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雨宿り
あんスタの二次創作です。
知らなくても楽しめるように書いてるつもりです。
6月中旬。いつもの賑やかなカフェもこの梅雨の時期は雨の音しか聞こえない。コーラを飲みながら同じアイドルユニットの「桜河こはく」を待つ。本来ならとっくに着いている頃だが、どうやら仕事が長引いているようだ。スマホでニュースを見ているとカフェの扉が開く。
「うぅ。思ったより雨が強かったよぉ。」
目線を向けると両手いっぱいにビニール袋を抱えている少年がいる。たしか彼は「白鳥藍良」だ。「桜河こはく」の親友で、よく2人でショッピングへ行った話など聞かされる。それから合同でライブをしたり、同じ番組に出たこともある。
「白鳥、大丈夫ですか?」
予備で持っていたタオルを渡す。そして、向かいの席に座るよう促す。彼は驚いていたが受け取り、席に座る。
「HiMERU先輩、ありがとうございます。助かります!」
席に座ってから彼はチラチラとこちらを見てくる。そういえば彼はアイドルでありながらアイドルオタクだ。自分にも何度かグラビア雑誌のことなどを見たと報告してくれたこともある。握手会にも何度か来てくれたこともある。
「桜河が来るまでまだ時間がありますから、それまで一緒にお話しませんか?」
自分のファンである以前に後輩なのでサービスをしても問題ないだろう。
「いいんですか!?」
彼は目を輝かせる。そして、「傘を届けてもらう」と言ったのでそれまで話をすることにした。先月、自分が出演したドラマ、オススメのスイーツ、それから「桜河」の話をした。案外、盛り上がってしまい白鳥が袋を倒してしまう。そこから、自分や同じ事務所のアイドルのグッズが落ちてしまう。一緒に拾いながらも自分のグッズを買ってくれたことに嬉しくなる。
30分ぐらい経ってやっと彼のユニットメンバーが傘を届けに来てくれた。彼はお礼を言い、カフェを出ていく。さっきのことを思い出しながらもっと自分のことをより多くの人に知ってもらえるように頑張ろうと思った。
もっと上手く書けるように頑張ります。