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探り 。
目黒が出ていって少し経つと 、 酔いが回っているからか目黒への気遣いより好奇心が勝った 。
きょろきょろと住人のいない部屋を見渡す 。
廊下などに段ボールなども置いていないし 、 埃もほとんどない 。
一軒家だけど少しこじんまりしている 。
廊下を進んでみると 、 小綺麗なキッチンが目に入った 。
洗っていない道具もなく 、 散らかってもない 。
シンクも冷蔵庫もきれい 。
と言っても 、 冷蔵庫にはあまり食材がない 。
たまにしか自炊しないのかも 。
キッチンやリビングを見終わって 、 別の部屋に手をかけた瞬間 。
(ガチャッ
目黒「 舘さーん ? 」
「 ぁ 、 目黒 」
目黒「 酔って寝ちゃってると思ってたのに 笑 」
「 俺そんなやつじゃないもーん 」
目黒「 ビール買ってきたんだけど 、 これでいい ? 」
「 なんでもいーよ 」
目黒「 おつまみは … ないや 、 ごめん 」
「 俺つくろっか ? 」
目黒「 え 、 舘さんが ? 」
「 目黒たまにしか料理しないでしょ 、 俺わりといつもやるよ 」
目黒「 … あー 、 探検してたの ? 笑 」
「 そう 、 キッチン見てたらわかるし 」
目黒「 … そこの部屋 、 入った ? 」
「 え 、 入ってないけど 」
実は入ろうとしていたなんてことは言えず 、 とっさに答える 。
大丈夫 、 嘘じゃないしね 。
目黒「 そっか 、 いーよ 」
目黒「 なるだけ入らないでくれると助かるけど 、 」
「 ん 、 おっけ 」
「 じゃ 、 おつまみ作っていい ? 」
目黒「 えー俺あんま買ってないけど 、 玉ねぎとか大丈夫かな 」
「 あー 、 玉ねぎ盛大に芽出てたよ 」
目黒「 うっわまじか 、 やば 」
「 でも大丈夫 、 あるもので全然作れる 」
目黒「 えってか舘さん普通に酔ってますよね ? 」
目黒「 酔ってたせいで俺刺すとかやめてくださいよ ? 笑 」
「 んー 、 気をつけるね 」
目黒「 ちょっと 、 まじでやめてください 笑 」
「 はいはーい 」
少しふざけたように返事をすれば 、 目黒はくしゃっと幸せそうに笑った 。