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愛は、時代を越えて。 2話
「タイムスリップ…ってなんですか?」
「へ?」
あ、そっか。大正にはタイムスリップなんて言葉無いか。
「なんて言うんだろうなあ……つまり、私は今の時代じゃなくて未来から来たの。大正より、もっと先の時代から。分かる?」
「西暦はいつ頃ですか?」
「2023年。元号は令和。令和5年。」
「2000年代とは……今のちょうど100年後から来たってことですか。」
「そういうこと。」
そっか、ちょうど100年か。え、ていうか今日8月28日って言った?関東大震災って…9月1日だったよね……
「嘘でしょ……」
「? どうかしましたか?」
「和音ってさ、どこに住んでるの?」
「え、この近く……ですけど。」
てことは、あと数日でモロに被害受けんじゃん!やば!
「あっ、あのね。実は、4日後…かな。9月1日に大地震が起きるの。しかもこの辺りで。」
「かぐやさんは未来が見えるんですか?大丈夫ですよ。最近はそこまで地震も起きてないし。」
「だから!本当に起きるの!あー………」
どうしたらわかってもらえるんだろ……
「まあ、そうですね。他の人なら信じないかもですが、僕は信じます。こんな不思議な出会い方をしたんですから、仲良くしましょう。」
「………うん!」
*
「まず、どうしましょうか。」
列車を降り、街を歩きながら話す。すごい、現代と全然違う。街は和服を着ている人が多いし髪型も違う。
「ねえ、お互いのニックネーム決めない?」
「にっくねーむ……とは?」
カタカナ言葉通じないな……まだそんな広まってないか。
「うーん……あだ名、みたいな。お互いの呼び名を決めるの。多分、私はいつか普段の世界に帰らないといけない。もし向こうの世界で会えた時わかるように、私たちだけにわかるやつ。」
「面白いですね。じゃあなんと呼んだらいいでしょうか……かぐやさん……では普通ですよね….」
腕を組み唸っている和音。肌も白いし、すごい美青年だな。和音って。
「じゃあね、私は|和音《わおん》って呼ぼうかな。|和音《かずね》の読み方変えて。」
「いいですね。僕は……かぐや姫、とでも呼びましょうか。」
「恥ずかしいなそれは……」
竹取物語じゃないんだからさ……
「これなら、僕らにだけ通じますから。」
「まあ……そうだね。」
お疲れ様ですぱるしいです。このお話を投稿するのは久しぶりですね。色々シリーズ掛け持ちしてるんでしんどいんすよ。(書いてるのお前やがな)まあ、頑張ります。