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ちょっとつらい
このお話は、虐待やハラスメント、いじめを受けていない、「ちょっとつらい」という感情を抱えた女の子のちょっとしたお話。
私は今、泣いている。よくわからないけど、泣いている。急に涙が出てきちゃった。
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5分くらい泣いて、ちょっと落ち着いた。
なんで泣いてたのか、やることがないから、考えてみた。ちょっと考えて、わかった気がする。
多分、私の出来が、あまりにも悪いことに、泣いてたんだ。今日もなんにもできなかった。
そのくせ、愛されたい。頭を撫でられたい。抱きしめられたい。
…あれ?また涙が出てきちゃった。泣きながらなんで泣いてるのか考えてみる。今度は、考えても、考えても、なんで泣いてるかわからない。まぁ考えなくてもいいか。
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またちょっと泣いて落ち着いた。
また考えてみる。ちょっと考えて、わかった気がする。
多分、将来が見えな過ぎて、怖くなっちゃって、泣いてたんだ。夢なんてない、憧れはありすぎて選べない。
そのくせ、誰かの目標になってみたい。尊敬されたい。ちやほやされたい。
…もう眠くなっちゃった。
「枕めっちゃ濡れてる…」
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今日もつらくなったけど明日起きたら全部忘れてる。ずっと引きずらない。だからきっと、みんなよりつらくない。周りにはリスカをしてる子もいる。その子と比べたら全然つらくない。殴られてる子だっている。いじめられてる子だっている。言葉にしたくないようなことをされてる子だっている。その子たちと比べたら全然つらくない。だから、死にたいなんて、思っちゃだめなんだ。
そんなことを想いながら目を|瞑《つむ》る。おやすみなさい。
どうか、こんなことを思わないでほしい。つらいって思ったら、それはつらい。周りの大人に言うのが怖かったらSNSにつぶやくだけでもいいから、お願いだから。自分を限界まで追い詰めないでほしい。これは、「ちょっとつらい」女の子からのお願い。