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夕焼茜
あー、思いつかない((
夕焼けの時間帯、何故かカラスは微妙に活発になる。
しかし、人々は夕方の時間帯に空を気にすることなどあるのだろうか。
オレンジ色に染まり、朝とも夜とも違う綺麗な空。
手を繋いで街を歩く親子。
かという私も偶々見上げ
「夕焼けだ」
という程度。
「美咲、こんな時間に何ぼけーっとしてるんだ?」
後ろから嫌と言うほど何度も聞いてきた声。
「なんでもないから放おって置いてよね。天才さん」
正直此奴と仲が良いとはお世辞にも言えない…と私は思う。
「おいおい、俺の名前は天才じゃねぇぞ?ちゃんと翔太って呼んでくれないのか?」
本当にうざったらしい。
最初に此奴が苦手になったのは7歳…否、6歳の頃だ。
「やった!徒競走3位だよ!ママ!」
私は運動会で頑張って走って3位だったのだが…
「へっ、俺は1位だよ鈍間〜!」
だなんて翔太は言った挙げ句、私がすすり泣けばおーおー、泣きっ面に蜂だぞ?なんて茶々をいれてきたのだ。
それからというもの私は翔太に事あるごとに勝負を挑んだが、全敗である。
「…あーあ、受験に落ちちゃったからやる気でないんだよー」
夕焼けの空が少し眩しく感じ、私は手庇をしたが…手が小さいのでやはり眩しい。
「受験、そういや俺も落ちたぜ」
小さな声で、翔太がそういったけれど、正直学年1位だった翔太が落ちるのだろうか。
抑々推薦入学だって出来たはずだ。
「なんで落ちたの?」
気づけば私はそう聞いていた。
すると翔太は一瞬下を向いた後、空を見上げながらこういった。
「俺さ、好きな奴が居てよ。ずーっと一緒だったんだぜ?今回落ちるんじゃないかって思ったから俺も辞めたんだよ」
と返ってきた。
「へー。翔太も好きな子いるんだ」
軽い言葉とは裏腹に私の心はなぜだか靄が漂っている。
かぁ、かぁ…とカラスの鳴き声、車の音、自転車の音…。
「美咲、考え事か?」
「別に、なんでもない」
少しきつい言い方になってしまったけれど、大丈夫だろうか…嫌われないだろうか。
ぼーっとしていればべちん、と衝撃が走った。
「いっったぁ!!」
と叫びながら膝を見れば野球のボール。
「お姉さん、すいません!ボール当たっちゃって…」
どうやら野球少年たちがボールコントロールに失敗しただけなようだ。
「いいの、大丈夫。君たちも夕方だから帰りな?真っ暗になっちゃう前に」
するとはい!と元気のいい声がこちらへ飛びかかってきた。
嗚呼、どっかの天才と違って正直で純粋だなぁ…と考えていれば
「美咲、相変わらず鈍いなぁ」
と声がした。
「ぇ゙…まだ帰ってなかったの?っていうか、私は鈍くない!」
正直鈍い鈍いと言われ続けるのには懲り懲りだ。
「そう言ってんのが鈍いんだよ。」
翔太にデコピンをされ、額を押さえれば彼はこう言った。
「ばーか。お前のことが好きなことぐらい気づけや鈍感」
此の言葉で、私の顔は夕焼け空よりも赤くなっただろう。
「〜ッ…ばか!!私も好きだよ、翔太。」
前々から釣り合うように努力を積み重ねたが、両思いだったのなら今までの努力はなんだったのだろう。
「ほら、帰るぞ美咲」
考え事ばかりしていれば、手が伸びてきた。
「うん!」
私はその手を取り、カラスと一緒に、翔太といっしょに、家へと帰っていったのだった。
名前:月神星羅
作品に対して:あー…意味不。処女作こんなぐでぐでで文才ないのでどうすんだよ((