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オオカバマダラのように
毒飲み編です。
ーーーーー何時もの日々に突然と継子が次々に亡くなった
手を費やして育てた私の継子達。私の処に来る者は皆女性隊士だった。皆力がなくても戦える|術《すべ》を求めて私の処に来て門を叩いてくる。
「……どうして、なんでしょうね」
私の継子達は、皆私よりは体格は優れていた。なんで、私の継子達は私を置いていくのだろうか。なんで、今の私は|仏壇《ぶつだん》に手を合わせているのだろうか。
「でも、私は泣いてはいけません」
本当は泣きたい気持ちもある。だけど、私は皆の姉だから泣いてはいけない。そう自分に言い聞かせる。
最初の継子は、私より年下の子で愛嬌がよく、皆から好かれる子だった。可愛い子で、子犬のように何時も私の周りに居てくれた。毒の調合やそれに合わせてどの鬼にどこの位置でどの種類のを打つのか私に出来る限りの教えをした。その子は呑み込みが早く、優秀だった。でも、その子は死んでしまった。仕方がないと言えば仕方がないのかもしれない。任務の場所は死亡率が八割越えだったのだ。当然皆が悲しんだ。私も悲しんだけど、皆程ではなかった。
二人目の継子は、私より年上だった。私よりもしっかりしていて、よく頼りにしていた。最初の継子とも関係がよかった。だから、最初の継子が死んだとき|勿論《もちろん》悲しんでいた。だけど、それを糧にしていろんな事を頑張っているように見えた。でも、その子も死んだ。どうやら、任務中に奇襲を受けたらしい。しかも十二鬼月だったという。
三人目の継子は、慎重に選んだ。もう、死なせないように。今までの継子達よりももっと丁寧に分かりやすいように教えた。その期待に応えようとしたのかその子も人一倍頑張っていた。でも、その継子はどの継子よりも早く死んでしまった。私が、継子に重荷を負わせていたのだろうか。
そして、今私はその三人の仏壇の前で手を合わせている。その事をきっかけに常々考えることがある。
「私は、本当に姉の仇を取ることができるのでしょうか」
私の継子は、私よりも体格は優れていた。それでも、死んでしまうのだ。それなのに、私が姉の仇を取れるのか疑問に思ってしまっているのだ。相手は上弦の弐。私の毒で本当に……
「しのぶ様!」
そもそもとしてこの毒は、上弦にも通じるのかどうかわからない。やはりもう少し調合を……
「しのぶ様!」
「っは。どうしたの?アオイ」
今は皆の姉。胡蝶しのぶそうよ。言い聞かせなさい。一度深呼吸をし、心を正す。
「しのぶ様……」
「アオイ?」
「いえ、何でもありません。ゆっくりお休みください」
アオイに心配させてしまっただろうか。
やはり、自分は疲れているのだろう。そういえば、甘露寺さんと今月は何処かに行っていないのだ。
筆に墨をつけ、手紙を書く。蜜璃は、最近流通している万年筆を使い手紙を書いているらしいが、蝶屋敷では、そういったものはあまり取り入れる傾向がないため、いまだ筆で手紙を書いている。
「艷。これを甘露寺さんにお願いします」
日程が合うといいのだけど。
それから、一刻ほどがたち艷が足に手紙を巻き付けて帰ってきた。