ難しいよね、当たり前だもん。
「さ、行くわよ。闇、紅」
「え、わたしも!?」
「そうよ。あんたがいないと真っ暗だもの」
目指すは管理神たちがいる、各世界の扉がある管理世界。