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妹とハロウィンを
俺には妹がいる。
妹の名前は、|傘好里穂《かさずきりほ》。
里穂は病弱で、最近は肺炎で病院に入院している。
俺がお見舞いに行ったときに里穂は呟いた。
「ハロウィンパーティーしたいな」
里穂はハロウィンの時はだいたい病気で入院していて、友達とハロウィンパーティをしたことがない。
俺は里穂の願いを叶えたいと思った。
まず、親に相談してOKをもらわないことには何も出来ないため、親にそのことを話した。
親は喜んでOKしてくれた。
さらに、パーティーにかかる費用も全額負担してくれるそうだ。
そして、次の日は里穂の友達の家に行き、友達とその親にパーティーの計画の事を話した。
里穂の友達はみんな行きたがり、親も「いいですね」と言っていた。
パーティーの人集めが終わると、俺は疲れがたまっていたのか熱を出してしまった。
だが、幸いなことにすぐに元気になった。
元気になって動けるようになった俺は、飾りつけの物を買うためににスーパーに行った。
たくさんの物があってとても悩んだ。
そしてやっとのことできめたのはカボチャやオバケの絵が描いてあるハロウィンのものを選んだ。
家に帰って早速飾りつけしてみると、いい感じにできた。
両親も「すごいじゃん」と言っていた。
それからは、パーティーの用意でいつも以上に大変だった。
忙しすぎて友達とも遊ぶ暇がなかった。
友達は初めは不思議そうな顔をしていたが、理由を説明すると、手伝ってくれるようになった。
そうして、完璧な状況になってハロウィンを迎えた。
両親が里穂を病院から連れてくると、里穂は部屋の様子を見て笑った。
そして、俺に向かって満面の笑みで言った。
「お兄ちゃん、私の夢をかなえてくれてありがとう!」
その後の時間はとても楽しかった。
テレビゲームで戦ってみんなで踊って美味しいものもたくさん食べて、いろんなことをたくさんした。
そうして、ハロウィンパーティーは終わった。
そして、一か月後。
里穂はもういない。
肺炎が悪化して死んでしまった。
最後の言葉は
「ハロウィンパーティーできてよかったな。お兄ちゃんありがとう」
だそうだ。
END
自主企画に参加するために作ったら案外いい感じにできました。
里穂は死んでしまったけど、最後に楽しい思いをできてよかったなと思いました。
まあ、ここは作者の私がいくらでも変えられますけどね((おい