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雪が溶ける前に
昔、大体去年の4月頃に書いたものです。
はずかちぃ((
なんかタイミングとして最高じゃねって思ってコピペどーん。
小説執筆の時間はないけど、コピペの時間はほぼ秒だからありがたい!
冬が訪れ、もうじき春が来る。
関東では珍しい季節外れの大雪が降った日、僕は君に出会った。
君はいつも僕の隣で、色んな話を聞かせてくれた。
君の手が冷たくなるまで、ずっと隣にいてくれた。
その冷えた手を僕は握れなかった。
僕の手は君の手よりもずっと冷たいから。
君と出会った日から、しばらく雪が続いた。
何日も何日も雪は降り続け、人々が雪に慣れてきた頃、
ある日君は泣きながら僕の所に来た。
心配する僕を横に、君は震える声で事情を話し始めた。
親と喧嘩をしたそうだ。
僕はまたいつも通り君の話を聞くだけで、慰める言葉も出せずに、
泣き止んだ君はそのまま立ち去った。
僕はいつも公園にいた。
だから君は僕を心配して、学校終わりに毎日来てくれたんだ。
それだけで嬉しかったのに、君はクッキーを焼いたりしてくれた。
あのバターの香りが好きだったなぁ…。
少し焦げていたけど、とても美味しかった。
また食べたいな。…また、いつか。
今日は晴れた。快晴だ。
雪は太陽の光によって溶けてきて、アスファルトが顔を見せていた。
でも、ボクも太陽が苦手だ。
もうすぐ春が来る。
だからもう、君とは会えない。
もう二度と会うことは出来ないだろう。
君はたしか今年で高校生になると言っていた。
制服姿を見せたいって張り切っていたっけ。
でも、もう時間だ。別れの時間。
君は僕との別れを知らないだろう。
ごめんね、言っていなくて。
僕が悲しくなるから言っていなかった。
君と出会った日が僕の生まれた日。
僕は君と同じ人間ではない。
最期に君に言わなければいけない。
もう一人でも君はやっていける。
ずっと言えていなかったけど、ありがとう。
君の未来に幸せあれ。
誰もいない公園で、ボクは微笑みをかける。
すると、雪でできた僕の体は溶け始めた。
--- ───バイバイ ---