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No.1
くらめ
**カァ、カァ**
カラスが泣いている。
カラスってどう書くんだっけ?
たしか、烏と牙の鴉の二個あったよね。
こんな呑気なこと考えてる場合じゃないのに。
人間って怖い時とかに冷静になるのかな。
こんなに冷静になったのは初めてかもなぁ。
「はっ、はっ」
走ってる息が上がってくる。
まだ、逃げないと、あそこから、少ししか逃げてない。
なんで、もっと、遠くに。
アイツがいないところに行かないといけないのに。
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朝?
眩しい。
光が強い、夢を見ていた様な気がする。
暗い夢、でもわからない。
学校に行こう。
夢なんかどうでも良い、どうせ子供の頃の思い出しだ。
今日も私は何にも感じない、否、感じたくないのだから。
「おはようー」
「おはようーって、え!?早くない?!」
遠くで誰かが話している。
そっか、あれが友達。
私にはないもの。
新鮮………感じないはずなのになぁ。
これが厨二病なのかな、今の自分。
痛いってことかな?
わからないなぁ、どうせまた、忘れるんだし。
学校の階段を登り教室に着く。
やっぱりない。
私の机……誰も見ない、私を。
普通なら笑ったりするはずなのに。
いじめ、ってこれなのかなぁ?
つらいなぁ、また涙が出ちゃった。
弱いなぁ私。
あ!やっとみんな笑ってくれた。
良かった。
あれ、なんで良かったなんだろう?
まあいいや、気付いたうちにみんないなくなっちゃうんだから。
でも、本当は友達、欲しいな。
たくさんの人の中で私を見つけて笑いかけてくれる人。
いる訳ないのにね。
手元にある本に目を落とす。
『光と陰』
この本は私の大好きな本だ。
光がなければ陰はない。
影がなければ光がない。
だから私は生きてていいって思える。
考えれる。
全て対になっている。
正義があるから悪がある。
朝があるから夜がある。
人が生きるから人が死ぬ。
誰かが笑うから誰かが泣く。
何かを大切にするから何かを失う。
私が苦しむから誰かが幸せになる。
私が失うから誰かが得る。
そんな世界。
嗚呼、こうやって誰かの為になれている私は素晴らしいのではないか。
なんて、嘘だ。
本当は幸せになりたい。
全て大切なものを持って生きていたい。
叶うはずのない夢。
だって、あの日から全部奪われたから。
**「鈴……?」**
「え……?なん、で?」
あの時と変わらぬ笑顔であの子………否、彼は笑った。
シリアスだぁぁ!
初めての一次創作!!