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Dey.1-8
注意書きとかは同シリーズの「前書き」見てね。
太宰「それで蛞蝓くんはどうして彼処に来たわけ?」
中也「黙れ青鯖」
ルイス「喧嘩するな~」
太宰と中也が顔を合わせるなり喧嘩を始めるのは、今に始まったことではない。
けれども時と場所を考えてほしい、とルイスはため息をついていた。
中也「悲鳴が聞こえたら駆けつけるに決まってんだろ」
ダンッ、と中也の蹴りで怪物が水平に飛んでいく。
中也「逆に聞くが手前は何で彼処にいたんだよ。あとその顔なんだよ」
太宰「君と同じ理由なことが嫌で仕方がない顔」
中也「怪物より先に手前を蹴り殺してやろうか」
そんな二人の間を飛んでいったのは、掃除用の箒だった。
奥にいた怪物へ投げたのは勿論この男である。
ルイス「いい加減にしようか、二人とも」
ニコニコと笑みを浮かべているが、目が笑っていない。
流石の二人も真面目に生存者探しをすることにした。
だがしかし、情報共有は必要だ。
太宰「そういえば中也、高等部はどうなってる? とりあえず中一の教室は怪物たちによって、悲惨なことになったみたいだけど」
中也「少なくとも二年は1/3ぐらい無事だ。怪物によって結構やられたが、変な力が目覚めた奴である程度倒して無事な教室に引きこもってる」
ルイス「……、アリスは」
中也「無事だ。というかアリスが中心になって、生き残ってる奴らをまとめてくれてるからな」
良かった、とルイスは安心しながらも怪物との戦闘を続けていた。
中也「あとは三年の教室が空だったな。犠牲者が出てるのは確定だが」
ルイス「一年は中等部の後に入学式だからまだ体育館か?」
中也「閉会の言葉の後に例の地震が来たから、その可能性が高いだろうな──っと、長かったな」
三人が足を止めたのは二年の教室の前。
パニックで教室の外に出た者から死んでいったのだろう。
道中に比べ、明らかに血の量が多い。
そして、異質な空気が辺りを満たしている。
???「……ルイス?」
ルイス「っ、アリス!」
其処にいるの、と扉を開けるがルイスは中に入れなかった。
見えない壁のようなもので弾かれる。
アリス「シャルル先生!」
シャルル「……すまない、まだ扱いが良く分かっていなくてな」
アリス「ルイス、怪我はない?」
ルイス「大丈夫だよ。その傷は──」
アリス「ただのかすり傷よ。とりあえず太宰君たちも中に入ってちょうだい。ここは、何処よりも安全だから」
🐰アリス・キャロル
高等部二年で、クラスの推薦で学級委員をしているので発言力が高くクラスの中心にいる。ルイスの双子の姉であり、背丈や頭脳明晰なところなど似ている部分が多い。(はい、双子ということでルイスと名字が一緒です。私の独断と偏見で姉になりました。異能は勿論いつも通りだけど、詳細はまたいつか。)
🐰シャルル・ペロー
高等部二年の担任をしており、世界史を教えている。(他に何を書いたら良いか思い浮かばなかった。とりあえずこの人も異能はいつも通り。)
🐰見えない壁
✕✕の異能によるもの。