公開中
5.
「美音は、どうして魔王討伐をしようと思ってんの?」
「お嬢様って、デリカシーないですよね。」
「テレパシー?」
「デリカシーです。」
「カツカレー美味しいよね。」
「関係ないです。デリカシーです。」
「・・・2人っていつもこんな感じなの?」
「え、そうだけど。どうした?」
__「こわ。」__
「いや、そんなことはおいといて。」
**「美音が魔王討伐を目指している理由は?」**
「・・・・両親を、魔王に消されたから。文字通り、消された。この世界から。」
「・・・・・ほんとにデリカシーなかったんですね、お嬢様は。」
「えー、本当にごめん。ま、私の魔王討伐の理由が増えたね。」
「「???」」
「敵討ちに決まってるでしょうよ。しばくぞ〜!」
__「未戦闘者がよく言えますね・・・・。」__
「ん?(圧、とても凄まじい圧。)」
「何でもないです。」
そんなくだらない(?????)話をしていると。
「あ、ここの森の中ですよ。」
「マジで・・・・?」
目の前に広がっているのは、めっちゃ暗くて、鬱蒼とした森。
「めっちゃジメジメしてる・・・・。」
「そこら中によくわからないキノコが生えてますよ・・・・。」
「なんか文句あります?」
ボン ボンッ ドカァン (そこらへんの木が爆ぜる音。)
「いえ、なんでもないです。そう、ナンデモナインデス。」
「なら、ね?」
「今の爆発、すごく威力が高かった気がする。」
「僕の魔力と相性がいいからね。」
「ん、どういうことですか? わからないの私だけ?」
「大丈夫、私もわからん。同類項だね。(同類項=仲間だと思ってね。)」
*※投稿主は仲間のことを同類項というクセがあります(?)*
「魔力のことはわかりますか?」
魔力、それはこの世界に必要不可欠なもの。
空気中や生物の体の中に含まれており、それを使って魔法を使う。
人間は魔法を使わないらしいけど、私たちにとっては重要だ。
「多少は。詳しいことはわからん。」
「おっけー。それで、場所によって魔力の量が変わる。ここはすごく多い。」
「だから、あんなにすごい魔法が出たんですね!」
「そうです。この近くなら、初級魔法でもあの通り。」
あれ、初級魔法だったのかよ。そう思うと、だいぶすごいな。
「あ、ここが僕の家です。」
「ついた・・・・・。・・・は?」
私が驚くのも無理はないはず。
私の視界に家なんてない。強いて言うならでっかい岩がある。
「え、家ってまさか・・・。」
「そう、この岩。」
ドーム型の大きな岩。え、住めないだろ。
「私もお嬢様みたいに節穴に・・・・・!?」
「失礼やな、そこに疑問を持つな。」