公開中
君と出会ったせいで~友香編~
私は、|高神 友香《こうじん ゆか》。
不幸な人間だ。
その理由の一つは最悪の彼氏がいることだ。
彼氏の名前は|毛近 優《けこん ゆう》という。
優は私にしつこくていつも引っ付いてくる。
私が他の男子と話していると後で怒られる。
そして二つ目は、両親からの虐待だ。
両親には優と付き合っていることを話した時から虐待を受けている。
どうやら両親には私に結婚してほしい人がいたのに、優と付き合ったのが許せないかららしい。
それなら優と別れればすべては解決すると思うかもしれないが、それは無理だ。
優は前に一度別れようと話した時も、ダメだと言って別れてくれなかった。
そのため今も両方からの圧力で苦しんでいる。
イタイ、イタイ。
クルシイ、クルシイ。
そんな日が続く中、ある日両親が珍しく暴力せずに話しかけてきた。
「いい加減アイツと別れてこい」
私はこの命令に逆らったら殺されると思い、優と別れるためにまた時間を作った。
優がニコニコしながら待ち合わせ場所に着くと、
「優、本当にお願い。別れてほしい」
と頼んだ。
「は?別れていいなんて言ってないよ。友香と僕は死ぬまで別れない」
優は不機嫌気味にそう言った。
ショックだ。
もう、こうなったら私は苦しむだけだ。
そうして、家に帰り寝る時間になった。
だが、私は恐怖で眠ることができない。
その時ある言葉が浮かんできた。
「友香と僕は死ぬまで別れない」
死ぬまで……。
あっ!
死ぬまでってことは、私が優を殺せば……。
ふふふ、いい事考えた。
次の日
今日の私はとっても元気!
なぜなら、私は優を殺して、幸せになれるから!
私は優に「美味しいパフェをおごってあげる」と言い、人の少ない公園へ呼んだ。
優は普段通りの服装できた。
私は鞄を持ってきた。
その中にはスマホに財布、そして包丁を入れておいた。
優は私に気が付くとニコッと笑い「おはよう」と言った。
私は小声で「おはよう」と呟くと、ニヤリと笑って優の目の前に包丁を突き出した。
優は驚いたような顔をした後逃げようと走り出した。
でも、私は逃がすつもりはないから、優の足をけって転ばせた。
転ばされて優は怯えたような顔で助けを求めた。
だけど私は生かして返す気はない。
「死ねぇっ!」
そう叫び、私は優の心臓のあたりに包丁を突き刺した。
優が叫び、血が噴き出る。
そんな様子をボーッと見ている私は、さぞ恐ろしく見えただろう。
そして、優が動かなくなるころには私も疲れ果てていた。
ふう。そうため息をつくと、私は家へと帰った。
END
優と付き合ったせいで両親から虐待されるようになった友香は最終的に優を殺してしまいました。
本当に起こらないといいですね……。