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GirlMeet
グロめ。
(心臓)フェチに寄ったため、エロくありません。カニバリズム、死姦など。
約3600文字
|九龍城《クーロンじょう》のような、迷路が密集した建物の、隠し階段を降りると夜の闇が棲んでいる。
闇に溶け込む地下街。
法も良心も法もすべてが脱法して、死の気配が|黴《かび》のように広がる。それは今も進行中である。
黴の領域である地下街。その裏通りに居を構えるのが「朱海」という小料理屋。
一見さんはお断り。
闇の業界でも紹介者同伴でなければ問答無用で店の主に射殺され、その日のうちに料理の材料になるという。とある詐欺グループのフィクサーを務めていた大物が店主をやっているからである。
内装は高級感あふれる寿司屋を想像してほしい。料亭割烹。カウンター席が五、六席。
他にお座敷席があるようだが、あまり使われていない。
お座敷の奥にある|襖《ふすま》はぴったりと閉じられ、襖紙のデザインである獰猛な虎と可憐な鶴が対立している。密輸された銃などがしまってある、門番の役割を担っている。
今宵の客は目の前に座る客のみである。
客は、汚職警官であった。
寡黙な店主はしかし、その客がこの店の常連客であるからこそ、武器を別のところへに隠さず、目の前のまな板の「材料」を見つめていた。
「材料」の年齢は12歳。メス。130センチ。
生物学的名称はニンゲン、その子どもである。
生きている。「まだ」新鮮だ。
店の空気ごと整然となっている。
そこに、一人の静かな呼吸器の音が。息があることの証左である。
しかし、それはもう時間の問題であろう。睡眠薬を嗅がせて、長いまな板の、長い鯉のままとなっている。
数時間前に拉致した服装のまま仰向けにされている。上半身は薄水色のシャツ、下は薄赤のスカート。白いソックス、靴を履いている。
まずは皮を剥かなければならない。
店主は断りもなく「材料」に包丁の先を向けた。
子どもの首元に包丁の先を当て、首を斬り落とす……のではなく、まずは服を剥きにかかった。
襟元から刃を入れ、くるんと手首をひねるようにしてシャツを切り破った。
布の無機質な音が鳴る。ビリッ、ビリッ。
「おっ」
客である汚職警官は身を乗り上げた。
目の色を変え、ニヤニヤとしている。
「もうブラしてますなあ。生意気にも」
「最近の子は生育が良いからね。良いものを食べている」
店主は答えながら、ブラも容赦なく引きちぎって、そのへんに放り投げた。
破った服は、体の左右にかき分けるようにして、上半身を露出させた。
白い裸。上半身と下半身。上下する胸と、細そうなお腹。へそ。
「では……殺しますか」
と店主は、包丁の根本を鎖骨の下辺りに突き立て、押し込むようにしていった。
「おっ……!」
いった! と客の顔がさらに前のめりになる。
切れ目を入れていった。
するすると、鎖骨、胸の中央、腹……。縦一筋に長い切れ目を入れる。
胸の中心を通る胸骨、肋骨群の上を滑らせて、肉と骨を断ち切って、皮膚を翼のように左右に広げる。
よく斬れる長い包丁だ。刺身包丁……、いや、マグロ包丁だ。マグロ一丁を解体するように、ザクッ、ザクッ、とまだ生きているニンゲンにそのようにする。そのリアルタイムの解体に、客の目は輝いた。
子どもだからか、意外と肉と骨は柔らかいのだろうか。そんな風に店主の手元は見えるのだ。
周辺の肋骨数本を斬り落とすようにしてから、胸骨部分を取り外す。すると、少女の内部で特徴的な部位が見えてきた。
赤黒い肉塊であるが、規則正しく動いている。
心臓。
他の内臓より赤黒く、まだ動いているもの。
どくっ、どくっ。
店主はその心臓に用があった。
裏を返せば、心臓を手に入れるためだけにこの子を拉致して、そして殺したとも言えた。
包丁を持っていない手の方で、心臓を掴み取るようにした。心臓の下から四本指を入れ込み、親指は手前側。
どくっどくっ、と未だ動いている。
暴れている心臓を少し握るような手つきで添え手をし、包丁は、身体と心臓をつなぐ太い血管を容赦なく斬ってしまった。
これで「材料」としての命は途絶えたようだが、調理はまだ続く。
まだ拍動している心臓を横から包丁を入れ切れ目を作る。心臓内の赤い血液が垂れ、すぐに空っぽになる。
その中身に酢飯をぎっしり詰めて……。
「お待ちどおさま。ウチの新作料理だ」
「おぉ〜」
木の寿司台の上に直乗せされた。
客人は物珍しい顔をした。
まだ生きているように脈打っている心臓を、つんつんと箸でつついて反応を見ていた。
「心臓が料理の器って、すごいですね〜。はじめてみました」
「さあ、新鮮なうちに……どうぞ」
「えっと、どうやって食べるんですか?」
「そりゃもちろん。おにぎりのように、そのままガブッと」
「なるほど……」
汚職警官はごくりと生唾を飲み込み、赤黒い肉塊に噛みついた。命の象徴。今の今まで生き血を送り続けていた部分だ。
女の胸にしゃぶりつくようにした。
少女を選んだことで、小さな心臓である。とても食べやすい。
噛む毎に、歯ごたえのある心筋の、濃厚な肉汁を感じた。生臭い血と詰められた具材。ツンと来る酢の香り……。ふた口、さん口で口の中はいっぱい。
店主は淡々と「材料」を片付けている。
「……ごちそうさまでした。あの……」
命を平らげた客は、チラリと見た。
包丁の血を洗い流していた店主は気づき、
「ああ、君は『そういう趣味』だったね」
もう用済みである「材料」を持ち上げ、客の方へと渡した。
「あとはご自由に。お代はそれの処分費用でいい」
「へへへ、お主も悪よのう……」
客は立ち上がり、店主から「材料」を受け取った。おっとっと。腹を切り裂いた隙間から|腸《ハラワタ》が見えている。器から落ちないようにしないと。
お姫様抱っこで、虎と鶴の襖をあけ、男は奥の座敷に消えていく。
店主がいる傍ら、客は襖を閉じず、もうたまらんとベルトの金具に手にかけた。カチャカチャと金属製の音が鳴る。
「まったく、堪え性がないな」
「うるさい、ヤラせろっ」
店主はそそくさと退散。暖簾をしまいに行った。
客はもう少女の死体しか興味がなかった。
黒ズボンを足元までずり下げ、引っこ抜くようにしてズボンを遠くに蹴るように、そうした。
露わにした男性器は前戯などをする必要のないほどにすでに硬くなっていた。
透明のガマン汁が何滴か出ていた。
「はあ、はあ……」
もはや人間をやめた獣だった。目は怒り狂っているように凝然としている。
数度自分の手でしごいて、肉棒の先端の調子を整えたのちに、「材料」と向き合う。
「材料」もとい、少女の解体済みの裸の死体だ。新鮮なハラワタが胸と腹の切れ込みから溢れ出ている。人は死んだらたちまち腐敗する。臓器の獰猛なニオイ、肉のニオイ……、丁重に胃を傷つけていないはずだが、未消化のすえたニオイがした。刺身を一晩そのままにしたような、鼻をひん曲げる腐臭だ。
男としては、そうそう嗅げないので余すことなく堪能した。
当然仰向けにし、和室の床に直置きした。
太ももを掴み、ガバッと股を開かせて、幼陰の陰を見る。処女だ。処女……。
まだ未発達な幼膣に、いきりたったチンポをこすりつける。
生膣の女であれば、刺激に際しすぐさま分泌して濡れてくるだろうが、向き合っているそれはもう生気はなく、そんなことをしても分泌液は出ない。
客はその乾いた感触が良いのだ、という風に恍惚な表情になり、その後、無理矢理突っ込んだ。
「おお、締まる……っ」
何かにつかまるように、客は幼肉を揉む。
あとは猟奇的動作となった。
幼肉とは外側の皮膚のことではなく、中身の肉のことである。
切り裂かれた隙間より手を突っ込み、内臓をかき回した。腸をつかみ、引っ張り。普段は器用に収納された小腸がホースのように取り出せた。ぐちゃぐちゃ、ニチャニチャ。
黄色い腸液まみれを手につけて、腸を掴むと、腸内内容物の感触……液体うんこの感触が感じられた。
胃をつかみ、持ち上げ。その裏の肝臓や脾臓などを掴み、位置変えを行った。
食道と気管を握りしめ、引きちぎった。
瞬間、消化管から消化液のエグい臭さが立ち昇った。
ニチャ、ニチャ、と音が滴った。
ハンバーグを作るようだった。
肉でできた器から、材料とその液体が飛び散った。
生肉の臭いが鼻に付着して、鼻に迫った。
客の顔は、普段同僚に見せている表情の逆となっている。昼は正義の顔をして、夜は悪人の顔をしているのだ。
自分の欲望をぶつけられるのは、少女性愛と人肉嗜食、そして死姦のみだ。
「ああ、もう……イクっ、出るっ!」
欲望の結果が出る直前。
血まみれの手で、少女の首に手をかけ、思いっきり首絞めをした。すでに死んでいるのだから、首の骨を折ってやった。
その音に重なるように、下腹部の短い振動と、快感。
あー、めちゃくちゃ出た。
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店主は客の行為の最中、襖を閉めにいった。
獰猛な虎と組み敷かれた白い鶴。
「それを放置するオレは|狩人《マタギ》といった所か」
この世界は弱肉強食。
店主は次の|鶴《ざいりょう》を仕入れに出かけた。
GirlMeet:
女性を食すカニバリズム。